活動報告・レポート
2017年10月24日(火)
浸水被害への対応
浸水被害への対応
浸水被害

台風21号による和歌山市内の北部および東南部が水害被害を受けています。床上浸水の家屋や事務所があり、多大な被害となっています。多くの方が自宅から泥だしや家財や電化製品などを屋外に出している光景がありました。

浸水し被害にあった事務所を訪ねたところ電気製品が使えなくなっていたり、保管していた書類が水浸しになっていました。大切な書類が水浸しになって乾かないので机の上などで開いた状態になって整理に時間がかかりそうでした。

この地域では当日深夜の2時から3時頃が雨量のピークになっていたようで、深夜に目覚めて玄関に行ったところ、玄関まで浸水していたことに気付いたと話していた人もいました。朝、駐車場に行って見たところ車が浸水のため使えなくなっていたり、ボックスが流されていたり屋外の被害もあったと聞きました。

車は動産のため風水害被害のための保険の適用外であり、損害が発生してもどうしようもない状態です。

こんな状況の下ですが、「心温まる事例もありました」と話してくれました。

ひとつは消防隊員の活躍です。警報が発令された直後から、地域の河川などに消防隊員が駆けつけてくれたので安心感があったということです。雨風の強い中、消防隊員が近くにいてくれるだけで安心できるので「心強く感じました」ということです。「是非、消防の皆さんに『ご苦労さま、ありがとうございました』と伝えて下さい」と話してくれました。

また近所のスーパーも、店内への浸水のため商品が売れない状態になっていたそうです。そのため必要なものを買いにスーパーに行ったのですが、営業できる状態ではなかったのです。しかしそこで見た光景が「凄かった」と次のようなことを話してくれました。

浸水被害

商品である和歌山市指定のゴミ袋を無料で配布していたのです。このスーパーでは浸水などの被害を受けた人がゴミの処理に困るだろうと思って、来店者に無料でゴミ袋を配布していたのです。この話を聞いて災害発生時の対応に感心すると共に、このスーパーの印象がとても良くなりました。こんな心温まる対応ができるスーパーが地域にいてくれることは安心材料ですし、店長や店員さんの心配りに心から敬意を表したいと思います。

さて被害にあった事務所ですが、書類が乾くまで相当の時間を要すると思いますし、電気機器の状態も気になります。昨日は半日かかって事務所内の泥はけや掃除に追われ、キャビネットから書類の搬出を行うなど、大変な作業を伴っていました。

大切な書類もありますから書類をバラバラにして乾燥させる作業に着手し、後日、再び書類を綴じるなどの作業が必要となりそうです。事務所が浸水することは、想定していない事態であり、改めて集中豪雨への対応の必要性を感じました。

また紀の川市調月周辺も被害が発生しています。「子どもの家に来ていますが床上まで浸水しています。豪雨への対応や河川の氾濫対策の必要性があります」と意見をいただきました。

平成24年に発生した和歌山市東南部での集中豪雨被害によって、その地域一帯が浸水したことがありました。和歌山県から国への緊急要望によって河川対策事業が進められていますが、まだ事業途中のため今回もこの地域で浸水被害が発生することになりました。再度、「早期に対策を実行して欲しい」との要望を受けました。国の事業である紀の川の大規模な改修と和歌山県事業である和田川の改修事業を実施しているところであり、今回の事例をもって事業の完成を急ぐことに対応していきたいと考えています。

その他
  • 高速道路の工事に関する意見交換を行いました。高速道路の老朽化対策が始まっています。老朽化している高速道路の区間の整備改修を順次計画していますが、県内でも改修工事が始まっています。それに対応する体制が必要であることを認識しました。急ぐと言うだけでは工事計画は進みませんから、計画通りに進む体制づくりを支援したいと思います。
  • 就労支援ですが、50歳代になると就労が難しくなっています。就労に関して年齢による制約条件は少なくなっていますが、体力の問題、機敏性などの条件から採用は厳しい職種もあります。仕事は安全第一ですから雇用主には安全確保責任があり、仕事内容によってはどうしても50歳代の雇用は躊躇する傾向があります。壁を乗り越えるための教育訓練の必要性を話し合いました。トライアル雇用もその方法の一つになっています。