営業の仕事をしている方と懇談の機会がありました。参考になる意見を聞かせてくれました。
営業の要諦は、「キーマンと会うことです」と話してくれました。「キーマンを見つけ、キーマンに会うことが営業の仕事です。もっと言えばキーマンに会えない営業は営業ではなく、どれだけ時間をかけて訪問しても無駄になります」と言うことでした。
営業の仕事はキーマンに会うことです。そのためには人脈を広げること。誰から紹介してもらうかが人脈づくりで大事なことです。
ところがキーマンに会うことは難しいのです。キーマンには社会的な立場があるからです。
ですからキーマンに会うためには、自分もキーマンと同じような立場に立っていること、キーマンと信頼関係にある人に紹介してもらうこと。キーマンが所属している社会的役割のある団体に所属すること、などが必要です。
キーマンと肩を並べられる人になることか、キーマンと親しい人の紹介によってキーマンと会うことができるのです。
営業の仕事は「相手の話を聞けること」だそうです。「人は自分の話を聞いてくれる人を信用する」ので、話を聞けない営業パーソンは失格だそうです。
商品やサービスを売り込みたいと思うあまり、説明するばかり、話すばかりの営業をする人がいますが、それでは営業の仕事をしているとは言えないのです。優れた営業パーソンは相手の話を聞くことのできる人です。
営業においてプレゼンテーション能力は必要ですが、それだけで仕事を得ることはできません。2020年の東京オリンピックを決めたのは開催国を決める時のプレゼンテーションが印象的ですが、当日のプレゼンテーションだけで開催国が決まったものではありません。
勿論、プレゼンテーションの出来、不出来は重要ですが、それまでに各国から投票先の意思決定をしてもらっておくことが、より重要です。恐らく、多くの国は事前に投票国を決めて会場入りしていると思います。会場内で投票国を決める国や、会場で投票先を変える国は少ないと思います。
事前に投票してもらう意思決定をしてもらうためにしたことを考える必要があります。
それは人脈を頼りに各国のキーマンを訪問し、そこで信頼関係を築くこと以外にありません。各国のキーマンに対して最も信頼されている人が訪問し、説得することが大きな仕事なのです。
事前に投票を呼び掛けていない、事前にキーマンに会っていないようなら、開催国になることはありません。投票日までに勝負は決着させておかなければなりません。プレゼンテーション能力と共に、交渉すべき相手と信頼関係があることが重要となります。
営業の本当の仕事は机上業務ではなくて、キーマンや取引先と懇親の機会を持つことや、交流することです。時間外の仕事で会社に残るよりも、会社外の懇親会に出掛けて立場の異なる人と懇親することです。
机上での報告書作成も、企画書を作成することもとても大切なことですが、もし懇親の機会があればそちらを優先すべきです。会いたい人と会う機会があれば、躊躇することなくそちらを優先することが大事です。
自社の商品やサービスの話だけをしてはいけません。自社のネタ以外に話題を持っておくことが大切です。挨拶を交わした後、最初から最後まで、商品説明や自社の話を聞かされることを楽しいと思う人は少ないのです。仕事に関係のない雑談ができる力は大切なので、場合によっては仕事の話の比率が5パーセント、それ以外の話が95パーセントでも良い時があります。自社や商品のアピールをすることだけが営業ではないからです。
連日、来週の一般質問に関する議論を交わしています。今日は和歌山大学が実施している「紀の国大学について」と「若者の投票率の向上について」の議論を交わしました。
どちらも若い人が主役になるもので、地域社会、大人、地方自治体や大学が若者の就職支援や故郷意識の向上策を実施し、また政治参画の機会を与えることが役割だと思います。
そんな支援のあり方について議論を重ねています。若い人に和歌山県で働いてもらうこと、定住してもらうことが和歌山県の将来の力になりますから、若者対策も大切な取り組みだと考えています。