活動報告・レポート
2017年10月26日(木)
マスターズ陸上
マスターズ陸上
マスターズ陸上シンポジウム

マスターズ陸上大会が和歌山市で開催されるに際して、前日の今日、シンポジウムが開催されました。パネラーは君原さん、室伏さん、鴻池さん、そして進行役として増田明美さんという豪華なメンバーでパネルディスカッションが進められました。

たくさんの教訓を得られたパネルディスカッションとなりました。

「努力に勝る力なし」と君原さんの言葉です。オリンピアンは人に隠れて努力をしていますが、そのことを人に言うことはありません。君原さんの小学校時代は勉強もスポーツもできない少年だったことを知りました。何のとりえもない子どもが中学生の時に同級生から「駅伝に出て欲しい」とメンバーが足りなかったので依頼を受け、本当は嫌だったけれど断れなかったことから出場することになり、そこから陸上の世界に入ったことを聞かせてもらいました。

運命はどこでどうなるか全く分かりません。君原さんは後に三大会連続オリンピックに出場、男子マラソンの銀メダリストとなり、今では陸上界のレジェントの存在です。

君原さん

小学校や中学校の時代は走ることが速いわけでもなく、大勢の中にいた生徒が後にオリンピックに出場することになったのです。「努力に勝る力なし」の言葉通りの人生を歩いてきています。そしてこれまで75回のマラソン大会に出場していますが、途中棄権はゼロだそうです。出場するからには完走することが君原さんの美学だと思います。

そしてオリンピック選手でも大会前は不安があることを知りました。どれだけ練習を重ね、実績を重ねて代表に選ばれても、やはり不安があるのです。不安と言う壁に当たり、そこでもがいて壁を突き破ることが快感だと思えることが成長につながることになるそうです。

また室伏さんは現役時代、最長3年間のスランプの期間があったことを話してくれました。3年間のスランプは大きな壁が立ち塞がっているようで「越えられない」と思うことがありましたが、この壁を越えるための努力をしたことで克服できたのです。3年間の壁を越えたことで違うステージに立つことができるなど、後の成長につながったということです。

増田明美さんはスポーツ番組の解説者をしていますが、「詳しすぎる解説」として評判になっています。解説が詳しいのは選手への取材を徹底して行っているため、他の人が知らないエピソードを語れるからです。解説をするためには取材が基本で、誰よりも詳しく取材をしていると話してくれました。その選手のエピソードをたくさん持っているため、マラソン中継でも、スポーツニュースでも詳しく解説することができるのです。

増田明美さん

増田さんはラジオ番組も持っているようです。ラジオは顔が見えませんし、言葉だけで番組が進行していきます。そんなラジオ番組で「匂いを感じることができる番組」だと言われているようです。匂いを感じるのは言葉が生きているからです。丁寧に取材をしていることから、現場の空気、選手の思いを言葉にできるので現場の匂いを言葉で伝えることができるのです。顔も見えないし空気も感じない、匂いもないラジオからの声ですが、聴く人が匂いを感じるのは取材力、現場力のなせる業だと思います。

増田さんの人間味あふれる話と進行によって、マスターズ陸上に関するシンポジウムとなりました。陸上界のレジェント達が和歌山市内に集まってくれたことは奇跡だと思います。マスターズ競技は生涯スポーツを目指すもので、健康寿命の延伸を目指すものでもあります。何歳になってもスポーツに親しめるマスターズ競技に注目して欲しいと思います。和歌山県で開催される「ねんりんピック」、関西を舞台にする「ワールドマスターズ競技」の開催が決定しています。そこに続くものがマスターズオリンピックです。和歌山県がマスターズオリンピックを呼び込むことを期待しています。

その他
  • 再生可能エネルギー導入の現状について話し合いました。太陽光発電やバイオマス発電の計画の現状を確認することができました。再生可能エネルギー導入と地域の環境と安全の保全の両立は大きな課題となっています。
  • 県議会報告を行いました。関西広域連合議会と和歌山県議会における質疑の内容やどんな取り組みをしているのかを説明しました。