活動報告・レポート
2017年12月18日(月)
空き家対策
県議会

県議会定例会も明日が最終日となりました。今日の本会議では平成28年度の決算の認定と、「和歌山県手話言語条例」の制定の件が議題となり、どちらも賛成多数と全員賛成で議案も可決しました。明日は補正予算案や条例改正案などの提案されている残りの議案の採決があります。そのため会派で賛否について話し合いました。

オゾン

飲食店や保育園、病院や福祉施設でのオゾン発生器の活用について話し合いました。公共施設など人の集まる場所では感染予防のために設置するケースが多くなっています。また救急車にもオゾン発生器を設置することで患者さんや消防職員さんの感染予防につながりますから、東京都の救急車両に採用されている事例を紹介してもらいました。感染症は見えない危険なので、それを回避するための備えが必要です。

オゾンは殺菌作用が強いことや消臭効果があることから、活用できる場面がたくさんあります。ペット臭やタバコ臭にも効果がありますから、公共施設や病院、保育所などにも導入を進めたいと思います。

開発者は「見えない危険を見えるようにしたいと考えています」と話しています。見えない危険を形にする方法は可視化を図っていることです。そのような臭いや細菌などを可視化するには数値化を図ることになります。開発者はオゾンによる殺菌や消臭効果のデータ化を図っており、恐らく「日本一、オゾン活用による効果についてデータを持っています」ということでした。数値化することは可視化を図ることにつながる。心得たい言葉だと感じました。

空き家対策

空き家対策の一般質問をしたことから、この問題に関する問い合わせや意見を頂戴しています。テレビやラジオなどで見聞きしてくれた人から反応をいただくことは嬉しいことで、質疑を交わして良かったと思える瞬間です。

空き家対策として「絵画の保管と展示場所としての活用」を提案してくれました。絵や写真が趣味の方は大勢います。今、問題になっているのが絵や写真を趣味にしていた人がお亡くなりになった時の作品の扱いだということです。遺族にとって故人が命を込めて創作した作品であり、大切に保管してきた作品ですから、廃棄することは心が痛むのでできません。

そうかと言って家屋に保管しておくのは作品の量によりますが、難しい問題になっているようです。しかも趣味で作品を創作している人は年数を重ねるに連れて上達していっていますし、年数と共に作品数も増加しているのです。作品が増え上達していることから、作品の取り扱いに苦慮しているのです。

そこで故人と交流のあった友人や知人、サークルの会員さんに譲っていることも多いのですが、全ての作品を譲れるものではないようです。

今回の提案は、空き家を故人の作品を保管する場所として、そして展示できる場所として活用を図れないものかというものです。和歌山県内でも作品の保管と展示場所として空き家を貸している事例もあるようです。所有者にすれば、故人の作品を引き継いでいる人達が掃除や空気を通すなどの管理をしてくれることになりますし、作品を引き継いだ人にとっては保管場所の確保になっています。

そして時に展示をすることで、故人の知人や友人に見てもらえ交流する機会を提供することになり喜ばれているようです。

更に進んだ事例があります。外国人観光客は日本の文化に関心があり、絵画や写真にも興味があることが多いようです。そこで空き家に作品を並べておき、外国人観光客に鑑賞してもらえる工夫をしている事例です。外国人観光客はここに展示されている日本の絵画を観て購入を希望する人もいるようです。プロの作品ではないので、売買金額は数千円程度ですが、それでも外国人観光客は喜んでくれますし、作品を管理している遺族などにとっても、故人の作品が廃棄されずに気に入ってくれた人の手元で生き続けられることは嬉しいことだと思います。

空き家を絵画や写真作品の保管、展示場所として活用を図ることで空き家対策になり、外国人観光客に向けての文化発信や立ち寄れる施設になる可能性があります。

全く予想していなかった空き家活用方法ですが、文化に親しむ人にとって「空き家活用の方法として検討して欲しい」ことなのです。このように「空き家」という課題を県議会で取り上げることで、各方面から意見や提案をいただくことができます。

今回のような空き家と文化を組み合わせることで、新しい活用方法の発想が生み出されることになります。また文化人にとって県政に関心を持ってもらえるきっかけにもなり、新しい価値が生み出せる可能性が出てきます。皆さんから頂戴した現場で起きている県政の課題を県議会で取り上げ質疑を交わすことで、思っている以上に得られる成果は大きなものになります。

こんな会話が交わせることも県議会で一般質問をした成果であり、嬉しい出来事になります。平成29年12月県議会定例会も、明日が最終日となります。

この県議会定例会を終えると、年末に向けて日時が加速していく感覚があります。