活動報告・レポート
2018年6月1日(金)
津本陽氏
津本陽氏

和歌山市出身の作家、津本陽氏が死去されました。心からご冥福をお祈りいたします。

津本氏は、昭和53年に古式捕鯨を続ける明治期の和歌山県太地村の人びとの姿を描いた「深重(じんじゅう)の海」で直木賞を受賞して以降、時代小説を世に送り出してくれました。

産経新聞の記事によると、「津本さんが和歌山出身の明治期の政治家・陸奥宗光を主人公に『叛骨』を著した背景には、仁坂知事からの依頼もあった」ということです。僕も「叛骨」は読みましたが、これは上下巻からなる大作で陸奥宗光伯の生き様を描き切ってくれています。県議会一般質問として「郷土の偉人」を取り上げましたが、その中で「叛骨」を高校生にも読んでもらいたいと提言しました。今一度、「叛骨」を未来のある高校生に読んでもらいたいと思っています。

当時、桐蔭高校を訪問し、陸奥宗光伯のことを校長先生と話し合いましたが、その時に図書館にも行きました。図書室には「叛骨」がある予定でしたが、本棚になかったので尋ねてみると「貸出中」だということでした。当時「叛骨」は新作だったこともあり、「ほとんど貸出中になっています」という状況だったことを思い出しました。

同じく産経新聞の記事によると「津本さんが卒業した旧制和歌山中学校の流れをくむ県立桐蔭高校の図書室には、津本さんが学生生活を振り返った直筆原稿4枚が展示されている」と書かれているように、津本氏を特別な存在だとしています。

そして和歌山市民図書館では5月30日から7月17日まで追悼展の開催を決定しているなど、郷土の誇りの作家であることを示しています。

津本氏は「深重(じんじゅう)の海」で明治時代、古式捕鯨を続けた太地村の人びとの姿を描いていますし、最後の著書となった「叛骨」でも明治時代の陸奥宗光外務大臣を描いています。まさに明治時代を描いて明治の空気を感じさせてくれた作家でもありました。

心からご冥福をお祈りしていますし、氏の想いを生き続けさせたいと感じています。

多くの皆さんから、津本陽氏の功績に関する意見をいただいています。「故郷、和歌山県議会で取り上げて下さい」、「明治という時代を描いてくれた津本氏の功績を称えたいと思います」、「陸奥宗光外務大臣と津本陽氏の功績を、是非県議会で取り上げて下さい」などの意見です。

皆さんからの意見を尊重したいと考えています。

懇談会

今回、お誘いをいただいた懇談会に出席させてもらいました。同会の会長から「片桐君、良かったら参加してくれませんか」とお誘いを頂戴していたことから、今日の会合に出席したものです。出席したところ、知っている人がたくさんいたので楽しく交流することができました。

ずっと昔、教えてもらった教訓を思い出しました。それは「参加しないで後悔することよりも、参加することで後悔する方が良い」という教えです。時に人は後悔する場合があります。後悔の仕方が重要だと言う教えです。その後悔が行かなかったことによる後悔や、「行っておけば良かった」という後悔であれば、それはもったいない話なので、後々まで悔いることになるというものです。

しかし行ったことで後悔する場合の感覚はそれとは少し違います。その場に行くということは主体的に行動しているものなので、行ったことによる後悔があったとしても「それは仕方ない」と諦めがつくというものです。

行動しない後悔は悔いが残りますが、行動した結果の後悔は諦めがつくということです。

同じように後悔を感じるのであれば、出来る限り行動を起こしたうえでの後悔をしたいものです。決して後に残さないようにするためにも。

今回の懇談会は誘ってくれて良かった、参加して本当に良かったと思える会合となりました。温かく迎えてくれたこと。温かい言葉を基にした会話ができたからです。

Mさんは僕の姿を見かけたので席に来て挨拶をしてくれました。「交流会が始まったら挨拶に伺おうとしていたのですよ」と話したところ、「私が先に見かけたので挨拶に来ました。後になると各テーブルの挨拶で忙しいでしょう」と笑顔で話してくれました。

