活動報告・レポート
2018年9月3日(月)
誇りと恥
議員の見方

県職員さんと議員の役割に関して話し合いましたが、とても楽しい議論を交わすことができました。

県議会議員は県民の皆さんから選択された県民の代表ですから、皆さんの意見を聴くことが基本的役割です。県民の皆さんが直接、届けることが難しい県政の課題を聴き取り、把握することが活動の基本だということです。しかく聴くだけでは議員の役割として不完全です。

皆さんから聞いた意見、言葉を自分で解釈、理解して自分の言葉に置き換える能力が必要です。聴いたことを直接伝えることと共に、「こんな思いが込められている」、「本質的な要望はこんなところにある」というものを十分把握し、議員としての言葉に置き換えて職員さんと議論を交わします。つまり聴いた話を政策に結びつけるための言葉に加工して、議論を交わし県政への反映を図ることが二つ目の役割です。

「加工されていない言葉を、提案できる形の言葉に変える」ことが大きな役割なのです。言葉を形として整えるには力量が必要となります。ダイヤモンドでも原石は輝きを放っていないので、輝きを得るためには加工する必要があります。加工する技術こそ議員に求められるものです。

形を持った言葉を議場で提言することで、次は政策という形を持ったものに仕上げていきます。これが第三弾で、ここまで仕上げることが議員の役割なのです。

現場にある課題は言葉になっていません。放置された状態です。それを発見した人が議員に現状を伝えます。議員はその人の話を聴いて、また現場に行って課題を確かめます。

県民の方から聞いた言葉は輝きを秘めた原石のようなものですから、そこに議員としての言葉に加工する作業に入ります。議員が有している知識、経験、行動力、人脈そして表現力や熱意などの条件を付けくわえて言葉に磨きをかけていきます。

これらの条件を活用して言葉を磨き上げていき、言葉を県政の場で提案できる形に加工していきます。自分の言葉を武器にして行政側と議論を交わし政策として形作っていくのです。このステップを踏んでいくことこそ議員の役割であり力量なのです。

表現を変えて繰り返しますが、発見しなければ何もない現場から課題を見つける人がいます。その人の言葉を聴いて課題を認識し、県政で提案できる言葉の形に加工していきます。そして政策として実現させることが議員の役割なのです。

議員の提案を受ける職員さんはプロの行政員ですから、議員が仕上げた言葉の形を見ています。経験を重ねたくさんの情報を持っている職員さんは議員の言葉の力を感じますから、言葉の「出来、不出来」は分かります。そこからどう対応していくのかが行政側の判断になりますが、一般的に強い力を持った言葉には反応することになると思います。

言葉の力によって職員さんの心を動かせ行動を起こさせます。現状を変える、または前進させることができれば、議員の役割を果たしていると言えます。

政策へのステップを記述しましたが、時にこのような議論を交わすことは必要だと思いますし、議論できることを嬉しく思います。

誇りと恥

明治維新150年を中心として話し合いを行いました。ここでも言葉の力を感じることができました。熱意のある言葉、心が分かる言葉、本気の言葉は、それを聴く人の心に届きます。自分の言葉で和歌山県の歴史を語る。自分の言葉で和歌山県の誇りを語る。こんなことができる人は少ないと思いますが、今日懇談させてもらった人は、和歌山県の歴史を知っていることから、この県に誇りを持っていることを心底感じました。

故郷への誇りを持つことが活動の礎となり、行動の原動力になると感じるものでした。

ところで「誇り」の反対語は「恥」だと言うことです。「誇り」を持っていなければ「恥」を感じません。「恥」と思える行為を平気でする人がいますが、そんな人は「誇り」を持っていないのです。「誇り」を持たない人は「恥」となるような行為を平気で行いますが、それは「恥」を感じないからです。

故郷に「誇り」を持たせる教育をすべきなのは、「誇り」と同時に「恥」を教えることになるからです。「恥」を知れば恥ずかしい行為をしませんし、恥じるべき行動も起こしませんし言葉も発しません。

陸奥宗光伯は日本国民であるという誇りを持っていました。イギリスとの不平等条約改正の交渉においては、「誇り」を武器にテーブルに着きました。

「現代の日本にはイギリスを始め諸国から大勢の人が入国するようになっています。外国から人を受け入れるためには、日本人が先進国の国民と同じ良識と知識を持たなければなりません。同党の立場にあることが外国から人を受け入れるために必要なことです。イギリスと日本で締結されている不平等条約は、日本人をイギリス人と同等と看做していないものです。日本人がイギリス人と同等でないから不平等条約を維持すると言うのであれば、日本人は日本国内にいる外国の人に何をするか分かりませんよ。人として同等でないとするなら何をされても文句は言えませんよ」という主旨の言葉で差し迫ったと聞きます。

意訳すれば「不平等条約を改正しなければ、日本人は日本国内にいるイギリス人に何をするか分かりませんよ。それでも良いのですね」と迫っていたのです。

これが誇りを持った外交であり、後に引かないと言う気概だと思います。諸条件はあったと思いますが、誇りを持った言葉の力が不平等条約改正へと導いたのです。

陸奥宗光伯が実行したイギリスとの不平等条約改正の話は優れた物語であり、後々まで伝えたいものです。

そんな陸奥宗光元外務大臣の功績を教育に活かすシンポジウムVが開催されることになりました。「陸奥宗光伯平等条約130年記念 日墨外交関係樹立130周年」イベントがその企画です。平成30年12月8日に和歌山市内で開催されることが決定しています。日本人としての誇り、和歌山県人としての誇りを感じるためにも、多くの人の参加をお待ちしています。

「誇り」を持っている人は「恥」を知っています。両方持ち合わせた和歌山県人でありたいと思います。

準備委員会
準備委員会

ライオンズクラブ国際協会335B地区年次大会に関わる準備委員会が開催されました。この地区年次大会は平成31年4月に和歌山県白浜町で開催される予定になっています。和歌山県内でライオンズクラブの地区年次大会が開催されるのは、実に31年ぶりのことなので、「絶対に成功させる」ことを目指して準備委員会が立ち上がっています。県外のメンバーをお迎えするための準備と企画を練っているところです。

「和歌山県で開催した地区年次大会は凄かった」と思ってもらえるような企画に仕上げたいと、準備委員は今から力が入っています。

ところでこの準備委員会で僕は宿泊担当委員長の役割をいただきました。県内外のメンバーが地区年次大会に宿泊することに備えて、受け入れ態勢を整えることが役割です。おもてなしの心を持って対応したいと考えています。