活動報告・レポート
2018年6月27日(水)
議会報告会
廃園問題

元和歌山市教育長とお会いする機会がありました。久しぶりでもあり、昔の話に花が咲きました。「昔の話ができることは嬉しいことです」と話してくれたように、思い出話があることは幸せなことです。それだけ活動してきたという証拠だからです。その時は苦しくても、全力で活動した結果を持っていれば、後になると楽しい思い出になっています。そんな思い出を共有できていることを嬉しく思います。

当時の和歌山市の教育の課題は、少子化に伴う児童の減少による幼稚園の廃園問題でした。大新幼稚園の廃園問題が惹起していた頃で、行政改革の一環として廃園を決定していた教育委員会と、市議会議員との間で激しい論争を行いました。行政と市民の立場の構図は市役所と若い市議会議員との対立の構図となっていました。

財政破綻を回避するための行政改革と存続を望む市民の声のどちらに価値を置くのかによって見解が分かれました。最終的に廃園となるのですが、熱い戦いが展開されたことを今でも覚えていますし、議員活動の基本を学べた事例だと考えています。

当時の市議会で教育長が答弁した「致し方ございません」は教育委員会内部で話題になった台詞でした。今日話したのですが、まるで共に戦った友のような感覚があり、結果の評価はともかく、市議会議員の責任と判断の厳しさを痛感し、議員は弱い者の立場で考えることが基本であることを学びました。

これは平成15年の教育委員会の課題でした。早いもので、もう15年も前のことになります。そんな昔の話を交わしながら、振り返りと学びの機会とすることができました。

議会報告会

第66回「片桐章浩を応援する会」主催の議会報告会を開催しました。午後7時から9時20分までの時間、報告会で県政の説明を行いました。今回、説明した県政のテーマは次の通りです。

1.地域で実施する防災活動について

議会報告会

先日開催した自治会の事例として防災落語を紹介しました。防災訓練は各自治会で実施していますが、楽しく防災知識を学ぶ方法として防災落語があります。趣向を変えた取り組みとして防災落語を取り入れることも効果的だと思います。参加者が楽しく学べる機会になるので、今後の防災活動に役立つことを説明しました。

2.和歌山県が考えているIRについて

和歌山県は統合型リゾートに参加する意思表示を示しています。和歌山市にある和歌山マリーナシティを候補地として構想を検討しています。法制化を終えた後は、全国で三か所、候補地が選定されることになりますが、和歌山県も名乗りを上げる予定です。名乗りを上げるために必要となる条件は、和歌山県が民間事業者を公募によって選定すること。和歌山県と民間事業者が共同で計画を策定すること。和歌山県知事が国土交通大臣に計画を申請すること。そして国土交通大臣が計画を認定する流れです。

統合型リゾートですからカジノ施設だけではなく、ホテル、国際会議場、シアターやマーケットプレイスなどを設置することになります。和歌山県の発展の可能性と活性化を目指して候補地になることを目指すことに賛成しています。

3.和歌山県の道路について

紀伊半島一周高速道路と共に、紀淡海峡ルートにつなげるために、第二阪和国道と京奈和自動車道と連携する道路は必要な道路です。現在、国土交通省がこの区間の調査を行っていますが、和歌山県にとって必要な道路なので実現に向けた活動を行っています。

4.四国新幹線について

議会報告会

四国新幹線は昭和48年の新幹線基本計画で決定されているもので、未着工の最後の新幹線となっています。大分県と大阪府を結ぶ新幹線計画は四国を横断して新大阪に向かいますが、路線の取り方によって和歌山市中心部を走るルートも考えられます。徳島県などと共に実現に向けた活動を実施しているところですが、オール関西の関西大環状道路として紀淡連絡道路と四国新幹線の、道路と鉄道の両方を実現させることを考えています。この道路と鉄道は、関西の発展と共に日本の将来の発展の要になる重要なプロジェクトです。第二国土軸の完成、国土強靭化などに資することになる不可欠なプロジェクトと知事も位置づけてくれています。

過去においては、和歌山県も予備調査を行ってきましたが国を動かすことができないで挫折しています。そのため国も対応レベルを下げていましたが、平成28年に「関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会」を立ち上げて、国への提案活動を実施しています。以前の要望活動の時と異なり、関西の存在が大きくなっていることもあり、国への要望活動に積極的な取り組みを進めていくことを期待しています。

5.住宅耐震改修について

平成30年度、和歌山県の住宅耐震改修制度を変更しています。補強設計と耐震改修の総合的実施に対する補助制度を整えています。この補助制度を活用すれば、自己負担ゼロで耐震工事をすることも可能となります。工事費だけなら111万円まで自己負担ゼロとなりますし、耐震設計と耐震工事を組み合わせると100万円までは自己負担ゼロで実施することが可能です。この制度の活用を図り震災に備えて欲しいと考えています。

議会報告会

以上の項目を中心に説明を行いました。皆さんから「勉強になりました」、「知らない政策ばかりで学びの場になります」、「和歌山県にも夢があることが分かりました。見届けるまで長生きをしたいと思います」、「第二国土軸は絶対に必要な道路ですから実現させて下さい」、「説明の仕方が上手なので分かりやすく、楽しい場になっています」、「(初めて参加してくれた方から)議会報告会だから堅苦しいのかと思っていたのですが、楽しいので驚きました。次回も参加します」などの意見をいただきました。

楽しくて勉強になる議会報告会になっていれば幸いです。