活動報告・レポート
2018年5月9日(水)
外交史料館
外交史料館

外務省外交史料館を訪ねました。明治150年記念展示を含めた「明治の日本外交」の貴重な資料が展示されていました。

外交史料館 明治150年記念展示 外交史料館 明治150年記念展示 外交史料館 明治150年記念展示 外交史料館 明治150年記念展示

明治から平成へと時代は移っていますが、この国を築いていく覚悟は変えてはいけないものです。明治の気概を感じ、この次の時代を創るという崇高な精神を継承することが私達の使命だと感じました。明治の図書、親書はそんな思いを抱かせてくれました。

外交史料館 明治150年記念展示

時代は平成から次の時代へと流れている最中です。今、流れていると書きましたが、時代は流れていくのではなく人が時代を創り上げているのです。時代の進展は絶え間なく流れていくように見えるのは、誰もが時代を今築いているからです。動いている。それが美しいことなのです。

平成は残すところ一年を切りました。次の時代を築いていくのは私達だということを、この機会に意識しておきたいと思います。外交史料館を訪ねて時代そのものを意識することができました。

外交史料館 明治150年記念展示
地方議員会議

年に一度開催している地方議員会議に出席しました。今回は河合雅司氏を講師にお招きし「人口減少日本で起きること。未来の年表」について講義を受けました。

地方議員会議 河合雅司氏講義

河合先生はこのままではいけないと、豊かな未来の日本を創るために警鐘を鳴らしてくれています。現在、わが国が置かれている現実を理解し、この状況を基に未来を予測すると大変なことになることを理解することができました。今まで以上に現実を見据えて真剣に日本の未来と地域の未来を考えるべきだと思いました。数字で示されると怖さを感じることができます。

まず2017年の人口動態は数字で出ていますが、それは次の通りです。

  • 年間出生数の94万1000人は過去最低です。
  • 合計特殊出生率は1.44。
  • 死亡数は134万4000人で戦後最多です。
  • 自然減はマイナス40万3000人で過去最大です。
  • 婚姻件数は60万7000組で戦後最少です。
  • 離婚件数は21万2000組で、この数字は減少しています。

多くの項目がワーストの数字となっていますが、毎年、ワースト記録を更新している点が問題です。

続いて人口減少カレンダーを記します。

  • 2020年には女性の半数が50歳を超えます。
  • 2024年になると三人に一人が高齢者になります。
  • 2025年は東京都でも人口が減少し始めます。
  • 2039年になると火葬場が不足します。
  • 2040年には地方自治体の半数が消滅します。
  • 2042年には高齢者人口がピークとなります。

また出産年齢の女性数は次の通りです。

  • 2015年は1087万人です。この数字を100パーセントとします。
    2040年になると824万人で75パーセント。2065年になると612万人、56パーセントまで減少します。これでは出生数の大幅回復は期待できません。
    そして出生率が上昇しても出生数は減少しています。
  • 2016年の出生率は1.44ですが、出生数は97万6979人となっています。
    2005年は1.26で106万2530人、1996年は1.43で120万6555人なので、出生率が少しぐらい高まっても出生数は減少しています。未来の人口を見るためには出生数を見る必要があります。

高齢社会の四大特徴は次の通りです。

  • 高齢化する高齢者。80歳以上の高齢者が増加することになります。比較的若い高齢者が減少することになります。
  • 女性高齢者が増加します。半数が90歳に到達しているので、やはり女性も高齢化した高齢者が増加することになります。
  • 一人暮らしが増加します。2040年になると女性の25パーセントが一人暮らしになっています。
  • 貧困層が増加します。これは非正規雇用の高齢化によるものです。

いずれも解決が困難なわが国の未来の姿です。解決への道筋をつけることは難しいと思いますが、この現実を意識して対応策を、今から考えることが未来のあり方を変えることになります。

地方議員会議 河合雅司氏講義

そのために考えられる施策は次のようなものがあります。24時間社会からの脱却。国際分業の徹底。そして非居住エリアを明確化させること。小さくても豊かな国に向かうために考えたい課題です。

人口予測は現実が分かっているので確かな未来となります。このままでは日本に明るい未来はないということになります。まだ選択肢がありますから、今からその未来を避けることを考えるべきです。

未来を考えるうえで現在のデータを基にして考える必要がある。見たくない現実でも、それをベースに考えなければ正確な未来は描けません。日本の未来について考える契機になるものでした。