マカオ在住でホテル勤務の日本人と懇談する機会をいただきました。マカオの有名ホテルで日本産の果実などの食材を採用していることから、和歌山県産の素材の採用をお願いしたものです。仕入れは一括でしているため食材部門の役割ではないことから、仕入部に和歌山県産の食材の取り扱いについて依頼してもらいました。
そこから「和歌山県はご存じですか」と話を切り出したところ、この方は「最近はマカオで和歌山県は有名になっています。日本でカジノ法案ができたので、第一弾として三か所でカジノができることは知られています。その候補地として和歌山県は有力地だと認識されています。
大阪が最有力ですが、和歌山県は北海道と長崎県と共に有力地であると認識されているので、関心のある人はたくさん和歌山県を訪問していますよ。現地を訪れた人たちの評判はとても良い印象になっています。
私も和歌山県のことは良い県だと思っています。温暖な観光地であり温泉もあります。そこに加えて食材が良いのでカジノホテルを建設すれば世界から和歌山県にお客さんが来ることは間違いないですよ」と話してくれました。
続けて治安や所得について質問したところ「日本よりも治安は良いです。私は東京のホテル、その次はシンガポールのカジノホテルで勤務していました。ヘッドハンティングがあり3年前にマカオに来ました。当初は単身で来たのですが、日本よりも治安が良いことが分かり現在は家族もマカオに呼んで一緒に住んでいます。治安の良さは世界でもトップレベルではないでしょうか。夜間も含めて治安はとても良いので安心して暮らせるのがマカオです。カジノができてから治安が格段に良くなりました。カジノができる20年前までは治安が悪くて観光客は来てくれませんでした。カジノができてから治安が保たれています。もし治安が悪ければお客さんは来てくれませんよ。お客さんは安心して楽しめる環境を求めていますから街の安全確保が絶対です。それが実現しなければカジノはできません、仮にできたとしてもお客さんは来てくれません。このことからもマカオの治安は世界レベルであることが分かってもらえると思います。
そして所得ですが凄く良いです。私の場合、東京で働いていた時よりも所得は二倍になっています。しかも税金が安いので収入は倍以上になっています。所得が良ければ優秀な人材が集まりますから、レベル、サービスなどが良くなっていきます。サービスが良ければお客さんが集まるという循環になっています。やはり働く条件として所得は大事だと思います。
参考までに私のホテルでは平均所得はおよそ800万円です。東京の平均所得は約400万円だと思いますから平均所得は二倍です。だからマカオに人材が集まってくるのです。ホテルをマネジメントできる人材、腕の良いシェフ、ホテルの現場で有能な人などが集まっています」と話してくれました。
治安が良くて所得が高い。しかも若い人達が働く場所ができるなど、良い一面を確認することができました。
そして「和歌山県で是非カジノを実現して下さい。もし和歌山県で実現できるようなら私も行きますよ」と笑顔で伝えてくれました。
カジノは日本で実在していないので実態は分からない状況だと思います。どちらかと言えば負の印象も拭いきれない状況です。治安悪化、ギャンブル依存症、青少年への悪影響、経済効果が限られているなどの評価もあります。しかし世界でカジノは受け入れられている娯楽であり、実際は治安が良くなること、所得が良いことから人材が集まるなどの経済効果があること。カジノと共にエンターテイメントやショッピング、評判のレストランなどがあり、多くの人が楽しめる施設がIRだと感じました。
実際を知った上で対応し実現を目指したいと考えています。
月に一回、和歌山県のこれからを考えるため開催している「和歌山会議」に参加しました。参加者は約70名で、今回は「原子燃料サイクル」についての研修会の呼びかけを行いました。若い人達にとっても関心事項ですが、実態を知らないことから「エネルギー問題は大きな関心がある分野です。和歌山県に関係あるかないかは別問題で、この問題を取り上げて欲しい」という要望があり実施することにしたものです。
会議ではこの特別研修会開催の案内で始まり、メンバーがバンド編成をしてミニライブを行ってくれたこともあり、大いに盛り上がった「和歌山会議」となりました。