活動報告・レポート
2018年1月8日(祝・月)
高野山
高野山

和歌山県の観光について意見交換を行いました。和歌山県を代表する観光地に高野山があります。高野山の観光の特長はイギリスやフランスなどヨーロッパ圏からの観光客が多いことです。ヨーロッパ圏からの観光客が多い日本の観光地は珍しいと思います。

それは精神的な聖地であり宗教都であること。高野山という奥地にある東洋の神秘であること。世界遺産に登録されていることなどがその理由だと思います。

和歌山県にとっても、日本にとっても、高野山は観光地というだけではなく特別な場所です。和歌山県を代表する観光地である高野山ですが、和歌山市を通らずに難波から、関西空港から直接、高野山に行けるのです。むしろ和歌山市を通過しない観光地が高野山なのかも知れません。それでも良いのですが和歌山県全体の観光振興の立場を取ると、高野山を訪れた観光客の皆さんには、和歌山市にも立ち寄って欲しいと思うのです。

南海電鉄の難波駅に行くと高野山の観光ポスターが掲示されているので、駅にいるお客さんを高野山に誘っているのですが、和歌山市の玄関口であるJR和歌山駅には高野山の案内が少ないので、「和歌山市から高野山へ」というルートがないように感じます。

高野山と和歌山市を、観光でそれほど強く結び付けていないことは実にもったいないことです。関西空港から阪和自動車道、京奈和自動車道を通り高野山に向かうルートは確立されていますが、残念なことに和歌山市は通過しません。高野山からの帰路、和歌山市に立ち寄ってくれている観光客がいると思いますが、和歌山市内でヨーロッパ圏の観光客を見かける機会はそれほど多くないので、連携できていないように感じます。

高野山と和歌山市をつなげる観光連携が今後の課題だと考えます。

それにしても「高野山は魅力的な場所です」という意見が交わされたように、ここは特別な場所だと思います。

ただ和歌山市にいると高野山は余りにも身近な場所なので、「その凄さが分かっていないかも」という意見がありました。故郷の良さを感じるにはその場所に行くこと、人に話すことが必要です。観光振興は地元の人が故郷を訪れ、その良さを知り、人に話をすることだと思います。観光立県和歌山として、そんな取り組みが必要だと感じました。

和歌山市の玄関口であるJR和歌山駅の観光案内所には、和歌山市の観光案内だけではなく、高野山や白浜、那智勝浦などの主要観光地の案内ができるしくみを確立したいと思います。そのためには和歌山県内の観光地の案内板やパンフレットの設置と共に、案内できる知識も身に付けることが必要です。

観光に関わる会話からも多くのヒントがありました。観光立県和歌山を目指す一年にしたいと考えています。

誇りのある仕事

「お客さんとの絆を大切にしたい」。この言葉が響きました。

カットの仕事をしているデザイナーは、例えば「ある小学生の女の子の髪の毛をずっと担当させてもらったことがあります。その子の卒業式、成人式の髪の毛のセットも担当させてもらいました。そして結婚式を迎えました。その時、着物に合わせて髪を結い上げていくのですが、その工程の一部である髪の毛を括る作業をお父さんにしてもらうのです。お父さんに娘さんの髪の毛を紐で括ってもらうのです。そして結婚式を終えた後、娘さんにお父さんが括ってくれた紐をプレゼントします。娘さんはその紐を大切に保管してくれています。いつかその女の子に子どもが出来て、その子どもが女の子であれば、お母さんとしてその紐を娘さんの結婚式で使って欲しいと思います。単に仕事として髪の毛をカット、セットするのではなくて、思いを伝える仕事でありたいと思います。思いを伝えられる、思いをつなげることが誇りのある仕事であり、お客さんとの絆になると思います」と話してくれました。

素晴らしい仕事ですし、誇りの持てる仕事だと思います。仕事の目的を、お金を得るための仕事と考えるのではなくて、誇りを持てる仕事にすることが人の資質だと思います。

誇り高きヘアーデザイナーの話を聞いて、どんな仕事でも気持ちと行動力があれば、誇りのある仕事にできると思いました。