視察の二日目は昨日懇談した中で議題の一つになった島根原子力発電所を視察しました。同発電所概要の説明を受けた後、構内に入り建設中の三号機内に入りました。運転開始前のため立ち入りが可能で運転開始した後は立ち入ることができない原子炉格納容器内まで入らせてもらい、実際の据えつけている原子炉を間近で見ることができました。機器の巨大さが分かり、これだけの機器を制御する技術力は凄いと思わざるを得ませんでした。設計、組み立て、運転、保守などプロフェッショナルな仕事であることを感じました。プロフェッショナルな仕事は外からは分からないところがあり、高いレベルの知識や動きがあるので、専門外の知識レベルで議論はできない程です。
現在、国の原子力規制委員会が安全審査を行なっている最中ですが、その一部の話を聞くだけで、凄くレベルの高い協議と安全審査をしていることが分かります。巨大技術に「万が一の危険性」はないことを前提として運転開始に向けた取り組みをしています。
ここで言う「万が一」は福島県での事故を踏まえた安全対策を施している意味ですから、現場を見て、安全対策の話を聞いて、福島の事故以前と比較して安全対策は大きく進化していると感じました。
ところで今回は三号機の原子炉を見ることができましたが、これは二度とできる経験ではありません。運転開始すると放射線管理区域になりますから外部の人は入ることができなくなります。これまで何度か原子力発電所を訪問していますが、原子炉を見たのは初めてのことです。実際、その現場に行くことが人に話をする場合、大いに役立つことを感じました。
島根原子力発電所ではこれまでにない現場経験をさせてもらいました。同発電所所長、副所長が案内役を担ってくれて、実務経験に基づく分かりやすく熱心な説明のお蔭で巨大システムの一端だけですが知ることができました。
案内してくれた皆さんに深く感謝すると共に、発電所が地域との共生を図り島根県が益々発展していくことを祈念しています。気持ちの籠った案内は、案内してもらった人を感動させてくれるものです。ありがとうございました。
神戸市で仕事をした経験のある人が僕の陸奥宗光の話を聞いた後に「メリケン波止場に陸奥宗光の石碑がありますよ。またフラワーロードには同じく和歌山出身の加納宗七の碑もあります。言うまでもありませんが加納町は加納宗七の名前から命名された地名ですから、神戸市は和歌山市と縁があります」と教えてくれました。
陸奥宗光の石碑について状況を調べると、次のようなことから建立されたようです。
神戸港のルーツ、メリケン波止場に隣接する港公園に設置される石碑が神戸海軍操練所と陸奥宗光顕彰碑があります。左側が「海軍営之碑」で、右側が陸奥宗光を讃える「陸奥宗光顕彰碑」です。
陸奥宗光顕彰碑の西側にあった海軍操練所(勝海舟が設置し、初代塾頭は坂本龍馬)で陸奥宗光は学んでいます。初代兵庫県知事が伊藤博文で、4代目知事が陸奥宗光という関係です。
現在ある「海軍営之碑」はレプリカで、もともとは勝海舟が海軍操練所跡に建てようとした碑だそうです。
僕に陸奥宗光の石碑が神戸市にあることを教えてくれたのは、僕があちらこちらで陸奥宗光の話をしているからだと思います。故郷の誇りについて話をすることで皆さんが関心を持ち、知りえる情報を伝えてくれることになります。