活動報告・レポート
2018年1月17日(水)
防災講演会、体験会
防災講演会、体験会

防災用品研究所が主催する「防災講演会、体験会」に参加しました。このイベントは阪神淡路大震災の発生した日に合わせて企画していたもので、これまでの経験から考える避難所運営のあり方と必要な防災用品の活用を考えるために実施したものです。

防災講演会、体験会 防災講演会、体験会

大災害が発生し、近隣の避難所で生活をする場合、被災者であるのですが、同時に避難所生活の主体者となります。被災者なので、どうしても行政や避難所運営の責任者に対して、「○○をして欲しい」、「どうしてしてくれないんだ」などの要望者になる傾向があります。被災することで不安と不満が溜まるのは当然のことですが、避難所生活は共同生活をする場ですからコミュニティを形成しています。助け合いの気持ちと、自分が主体的に動く役割を果たさないことには、不満は溜まる一方になります。

防災講演会、体験会

不満を言うだけで避難所での共同生活は過ごせませんし、雰囲気は良くなりません。助け合いの気持ちと、思いやりの気持ち、そして自分が主体的に避難所運営の役割を果たすことが求められます。

また大災害が発生した直後、行政関係者は全体の被害把握、状況把握などの役割を担うことから、直ちに避難所運営ができるものではありません。そこで地域にいる防災士が避難所運営のリーダーとなりますから、防災士の役割についても伝えました。知識と経験がある防災士は避難所運営に欠かせない存在なので、もっと多くの防災士を養成することが課題です。

こんな目的を持って「防災講演会、体験会」を実施しました。主に参加してくれたのは地元の高校生で、彼らに対して「避難所運営はみんなが自主的に動くことが必要です。高校生はもう大人なので子ども達の面倒も見てあげられる人になって下さい」と伝えました。

防災講演会、体験会

本日紹介した避難所で役立つ防災用品は、「行っトイレ」や「かまどになるベンチ」、「防災バス」などでした。「防災バス」の考え方は他にないもので、避難所に来た人の居場所の確保や万一、二次災害が迫ってきた時に移動できる手段となります。「防災バス」には生活に最低限必要な用品を備えていますので、移動式避難所の役割を果たしてくれることになります。「防災バス」の考え方と体験も行うことができました。

これまでにない体験ができた「防災講演会、体験会」となりました。

わかやまNO!DRUG!フェスティバル

「わかやまNO!DRUG!フェスティバル」が開催されたので参加しました。これは中学生の参加型の薬物乱用防止大会で、若い人たちが薬物乱用防止について学び、それを防止することを目的に実施されています。

わかやまNO!DRUG!フェスティバル わかやまNO!DRUG!フェスティバル

薬物乱用防止のための講演会では、「一般社団法人和歌山ダルク」の池谷太輔さんが「薬物乱用の恐ろしさについて」を語ってくれました。心に書き留めておきたいことがありました。

  • 薬物乱用とは一度でも使用すれば「乱用」になります。何度も使用した場合が乱用ではなく、一度でも乱用に該当するのです。「乱用」とは止められないこと、抜けられないことですから、「たった一度」が人生を引き返すことのできないものにしてしまいます。
  • 薬物依存症になると、いつでも支配されていることを感じながら生活することになります。この不安感から抜け出すことが出来ないのです。薬物に依存することは薬物に支配されながら生きることになります。そんな生活は体験して欲しくありません。
  • 薬物は刑務所に入っても、病院で治療しても治ることはありません。自分の意思で止められないことが怖いのです。薬物中毒は頭が狂うのではなくて、心が狂ってしまうことになります。心が狂うと人としての心が機能しなくなります。
  • 薬物の怖さは、薬物の使用を選択する人になることです。悪いことだと知りながらその選択をする人になることが怖いことなのです。
  • 講師が薬物を始めたのは14歳の時で、止められたのは34歳の時でした。20年間、薬物に依存していたことになります。人生の中で長い時間を失いました。もう一度14歳に戻ってやり直したいけれど、そんなことはできません。できることは自らの体験を若い人に伝えることだということです。薬物乱用は絶対にしてはいけないこと。「ダメ、ゼッタイ」を忘れないようにしたいものです。
  • 隣の人と握手をして「出会ってくれて、ありがとう」と言ってみる体験をしました。「出会ってくれて、ありがとう」と言う人も、言われる人も、嬉しい気持ちになります。人と出会って親しくなることは当たり前のことではないのです。
  • 薬物は一発で人生を終わらせてしまいます。人を殴る、人の悪口を言うなど、社会でまともに生きられない言動をする人になってしまいます。
わかやまNO!DRUG!フェスティバル

この他、麻薬探知犬のデモンストレーションや中学校の生徒による「薬物の断り方」の実演などが実施されました。今後に役立つ講演会になりました。