活動報告・レポート
2018年4月29日(祝・日)
高野山英霊追悼年次法要
高野山英霊追悼年次法要
高野山英霊追悼年次法要

高野山で「第25回昭和殉難者法務死英霊追悼年次法要」が開催されたので参列させていただきました。先の大戦でお亡くなりになられた英霊に感謝の気持ちを捧げ法要の式典に参加したものです。毎年、この法要に出席していますが、毎年、平和の尊さを感じさせてもらいます。平和は自然に与えられたものではなくて、多くの先人が平和を築くために時には命を賭して守ってくれたものであり、現代の平和は私たちが守っていく覚悟が必要であることを実感させられます。

この昭和の受難者の英霊は、東京裁判で処刑された方々の英霊を弔うものでもあり、どんな戦争でも多くの犠牲を余儀なくされることを実感します。国の勝ち負けに関係なく、戦争は起こしてはならないものである。高野山のこの法要はそんな覚悟を迫られるような式典です。

高野山英霊追悼年次法要

しかも今回が25回目ですから、継続して英霊に感謝の意を表し、4月29日に決まって法要していることは素晴らしいことだと思います。高野山という特別な聖地において、対戦で散った英霊を法要できることを和歌山県人として光栄に思います。

今回は特別に丹生都比売神社からも宮司さんの出席をいただき、「浦安の舞」を奉納してくれました。このように高野山は神仏が共生する聖地であり、特別な存在であることが分かります。高野熊野が世界遺産に認定されたのは、世界でも類を見ない自然信仰の聖地であり、神仏が統合された特別な地であることは承知の通りです。この法要においても、世界遺産の精神が含まれ、世界平和を祈るのに相応しい地であることを感じます。

そして法要の最後に毎年のことですが「海行かば」を奉唱するのですが、参加者の声が式典会場に響き渡ります。心から国を守ってくれた英霊に感謝していることが分かる瞬間です。英霊への感謝の気持ちを表して、今年の法要を終えました。

高野山ライオンズクラブ慰霊碑

高野山にはライオンズクラブ慰霊碑があるので、続いてお参りを行いました。毎年5月にこの慰霊碑に当該の一年間の間にお亡くなりになったクラブ会員の納骨式を開催しています。高野山を含む地域で活動している大阪と和歌山のライオンズクラブ独自の式典ですが、この取り組みは世界的に評価を受けています。それは宗派を超えて御霊を受け入れてくれる高野山の奥深さであり、ここに慰霊碑を建立することに理解を示してくれた会員の崇高な精神の賜物だと感じています。ここにお参りする時も、先輩会員への感謝の念を抱きますが、僕は毎年一早く、この慰霊碑を訪れています。初夏を感じる季節ですが、高野山で先人たちへの感謝の気持ちを伝え、平和を祈る気持ちになれることに清々しさを感じています。

大切な人たちから護られている。そんなことを感じながら高野山を後にしました。

伝説ふらめんこ舞 舞台「ねごろ伝説〜住蛇が池〜」
伝説フラメンコ舞台

岩出市に移築されている旧和歌山県議会議事堂で開催された伝説ふらめんこ舞 舞台「ねごろ伝説〜住蛇が池〜」を観劇しました。高野山からの帰路、伝説フラメンコを観ることができました。

これはフラメンコ舞踊家の森久美子先生が新しく打ち出した企画で、和歌山県内の伝説を和のフラメンコとして舞台で演じていく企画です。第一弾が岩出市に伝わる「住蛇が池」の伝説を和のフラメンコとして演じたもので、伝説を現代に蘇らせてくれるものでした。

この「住蛇が池」の伝説は小野小町と深草少将の恋物語で、平安時代に成就しなかった恋が、長い時代を経て、そして姿を変えて恋が叶えられる物語です。岩出市に伝わる伝説ですが物語の内容までは知らなかったので、故郷の学びになりました。地元のことを知ることの大切さは、最近の竈山神社の歴史を学んでいることからも特に感じているところなので、伝説フラメンコの舞台はその大切なものを伝えてくれました。 故郷は何もないところではなくここで暮らした人たちの歴史と伝説が存在し、伝説の中には常に人の心がある。人が歴史を築き、後の世の私達に伝説と共に申し送りをしてくれていることを教えてくれるようです。

伝説フラメンコ舞台

この伝説フラメンコを観劇して、和のフラメンコの世界観はフラメンコと全く別物と言って良いものだと思いました。和のフラメンコはもうすっかり日本文化だと思います。

わが国の伝説を舞台に蘇らせる構成力、踊りによる表現力、楽器も歌も踊りも、和と洋を融合させる融合力。舞台の全てが斬新で洋なのに和を感じさせてくれるものです。この和のフラメンコは日本人が主役で演じることができる舞台であり、この舞台の時は本場スペインのダンサーも主役ではなくなります。スペインの文化を日本文化に融合させた森先生の企画力と想像力は素晴らしいと思います。

今回の演出は舞台を七部構成にしていたことも斬新でした。短く区切った物語を展開させていくのですが、短いけれど琵琶の演奏と語りがその後のフラメンコをイメージさせてくれたので、理解しやすかったのです。琵琶の演奏の後にフラメンコギターの演奏に展開していくことも新鮮でした。

これから和歌山県のどんな伝説を蘇らせてくれるのでしょうか。伝説ふらめんこ舞 舞台「ねごろ伝説〜住蛇が池〜」を観て、次の舞台に心がワクワクします。