活動報告・レポート
2018年7月5日(木)
幕末維新博
幕末維新博
幕末維新博

高知県で開催されているのが「幕末維新博」で、その公式ガイドブック「第二幕」を入手しました。表紙には「龍馬が見たかった高知のいまを楽しもう」とワクワクするタイトルで、早速内容を確認しました。この博覧会は平成30年4月21日から平成31年1月31日までの長い期間、開催される予定です。

高知県では「幕末維新博」のメイン会場として坂本龍馬記念館が4月21日からリニューアルオープンしています。もうワクワクする記念館と企画です。

ここで特筆すべき特別巡回展を見つけました。坂本龍馬の「新国家」の書簡です。龍馬が暗殺される5日前に書いた手紙がこの「新国家」です。この「新国家」の言葉が使われたのがこの手紙であり、暗殺される直前まで新国家の建設を考えていたことが分かるもので、実物は是非とも見たい歴史的な手紙です。

何度も紹介しているように龍馬が「新国家」の建設を目指していたのですが、志半ばで遂げることができませんでした。この「新国家」実現の志を受け継いだのが陸奥宗光であり、龍馬亡き後の明治時代で「新国家」の実現を果たしたのです。この歴史のドラマを想う度に涙が出そうになります。

龍馬が夢を見て陸奥宗光が実現のため奔走し創り上げた「新国家」を今私達が生きています。二人を始めとした偉人達が目指した「新国家」を生きていると思うと、「何と幸せな時代に生きているのだろう」と思います。こんな素晴らしい「新国家」を生きていることを想うと、争いも憎しみ合いも、そして無駄にする時間もないことに気づきます。

「新国家」の意味を明治150年の歴史の中から見つめなおし、150年前の人々の夢であった「新国家」を更に発展させることが、今を生きている私達の使命だと思うのです。

平成の次の時代の人に、「新国家」が「たいした時代ではない」だとか、「昔の方が良かった」と思われるようなことがあれば、「新国家」を夢見て実現させてくれた偉人や歴史を築いてくれた人達に顔向けができないことになります。

龍馬に会いに行く。そこに行くと「新国家」について語りかけてくれるような気がしています。

ただ残念なことは、和歌山県の企画にワクワクするような「明治150年」がないことです。僕がこの公式ガイドブックを見て「高知県に行ってみたい」と思ったように、高知県の人が「和歌山県に行ってみたい」と思ってもらえるような企画がないことを、今更ながら残念に思います。せめて高知県に行って「幕末維新博」の企画に接し、坂本龍馬と対話してきたいと思っています。そこから和歌山県にその志を持ち込めるようにしたいと考えています。

雲仙萬化荘

和歌浦在住の方から、「地元にカフェリエールがあります。これは陸奥宗光のいとこで第2代農林大臣を務めた岡崎邦輔の別荘『雲仙萬化荘』だった建物なのです。現在は純喫茶リエールとして営業しています」と話を聞かせてもらいました。このカフェは和歌山県の観光パンフレット「わかやま100物語」の「陸奥宗光誕生のルーツを探る」のページでも紹介されているので訪れたいと思っていたのですが、まだ訪問できていませんでした。

「この土地のオーナーは、この古い別荘を残して欲しいと言う声を聴いてリニューアルしてカフェとして誕生させてくれています」と簡単に経緯を紹介してくれました。ただ経営は岡崎家とは関係がないそうです。

和歌山市を訪れた歴史ファンは岡公園の陸奥宗光伯像を観て、南材木町にある岡崎邦輔氏の銅像を観てくれています。その後、このかつての岡崎邦輔氏の別荘だったカフェに立ち寄ってくれると嬉しく思います。

一度ここを訪ねてから、和歌山市内の陸奥宗光伯を巡るコースの一つとして広報したいと考えています。