向陽高校の卒業式に出席しました。昨日からの春の風のため卒業式の開始時刻が午後に変更になったため卒業生は混乱したと思いますが、喜びと共に別れの寂しさも感じる、さらに春の季節を感じる卒業式になりました。
また向陽高校同窓会会長として参加させていただきましたが、母校の卒業式は格別の思いを感じました。僕が卒業したのは昭和55年ですから、もう38年も前のことになります。
遠い昔の出来事になっていますが、今でも卒業式の日の感情は覚えています。春だけれど同級生との別れ、新しい世界へ旅立つ寂しさと不安を感じたものです。
同窓会長として母校の、そして後輩の卒業式で祝辞を述べることになるなんて想像もできないことでしたが、それが現実になったのですからとても幸せな気分です。
自分の卒業式では、誰がどんな祝辞を述べてくれたのか覚えていませんが、きっと当時の校長先生や同窓会長は、卒業生のための贈る言葉を伝えてくれたことだと思います。当時の先輩が卒業生に伝えてくれたメッセージを覚えていないことをとても残念に思います。
あの時は海援隊の「贈る言葉」が流行し、卒業式で流れていたように思います。そう言えば柴田翔の小説「贈る言葉」もみんなで読まれていたことを思い出しました。
高校の三年間は、その後の人生の基礎となるものを与えてくれたと思います。大人になる前のひと時の時期を過ごした時間と場所ですから、その三年間は思い出という宝物として残っています。そして三年間の贈り物として受け取るのが卒業式です。今日の卒業生にとっても大切な宝物を受け取ったひと時になったと思います。未知の領域である新しい世界に踏み出す基になるのが高校生の三年間です。人格形成、知識習得、生き方の模索、友人を作ることなど、その後の人生で大切になるものをここで学んでいるからです。
卒業生の前途が明るくて輝くものになることを祈っています。
卒業式における僕の祝辞は次の通りです。
向陽高校卒業式に同窓会会長として出席し、祝辞を述べさせていただきました。卒業生に伝えたメッセージは次のような主旨の言葉です。
ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。僕もこの向陽高校の卒業ですが、卒業式のことは昨日のことのように今も覚えています。僕は卒業式に向陽高校からプレゼントを受け取りました。そのプレゼントは今も人生の役に立っています。そして卒業生の皆さんは、僕と同じように今日、向陽高校からのプレゼントを受け取ることになります。
入学した時に感じた不安。それが期待へと変化していったことを覚えているでしょうか。新しい出会いと環境は不安になるものです。しかし新しい環境の中で成長することができ、それが期待へと変わっていきます。つまりそれは新しい環境に適応できるかどうかの不安と新しい人との出会いへの期待へと発展させていったと思います。
僕の場合は高校の最初の中間テストでひどい点数を取りました。高校のレベルが高いことに驚き壁の高さを感じました。しかしそこから目覚めて勉強を始め、壁を乗り越えていくことができました。また授業での学びあいや文化祭、体育祭などでは仲間の大切さを学べたと思います。そして今日の卒業。友人との別れに寂しさを感じていると思います。
高校時代に経験したことは人生における武器となります。不安を期待に変えることができること。立ちはだかる壁と乗り越えるためには努力が必要なこと。友達が傍にいることが頑張る力になること。そして旅立つためには別れと寂しさを経験することになること。そこから新しい世界が開けるのです。
これらの経験が向陽高校での三年間のプレゼントとなるものです。
そして向陽高校の卒業生となる皆さんの未来は確実に開けています。僕達の世代は2020年の東京オリンピックに向けての日本、和歌山県を、そして2025年の大阪での国際博覧会に向けての日本、故郷を創っている最中です。
目指している場所が2020年であり2025年の未来なのです。僕たちの世代はそれまでの責任を担います。皆さんの人生の応援をしていきます。しかしその先、2050年の日本を創るのは皆さんです。
どうか今日受け取るプレゼントを持って2050年の未来を目指して下さい。向陽卒業生である皆さんが社会のリーダーになるべき存在です。皆さんの輝く未来とリーダーとして活躍してくれることを期待しています。
ご卒業、おめでとうございます。
今日の卒業式での僕のメッセージを卒業生が受け取ってくれているなら、とても嬉しいことです。僕の後輩である未来のリーダーに、これからの人生で役立てられる贈る言葉を伝えられたことを嬉しく思います。
卒業式後、卒業生を持つ保護者の方が駆け寄ってくれました。「片桐さんの祝辞に私も子どもも感動しました。分かりやすい言葉でとても力強いメッセージを届けてくれたので私達の心に響いています。同級生も心に響いたと話しています」と話してくれました。この言葉に感激し、今日はまるで自分の卒業式のように感じました。
またご一緒した男性からは「片桐さんの祝辞を聞いて卒業生は頼もしく思っていると思いますよ。これだけ力強いメッセージを届けてくれたのですから」と話してくれました。
祝辞を聴いていた皆さんからこのような感想を聞かせていただき、感激に浸った卒業式となりました。
また校長先生や来賓の皆さんからのメッセージから、卒業生に伝えたい思いが届きました。「一隅を照らせる人」を目指して欲しいこと、羽生永世七冠の日頃の心掛けの話、陸奥宗光伯の言動など、大人も学びたいメッセージでした。校長先生からも「卒業式は高校で一番大切な行事です」と話してくれたように、卒業式は関わる人にとって特別な一日である。そう思いました。
向陽高校の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
和歌山ゴールドライオンズクラブ指名例会と理事会が開催されたので出席しました。報告事項がたくさんあったことからも社会は年度末の時期に差し掛かっていることを感じます。また結成15周年記念例会についても進捗状況を報告いたしました。春到来は間近だと感じます。