活動報告・レポート
2018年4月11日(水)
良い時間を過ごす
良い時間を過ごす

オールドスクールを運営している方と懇談しました。人生経験を重ねてきた人たちが集まって楽しめる場所にしたいと思って命名したと聞きました。このオールドスクールは、高齢者の学ぶ学校という意味ではなくて、「規律を守ってハチャメチャなことを楽しもう」という意味だそうです。つまり自由に好きなことを楽しむことに加えて、社会貢献につながることも実践する。そんな活動を目指しているという話を聞くことができました。

オールドスクールの運営者は「年齢を重ねるに連れて挑戦を簡単に諦めてしまうことがありますが、それでは人生を楽しむことはできません」と話してくれたように、高齢社会において生きている限り楽しめる人生を目指して活動しています。

そして「どれだけお金を稼いでも、どれだけ高価なブランド品を持っていても、死んだ後の世界に持っていくことはできません。持っていけるものは『良い時間を過ごした』という思いだけです。だから物を集めるよりも時間を大事にすることが生きていることであり、幸せで楽しい時間を持つことが『良い時間を過ごしている』ことになるのです。更に実践している活動が社会に貢献できる意味も持っていれば、更に良い時間になります」と伝えてくれました。

「良い時間を過ごしている」。そんなことを想いながら一日を過ごすことができたら、幸せだと思います。オールドスクールは集まれる場所ではなくて、気持ちの持ち方を意味していると思います。年齢を重ねても生きることを学ぶこと。それは「良い時間を過ごすことに他なりません」。

改めて「良い時間を過ごす」ことを意識しながら今日の日を過ごしたいものです。意識を向けると、言葉も行動もその方向に向くことになります。

自然林と人工林

わが国は戦後、自然林から人工林へと森林の形態が変わっています。人工林は杉が多く、わが国が林業の将来を考えて植林したと聞いています。そのため一見、山に緑が多いので自然林と変わらないように思いますが、実態は違っているようです。杉の木の下には雑草や低木が生えないので動物のエサがないそうです。つまり森だけれども動物が住めない場所になっているのです。そのため熊やイノシシなどはエサを求めて山を下りて人間界に侵入してくることになります。森林の中でエサがないことから生きるために仕方のないことだと聞きました。

もし自然林であれば、雑草、低木、高木と木々が茂っているため動物のエサが豊富にあるので、動物は人間界に侵入してくることは稀だそうです。人間が動物の生息できる環境を狭めていることから、熊やイノシシが出現して田畑を荒らす事態が増加しているようです。こんな話を聞かせてもらうと、人と自然との共生の真の姿について考えさせられます。

自然環境が変化しているのは自然林が減少したことも原因なので、人工林の木々を植えるよりも、自然林を再生する方が森林は本来の姿に戻ります。山林に植樹をするのであれば自然林の再生を目指したものにしたいと思います。

熊野の森も杉や桧などの植林が多く、本来の機能を失っているかも知れません。山や森の本来の機能とは、動物のエサが豊富にあり保水力が強いことです。山津波などは保水力が低下していることも原因だと言われていますから、大雨などで山の斜面が崩れてしまうことも度々発生しています。動物の生息地が減少していることや人間の生活環境にも影響を与えていることから、もう一度自然林を再生しようとする動きもあるようです。

地球環境、地域環境、そして生活環境を見直す機会になる話を聞かせてもらい勉強になりました。

自然界が持つ循環システムは人が作ろうとしても同じ環境を作り出すことはできないと思いました。自然を守ることは命を守ることだとも感じています。