活動報告・レポート
2018年3月4日(日)
訪問活動
訪問活動

午前9時から予定していた皆さんの自宅を訪問させていただきました。約30人の皆さんを訪問させていただき意見交換を行いました。僕からは議会報告レポートを持参し、これまでの活動報告と3月6日の一般質問について説明いたしました。皆さんから温かい歓迎をいただいたことに感謝しています。

明治維新150年

平成30年は明治元年から150年の年であることは承知のことです。和歌山県議会一般質問として平成28年6月定例会と平成29年2月定例会で取り上げ和歌山県に準備を促してきました。平成29年2月定例会における知事との質疑は次の通りでした。

質問者:片桐。

明治維新150年に向けての考え方について。

平成28年9月定例会で、「明治維新から150年の取り組み」に和歌山県も関わることを提案しました。知事も「明治維新による近代国家作りのモデルは紀州藩にあったと言っても過言ではない」と話していますから、明治維新150年に向けて知事の考えをお聞かせ下さい。

答弁者:知事。

明治維新150年に向けて思うことは、多くの先人をはじめ和歌山県民が一生懸命に頑張ってきた150年間であったということであります。

まず、明治になりまして、紀州藩は陸奥宗光や津田出などによりまして、他藩に率先して、四民平等、地租改正などの萌芽を含む藩政改革を断行しました。

この改革は、それ以外は坂本龍馬など一部の人を除くと、どうも明治近代国家のイメージがなかったんじゃないかと思います。尊王攘夷派の方々がイメージしていなかったような近代国家像を、結果として明治政府に取り入れさせることに成功したという風に思う訳であります。

そういう意味で、この改革は、近代国家を目指す明治政府のモデルとして、講学上の言葉で申しますと、近世の封建制から近代の中央集権国家への転換を、少なくとも間接的にリードしたものであると、私は思います。

このことから、ちょっとおどかしの気持ちも踏まえて、「明治維新は和歌山モデル」だと言って、主張しているということでございます。

また、その他の面におきましても、たとえば産業界で申しますと、紀州藩がなくなりまして、それまで紀州藩は大変な権威と力を持っていた訳でございますけれども、それがなくなった時に、今度は民間の商工業者が奮起をして、繊維産業、雑貨産業、皮革産業などの軽工業を中心とするような産業革命、これは日本全体で起こる訳ですが、特に和歌山でそれが起こって、和歌山の繁栄に繋がっていったと思いますし、その後で言いますと、有機合成染料を由良浅次郎さんが日本で開発して和歌山の産業に結び付けたりと、様々な革新があったという風に思います。

学界におきましても、詳しく説明すると長くなるんですが、私学の雄、慶応や早稲田も、実は、はじめは和歌山ということでございます。はじめは和歌山と申し上げたように、困難な時に新機軸を打ち出して、革新をしていく力というのが、和歌山県民には備わっているんじゃないかと思います。

現代でも、多くのところで和歌山県出身の人が活躍しておられます。特に民間企業でトップに上り詰めたような人の話を聞いておりますと、順風満帆にそういう風になった訳ではなく、危機の時に物凄く頑張って、それで危機を救って取り立てられたという方が多いような気がします。苦しい中で海外に出ても、移民などの場でずいぶん立派な人生を送っておられ、その中には和田勇さんのように、1964年の東京オリンピック招致に大きく貢献した人もいると思います。

こうした150年間にわたり一生懸命頑張ってきた和歌山県人の努力の足跡、あるいはその夢や志、そのようなものを学ぶことで、県民も和歌山に対する誇りが湧き出てくるものと考えます。

このため、わかやま何でも帳を作りまして、これを学校で勉強してもらおうというような郷土教育に熱心に取り組むとともに、和歌山を顕彰するような偉人シンポジウムなどを毎年熱心に開いておりまして、先人の業績を広く顕彰していくことによって、和歌山県民の誇りをより問おうと考えているところでございます。

この明治維新150年に関して一人の県民の方から意見をいただきました。

日本国内の施策に、「和歌山県」は単純な「明治150年」のお知らせで終わっています。

わが国の記念事業に実質的に参加していないのは陰の薄さを暗示しています。地元でやらなければ、他県に出かけてでも若い人に参加してもらいたい近代150年を顧みる企画「明治150年」です。県立美術館の一人の画家の展示会で終わるには、あまりにも情けないです。

和歌山の青少年には「明治の歩みをつなぐ、つたえる」ことを和歌山の教育、政治は何も考えないのでしょうか。

以上の意見です。和歌山県が積極的に明治維新150周年に参加していないことを憂いています。このままでは和山県内の、特に青少年が明治維新150年の節目の年だと知らずに通り過ぎてしまう恐れがあります。政府のホームページには明治維新150年の意義が記されているので紹介します。

明治以降、近代国民国家への第一歩を踏み出した日本は、明治期において多岐にわたる近代化への取組を行い、国の基本的な形を築き上げていきました。

内閣制度の導入、大日本帝国憲法の制定、立憲政治・議会政治の導入、鉄道の開業や郵便制度の施行など技術革新と産業化の推進、義務教育の導入や女子師範学校の設立といった教育の充実を始めとして、多くの取組が進められました。

また、若者や女性等が海外に留学して知識を吸収し、外国人から学んだ知識を活かしつつ、単なる西洋の真似ではない、日本の良さや伝統を活かした技術や文化も生み出されました。

政府では、「明治150 年」を迎える平成30 年(2018 年)を節目として、改めて明治期を振り返り、将来につなげていくために、地方公共団体や民間企業とも一緒になって様々な取組をしています。

今回、明治維新150年に関する県民の方からの意見を皆さんに伝えました。