「和歌山新報に和歌山城に関しての記事があります。本質をついていると思います」と知らせてくれました。「観光行政に関わる人には考えてもらいたい」という依頼を頂戴しました。平成30年4月13日付の記事は次のような内容です。
「『和歌山城には付加価値がほとんどない。ただ見るものとしてライトアップされているだけ』。穏やかな口調で厳しい注文を突き付けたのはデービッド・アトキンソンさん。アトキンソンさんは建物自体の価値だけでは観光資源として不十分であり、文化、歴史的背景などを訪れた人が十分に分かるようにする必要があると指摘。さらに歴史や文化の付加価値だけでも足りず、観光客が滞在したいと感じる空間にするための投資を求める」と記事に書かれています。
「建物だけでは観光資源になり得ない」。本質を得ている指摘だと思います。建築当時の状態が保たれている建物であればそれだけで価値はありますが、改築しているものであればどれだけ正確に再現しても元の価値を取り戻すことはできません。ですから建物と共に歴史的な背景を語る必要がありますし、ここで滞在したいと思わせるような仕掛けが必要なのです。
またライトアップにしても和歌山城は午後11時で消灯するため、和歌山城周辺のホテルに滞在している観光客が窓からお城を眺めようとしても、午後11時以降は見ることができないのです。和歌山城が見えるホテルであっても、夜の和歌山城を見ることができないのは問題です。何度も指摘しているのですが改善されないのは何か本質的な理由があると思います。
観光都市を標榜するのであれば、観光客が夜の街中観光を楽しみ、ホテルの部屋に帰った時間に和歌山城を眺められるようにすべきです。ライトアップされた和歌山城は眺める価値があると思いますが、消灯されてしまうとその姿を見ることができません。真っ暗闇の和歌山城のある場所をホテルの窓から眺めて楽しむ観光客はいないと思います。
ホテルに戻る時間の和歌山城のライトアップですらできていない現状は疑問です。管理箇所の方針なのか、電気料金の問題なのか、それとも他に問題があるのか事情は不明確ですが、和歌山市を訪れてくれる観光客のことを考えると要望に応えるべきです。まして外国人観光客からも和歌山城のライトアップ時間を延長して欲しいという要望が来ています。外国人観光客が和歌山市を訪れてくれる機会はそれほど多くありません。要望に応えることがリピーターとしても、帰国してからの友人への旅行の話をする場合においても、訴える力になると思います。
「和歌山市に行った時に見た夜の和歌山城はとても素晴らしかったよ。あなたも行ってくると良いですよ」と言ってもらえるのと、「和歌山城は早い時間に消灯されてしまうから、早くホテルに戻らないと夜の眺めを楽しむことができないよ」と言われるのとでは、和歌山市の魅力の伝わり方が全く違います。
一刻も早く和歌山城のライトアップ時間の検討と滞在したいと思えるような空間の整備を実行すべきです。
「和歌山城のライトアップ消灯の時間が早すぎます」と指摘と要望をしてくれた香港の人から、指摘後の対応についての問い合わせが何度も来ていますが、「まだ改善されていません」という答えを返している状況です。
その度に「和歌山市は社会主義ですか」、「外国から観光に来て欲しくないのですか」などの意見を聞かせてもらいます。社会主義でもなければ外国人観光客に来てもらいたいと考えているのですが、現実は変わっていないので資本主義社会の視点からすると、「社会主義であり外国人観光客に来てもらう必要はない」という解釈になるのです。
そして最後には「和歌山市は大丈夫ですか」という指摘になるのです。そして怖いのはいつまでも指摘してくれる訳ではなく、改善される気配がなければ、飽きられてしまうということです。飽きられた観光地を再び訪れてくれることはありませんから、軽く考えるような指摘ではないことを記載しておきます。
5月に開催予定の後援会役員会の議題に関する打ち合わせを行いました。平成30年度の活動計画案を協議して形に作り上げています。より良い後援会活動になるように計画しています。
毎月開催している「邦桐会」を開催しました。メンバーが集まり最近の話題などを話し合いました。若い人が中心の会なので、これまで政治に関心が低かったようですが、毎月、県政の話をしていることから、最近は関心を持ってくれるようになっています。
「何故、商店街に人通りが少ないのですか。改善する方法はありませんか」。
「夜の街に人が出てこないことには和歌山市は元気になりません。同じ地方都市でも高知県民の使う飲食費は高く和歌山県は少ないと聞いています。県民性の違いだと思いますが、元気の差になっていると思います。もっと仕事帰りにみんなで一緒に飲食に出て行くべきだと思います」。
「若い人が楽しめる場所が少ないのです。楽しめる施設などを誘致して下さい」。
尤もな意見だと思います。若い人たちは自分達の街に活力を求めています。個人が元気を出していても全体の流れにならないので、和歌山市全体での活性化に向けた取り組みが必要です。若い人の意見を聞けるこの機会を大切にしています。