Tさんは「片桐さんですよね、覚えていますよ。昨年、片桐さんが私のところを訪ねてくれたのですよ。玄関ではなく裏口から訪ねてくれたので、『誰だろう』と思いました。裏口から入る人は滅多にいないので不思議だと思いながら裏に回ったら片桐さんでした。県会議員なのに裏口から訪ねてくれたのでとても印象に残っています。そんな人はいませんから」と思い出し笑いしながら話してくれました。

そして「次に訪ねてくれる時があれば、玄関からお入りくださいね」と微笑みながら話してくれました。

Kさん。「片桐さんですね。向陽高校の同窓会長をしてくれている片桐さんですよね。家内が向陽高校卒業なので話は聞いていました。実際に会ってみると若いので驚きました。若いのに同窓会長をしてくれていることに感謝しています。もっと年配の人だと思っていたので驚いています。家内に会ったことを話しておきます」と話してくれました。このようなご縁があることも楽しみの一つです。

皆さんとの出会いに心から感謝しています。会の終わりに会長から「参加人数が少なくて申し訳なかった。でも来てくれて有り難いです」と話してくれましたが、楽しさは人数と関係ありませんから、参加して良かったと思える懇親会でした。

作業所の支援

某作業所の支援について協議をしていました。そうしたところ「片桐さんが支援しているのなら私達も支援するから」と話してくれたのがEさんです。作業所への植樹、作業所で使用している必要な機器の修理、ベーカリーの販売方法の検討などをしているのですが、Eさんからは「私達が開催している青空市場にパンやクッキーを販売してはどうでしょうか」という提案をいただきました。「素晴らしいですね。この支援はきっと喜んでくれますから」と話した後、この事務所を引き上げ作業所の理事長に連絡を取りました。

約1時間後、Eさんから電話があり「今、その作業所に来ています。パンを買いに来ました。青空市場の話もします」という話でした。僕は「理事長に支援と青空市場の話をしていますが、もう作業所を訪ねてくれたのですか。では理事長の名前は○○さんですから」と答えました。

その後、作業所内で理事長とEさんが会って話し合いをしてくれました。話し合い終了後にEさんから電話をいただきました。「片桐さんが支援している作業所であり理事長であれば私も支援します。だから今月開催の青空市場でパンとクッキーを販売することになりましたから」という話でした。

Eさんは理事長に代わってくれたので話をしました。「片桐さん、本当にありがとうございます。昨日は片桐さんが与えてくれた幸せな日になったので、片桐さんは仏様だと思っていました。今日も信じられないような素敵なプレゼントをしてくれました。こんな信じられないことがあるのでしょうか。片桐さんは神様のような人です」と話してくれました。

神様でも仏様でもありませんが、こんなつながりを持てたことを心から嬉しく思います。

その行為によってその方が幸せを感じてくれることは、僕にとってもとても幸せなことなのです。その幸せは、その人からの言葉によって感じられます。今日のようにこんなに素敵な言葉をいただけることはとても幸せなことなのです。

その他
  • 防災研修会開催に伴う実施内容と進行の打ち合わせを行いました。災害発生時における避難所での過ごし方、防災アプリの活用、そして落語で防災を学ぶことの三本立てで実施することにしています。
  • 大規模開発が伴う場所で継続してできる事業のあり方について協議を行いました。事業は継続させなければ意味はありません。そのための必要な条件を整えることに関して協議を行いました。
  • NPO法人の事務所を訪ねました。「二日後に近くに行くから事務所に行きます」と代表に伝えていたところ、僕の到着を事務所で待ってくれていました。そこで法人の活動を聞かせてもらいました。障がい者の支援、環境を守るための活動などを中心にして活動を展開しています。方向性や考え方が同じなので意気投合しました。
  • 中国との関係について現代中国人と現代社会の考え方を基にした意見を聞かせてもらいました。同国は市場の信頼性が低いことが最大の特徴で改善することが課題です。一般的に市場に信頼がなければ商品は流通しないのですが、同国の市場規模が桁違いに大きいため偽物でも流通するそうです。中国として社会全体の流通のしくみを変えていく必要性を感じる話で勉強になりました。