活動報告・レポート
2018年4月22日(日)
マジカルミュージックツアー

和歌山市内のライブハウスで開催されたのが13回目となる「マジカルミュージックツアー」です。春のイベントとしてすっかり定着した感のあるライブイベントです。市内のライブハウスが協力して一年に一度、共通のチケットで、どのライブハウスでも入場し音楽を楽しめます。各ライブハウスにはそれぞれ違う出演者がいるので、音楽の好きな人はライブハウスを掛け持ちしながら聴くことができます。

最初に僕は「ときわコーラス」グループの音楽を楽しみました。「ときわコーラス」は今回のイベントが三度目の出演となります。この日を目指して1年間、練習を行ってきていることを聞いていますから、「頑張れ」と会場内から応援しました。出演前は緊張感があったので、「一年間、練習を続けてきたから大丈夫。楽しんでいきましょう」と声をかけさせてもらいましたが、やはりお客さんが入ると緊張したようです。練習と本番の雰囲気は違うので、何度出演しても緊張するようです。その雰囲気が初々しくて、聴いていて応援したくなるのです。

マジカルミュージックツアー

さて今回は、歌手の美空ひばりが一つのテーマだったように思います。好きな歌手、好きな歌を選曲しているように思いました。代表曲の一つである「川の流れのように」を「ときわコーラス」が歌ってくれましたが、この歌には凄く感動しました。「ときわコーラス」の皆さんは人生の荒波を乗り越えてきた方です。川の流れに乗りながら、時には逆らいながら生きてきたと思いますが、そんな人生が歌の中に詰まっていました。

歌には歌詞がありますから誰が歌っても同じ歌詞となります。しかし歌う人によって歌詞に込められた意味が違って聴こえます。それぞれの人生が歌詞の中にあるのです。だから「川の流れのように」は歌う人によって伝わるメッセージが違うのです。僕もこの歌が好きですが、僕が歌うのと「ときわコーラス」の皆さんが歌うのとでは、年輪という重みが違います。年輪を感じさせる歌い方、それは「生きてきた」ことを誇らしく歌えることだと思います。まだ道の途中にいる僕には、この歌に年輪を重ねることはできません。

凸凹な道も、曲がりくねった道も、歩いてきた人が歌うと年輪を重ねたような歌い方と歌詞になります。この歌詞には味があり聴く人を感動させてくれるのです。

マジカルミュージックツアー

「ときわコーラス」の皆さんの表情には優しい微笑がありました。これから人生を歩いてくる後輩を導いてくれているようでした。どんな困難があっても、人生はそれを乗り越えてこそ価値がある。「だから歩いておいで」と言ってくれているようでした。

オリジナルは勿論、凄かったと思います。でも「ときわコーラス」の皆さんの歌も聴く人を感動させてくれましたから、やはり凄いと思います。

「生きることは旅すること」。まだ遭遇していないことに出合い、それを乗り越えていくことが歩く意味であり、歩き続けることが人生だということです。誰でもいつかはゴールに辿り着きます。その時、「良い人生だった」と思えるように生きたい。そんなことを感じました。「ときわコーラス」の皆さんの歌は、そんな思いを巡らせてくれましたから、立派なライブだったと思います。

続いて「ラッキーマナブ」さんのライブを聴きました。ラッキーさんは「片桐さんがライブ会場に来てくれるなんて思っていませんでした。入ってきた時は焦り、その後は緊張しました」と話してくれました。楽しい言葉を聞いたので微笑みながら音楽を楽しみました。人によって、歌う歌によって感じるものが違います。ミュージシャンは自らの人生から得ているものを聴く人に伝えようとしています。それを受信することが聴く人にとっても醍醐味です。

マジカルミュージックツアー

最後は岡本扶美さんグループのジャズ演奏を聴かせてもらいました。これはチャレンジ性を感じる演奏でした。常に進歩することを目指している岡本さんらしさの感じる演奏を楽しみました。

和歌山市中心部は音楽に溢れた一日となりました。音楽で和歌山市を元気にする。それを代表するイベントだと思います。