活動報告・レポート
2018年8月21日(火)
命の大切さ
命の大切さ

第二次世界大戦の時の、以下のような話を聞かせてもらいました。

戦艦大和が撃沈された時のことです。戦艦から海に投げ出された若い船員は意識を失い、海に沈んでいったそうです。追いかけるように大和の船体も海に沈もうとしたところ、その勢いで海中の若い船員の身体が海上に浮かび上がったのです。

意識が戻った船員は、大和が沈む渦に巻き込まれないように泳いでその場を離れました。

泳いでいると丸太に掴まった上官がいることに気づきました。上官は「こちらへ来い」と呼びかけてくれたので上官のところまで泳ぎました。丸太に掴まった若い船員を確認してから上官は「君は生きろ、日本を頼んだぞ」と言い残して、丸太から手を離しその場を去りました。

若い船員は上官を止めることができず、その姿を見送りました。丸太にしがみついていたお蔭で、船員は助けられ生きることができました。丸太から上官を見送った時、「どんなことがあっても命を大切にしなければいけない。自分の命は自分だけのものではなく、多くの人からいただいたものなのだから」と思ったそうです。

この若い元船員は、どんな苦しい時も命の大切さを忘れることなく生き抜いたのです。

「与えられている命だから自分だけのものではない」という意識を持って若い人たちに、自分の体験談を伝えていたそうです。

命は与えられているものなので大事に使わなければなりません。大事に使うとは自分でできることを一所懸命にすることです。多くの人たちが支えてくれているお蔭で、今の自分が存在しています。

現代の日本は戦争中と違い、今すぐ命の危険に晒されることはありませんが、命の大切さを考えるこのような話を聞く機会を持ちたいと思います。命は与えられたものですから、誰かのために使いたいものです。

この話は和歌山市在住の文化人から聞かせてもらったものです。知り得たことで自分にとって人に伝える価値のある話を「伝えること」は誰にでもできることだと思います。

この命の話、和歌山県が誇る歴史などは、伝えたいことの一つだと思います。

現場の声

現場の声を聞いて責任者に届けることはとても大事なことです。責任者イコール意思決定者が現場の声を知らないのでは、管理と現場にずれが生じるからです。現場で起きていることが現実であり、管理部門の情報はデータですから現実の出来事を推測させるものです。データと現場との間にあるずれを解消するには現場の声を聞くことか、責任者が現場に行くことのどちらかです。

責任者は多くの部門を統括していますが、度々現場に行くことは難しいので現場の声が入るようなしくみを作る必要があります。各部門から意見が入るしくみか、お客さんや取引先など外部の人との関係を持つことです。県の場合は各部門の意見を上部にあげるしくみを作っているか議員の意見を聞くことなどが、首長が現場の声を知るために必要なことです。もし現場の声を聞かないで政策を立案すれは政策判断を誤ることになります。

今日も障がい者雇用に努めている皆さんと懇談を行い、現場の問題を聞かせてもらいました。これらの声は、役所内やインターネットなどの情報からでは得ることのできない生きた情報です。この生の声を行政に届け現状を改善していくことが、現場で働く人のことを考えた現場に変えることになります。

価値を生み出しているのは現場であり、現場で価値を生み出すことの弊害となっているものは取り除く必要があります。現場の声を聞いて改善することで新しい価値を創り出すことにもつながるのです。現場を離れてから管理部署と現状の問題点について議論を交わしました。現場の声を吸収し噛み砕いてから、しっかりと届ける力も必要だと思います。