活動報告・レポート
2017年10月27日(金)
コスモパーク加太
コスモパーク加太

和歌山市にあるコスモパーク加太の現地を見てきました。コスモパーク加太は関西国際空港建設の際、土取り場となった場所で、現在は和歌山県の企業誘致の候補地となっています。この場所への企業誘致を続けているのですが、中々進出してくれる企業が見つからないことが課題となっています。和歌山県土地開発公社が所有者であり和歌山県が債務保証をしていることから、早く企業に来てもらいたいと誘致活動を続けています。

今日も現地を視察したのですが問題点があります。

  • 土地単価が高いこと。造成費用がかかっていることから土地単価が高い設定になっています。現在の経済状況から考えると、和歌山県が設定している現在の単価だと進出企業を見つけることは難しいと思います。
  • 工業用水が引かれていないこと。工業用水がないことが大きな問題となっています。事業所、工場を建設しても工業用水がなければ運行できません。今回も工業用水の問題が指摘されています。
  • 高速道路の近隣のインターチェンジまでの時間距離が長いこと。道路が混雑していなければ和歌山北インターチェンジまで約20分で到着すると思いますが、平日の朝夕にコスモパーク加太を出発すると渋滞が予想できるのでその倍近くの時間を要することも考えられます。平日の勤務時間帯の現地から和歌山北インターチェンジまでの移動時間が問題となります。
  • 和歌山市中心部から離れていること。市の中心部から離れていることから雇用の確保、県外からの転入者の宿舎の確保などの問題があります。最近特に、従業員さんが利便性、快適性を求める傾向にあるので市の中心部付近での勤務も工場立地の要素になっていると思います。

県外からのお客さんと共に現場を視察し、以上のような問題点が出されたので回答したいと考えています。

人口減

大阪府堺市から来てくれたお客さんと人口問題について話していると、「和歌山市の人口は100万人を割っているのですか」と驚かれました。和歌山県はもっと大きな県であるとの印象を持っていたようです。

和歌山県の人口は、平成29年4月1日現在、94万8,260人で、これまで21年連続で減少を続けています。

参考までに、自然減が6,164人の減少、社会減が3,323人の減少となっています。

「和歌山県は徳川御三家ですから、もっと栄えていなければおかしいと思います。少し保守色が強いと思いますから、県外から企業人の受け入れをすべきだと思います。また県土発展はずっと以前からの取り組みの結果ですから、ここから巻き返して欲しいと思います。そのためには企業誘致による雇用確保ですよ。和歌山県は大阪からも近いから」と期待を持って話してくれました。

期待に応えられるように取り組みます。

研究とは

国内の優秀な研究者がアメリカなどに移転している状況を聞かせてもらいました。またアメリカでは優秀な大学生に対してグーグルなどの企業や大学が資金援助を行い、起業の支援をして成長を促進する傾向が一段と強まっているようです。

優秀な論文を書いた学生に対しては資金を提供し、その論文内容を現実のものにするまで支援をしてくれることもあります。「研究は論文を書いて、それを実現させて完了する」という結論があるようで、日本のように論文を書いてそのテーマは終了だとか卒業などの感覚はないようです。

投資した企業は、学生が起業した会社が軌道に乗れば当該学生と協議した結果を受けて買収することもあります。学生によっては、自分が生んだ会社が巨大な資金を得て、成長していく姿を見たいと思うこともあり、起業したばかりの小さな会社が、例えばグーグルなどの傘下に入ることで急速に成長することは珍しいことではなくなっています。

日本に対しては「学生の教育に力を入れること。支援すること」それをしなければ、「将来はない」と語ってくれました。世界は加速度的に技術革新が進んでいきますし優秀な頭脳がアイデアを生み出し、投資家がそのアイデアを現実のものに仕上げる社会に突入しているようです。