活動報告・レポート
2017年12月25日(月)
デュオコンサート
スケボー練習場

2020年の東京オリンピックで採用される競技にスケボーがあります。若い人の間で人気があり、スケボーを楽しむ人が増えているようです。和歌山市内でもスケボー人気があり、市内各地で練習をしている風景を見掛けます。和歌山市内の片男波でもスケボーの練習をしている若い人たちがいるように練習場所の確保に苦労していることを伺いました。

そこで大阪府や兵庫県のスケボーの練習場所について聞いたところ、「大阪市内には練習場がありますよ。スケボーを楽しむ若い人達が、スケボーに理解のある会社などに会場を借りて練習場を自分達で作っています。小さな子どもでもここで練習場所を確保できるため、直ぐに上達していますよ。そして神戸市内にはスケボーの世界大会が出来る会場があります。神戸市でもスケボーは流行していて、地域の皆さんが支えています」と答えてくれました。どちらも市内の企業や地元の人がスケボーに理解を示し、練習場所の確保ができているようです。

ところが和歌山市の場合はスケボーの練習場所確保が難しく、練習をしていると当該施設の管理箇所に「やかましい」などの苦情があるようです。若い人がスケボーに夢中になり、上達を目指していることを大人が支えてあげたいと思います。しかしそうなっていない状況もあるようなのです。

大阪市や神戸市のスケボー練習場は、利用者が清掃や事前準備と後片付けを行い、周辺の清掃をするなど、施設付近の皆さんに迷惑をかけないようにしています。スケボーの練習をさせてもらう代わりに、地域社会に役立つ行動をしているのです。その行動を地元の皆さんが評価し、スケボーを練習している人を応援しているようなのです。

何でもかんでも「迷惑だから中止させろ」、「規制が必要」などの苦情を申し立てすることを考え直して欲しいと思います。どんなに好きなことでも、練習しなければ上達しませんし、若い人が練習によって技術が上達していくことを支援できる地域社会でありたいと思うのです。

今の大人が子どもだった時、何でもかんでも「やめさせろ」と言う大人は現在よりも少なかったように思います。子ども達は近くの公園や活用していない原っぱなどで遊びをしていました。それを大人が見守り、時には練習の手伝いをしてくれていたように思います。

それが地域コミュニティであり、若い人を育てることにつながっていると思います。

大阪市内から和歌山市に来てくれた人は「和歌山市はスポーツに親しめる環境に恵まれた地域だと思いますよ。若い人が練習できる施設づくりや応援する環境を整えることが課題ですね」と感じたことを話してくれました。

「やろうと思えば和歌山市内でスケボーの練習場を造ることは可能ですし、地方自治体や地域の大人はそれを支援する必要があると思いますよ」ということでした。

大人が若い人を応援する風土を作ることは地域にとって必要なことです。若い人を応援しなければ、愛想を尽かして和歌山市から出て行くことになります。そんなことになれば益々活力は失われていきます。

事実、スケボーで将来を嘱望されていた一人の子どもが、和歌山県内に練習場所がないことから大阪に拠点を移しているという話を聞きました。果たしてそんな事態を招いている和歌山県は、それで良いのでしょうか。地域活性化を考える上からも考えさせられる事例です。

スケボーを練習できる施設を造ること、そしてスポーツとしてのスケボーを応援できる環境を整えること。それが若い人を育てる地域力だと思います。否定する文化がある地域は地域力が欠如していると思いますし、地域力がなければ活力は生まれません。

デュオコンサート
デュオコンサート

サロンスタイルのクリスマスコンサートの案内をいただいていたので参加しました。白い壁とグランドピアノ、そして音楽家のピアノとソプラノのデュオに感動しました。こんな素敵なコンサートに案内してもらって嬉しく思います。

デュオコンサートに出演したのは、ソプラノの米山まり子さんとピアノの瀧本裕子さんです。米山さんはミラノヴェルディ音楽院にてディプロマを取得し、現在、ソリストとして活躍中の方です。そして瀧本さんはドイツニュルンベルク音楽大学大学院を修了し、今年和歌山県に戻ってくれて活動を開始しています。

才能あふれる二人のコンサートは、会場にいる皆さんを温かく包み感動させてくれました。二人は「皆さんの温かさが私達に伝わってきています。前で演奏をしていると皆さんの空気が伝わってくることが分かるのですが、演奏中、皆さんの温かさが伝わっています。とても嬉しく思います」と話してくれたように、クリスマスの温かさを感じるコンサートとなりました。

コンサートはクリスマスの定番ソングからスタートし、ベートーヴェンの「月光」第一楽章、ドボルザークの「我が母の教え給いし歌」、小林秀雄「落葉松」、エルガー「愛の挨拶」、クララ・シューマン「献呈」、そしてプッチーニ「私が街を歩けば」、「誰も寝てはならぬ」へと進みました。

デュオコンサート

冬の寂しさを感じる場面もあれば、冬の温かさを感じる場面もありました。寂しさや温かさを感じる要素は季節でも温度でもなく、人とのふれあいによるものだと感じました。そこに良い感情があれば温かくもなり、それがなければ寂しくもなるのです。人とのふれあいこそ温度を感じさせる要素だと思います。温かい心に触れることができていれば温かい気持ちになるものです。

このコンサートが温かいものを感じさせてくれたのは、演奏家と会場の人の気持ちが交流したからだと思います。演奏中に交わす言葉はなくても、会場を満たしている空気、演奏とともに変わる表情、そして拍手の音の響きがそれを示しています。

このような心地よい空間に身を浸していれば心は温かくなりますし、温かい心を会う人に伝えることができます。

人は温かい心に触れることが人に優しくできるための条件であり、温かいものに満たされていると幸せな気持ちになります。

とても素敵なデュオコンサートに招待してくれたことに感謝しています。