平成30年9月県議会定例会が開会しました。9月4日に到来した台風21号始め台風20号による被害への対応について知事から説明がありました。台風20号では豪雨による家屋への浸水、暴風による各種損壊などの被害が発生したこと。また台風21号では一人の方がお亡くなりになったこと、工場などへの高波による浸水や暴風による建築物被害が発生し、長時間にわたる大規模停電による経済活動や県民生活への影響の懸念も説明してくれました。
そして被災地域の迅速な復旧と被災された皆さんへの支援については、全力を挙げて取り組んでいくことを知事が発言いたしました。
大規模自然災害への備えとしては次のような対応をしています。
風水害や土砂災害、津波などの発生が懸念される場合には、早期に安全な場所に避難してもらうことを周知することや、防災情報の迅速な伝達のため「和歌山県防災ナビ」アプリの普及に努めていくこととしています。
またブロック塀の点検を行い、撤去や改修工事などの対策を講じているところでもあります。引き続き通学路や避難路沿いのブロック塀の点検、調査を行い、結果を踏まえた対応をすることにしています。
この議会の補正予算案は、総額約52億1,900万円で、主な項目は次の通りです。
平成30年6月と7月に発生した土砂災害への緊急対応に要する経費、高速道路インターチェンジアクセス道路の整備、橋梁の耐震、老朽化などの公共工事の追加経費が計上されています。またSNSを活用した自殺対策の相談窓口設置に関する経費が計上されています。
開会後、この議会での一般質問の通告を行いました。質問項目はこれから作成していきますが、現時点で考えているのは台風21号による被害など、大規模自然災害への対応について質問をする予定です。今年の和歌山県は、台風20号、台風21号の被害と共に、集中豪雨による浸水被害も発生しています。台風や豪雨対策の必要性は喫緊の課題であり、家屋や工場の防災対策と共に、和歌山市としての都市機能の維持を図ることも考えるべき課題と認識しています。大都市では都市固有の災害が予想され、対応を急いでいるところですが、和歌山市も対策を講じるべき時期にあると思います。
例えば和歌山市には地下街はありませんが、地下道路がありますし、駅地下広場などもあり、地下に重要設備を設置している公共施設や民間事業者がありますから、災害発生時における電源確保など、都市機能や会社機能を失わないための対策についても考えるべき課題だと思います。
また和歌山市の雑賀崎に立地している工業団地は台風21号による高波被害を受けています。県の工業団地が多大な被害を受けていることは問題だと考えます。企業の経済活動は勿論のこと、今後の工場稼動や従業員さんが安心して働ける環境の整備、そして安全な職場環境を築く必要があり、そのためには県の支援が絶対に必要です。
今回は、和歌山県としての責任の持ち方、今後の安全対策について知事と質疑を交わし、質していきたいと考えています。
この議会の一般質問予定議員は18人を予定しています。和歌山県全域、およびそれぞれの地域における自然災害への対応について質疑が交わされると思いますが、それぞれ違う観点、地域からの要望を聞き、対策を実施することで、県土の安心と安全につながると考えます。今回は自然災害へ対応するための議論を交わす議会の様相がありますが、防災以外の県政についての議論も大切なので、しっかりと対応していきます。
県議会の会期は、9月11日から9月28日までの予定となっています。皆さんの応援をお願いいたします。