「紀の川改修促進期成同盟」定例総会などに出席しました。当初、この定例総会は延期するかどうかの検討が成されましたが、当初の予定通りに開催されました。
この「紀の川改修促進期成同盟」は、和歌山県の人口の60パーセントが紀の川流域に居住していることから、紀の川水系の治水対策を促進することを目指して結成されている同盟です。近年の集中豪雨や南海トラフ巨大地震に備えるためにも、紀の川水系の安全対策を進めることを目指しています。
続いて和歌山県内の道路整備状況について国土交通省から説明を受けました。今回は「近畿自動車道紀勢線」、「京奈和自動車道」および「第二阪和国道」の整備状況について進捗状況を確認できました。
「近畿自動車道紀勢線」に関しては、紀伊半島一周高速道路の実現を目指して整備が進められています。有田・御坊間と御坊・印南間は四車線化を進めていて、現在のところ平成33年12月に開通予定となっています。また平成26年度に事業化された、すさみ南と串本間も工事が進められています。開通時期は未定ですが、19.2kmの工事区間の工事に着工中です。この「すさみ串本道路」は異常気象時の通行規制区間の解消と防災、災害時の代替路の確保を目的として整備中です。平成29年度は調査設計、用地調査、用地買収、および改良工事を推進しているところです。
「京奈和自動車道」の現状です。近畿圏の外環状道路として機能すると共に、京都、奈良、和歌山間の拠点都市間の所要時間短縮を図り、地域連携を強化することを目指した約120kmの高規格道路です。和歌山県内の40.4kmは、平成29年3月18日開通によって全線暫定二車線で開通しています。
この道路の整備効果があがっています。和歌山県から名古屋以東への柿の出荷は、平成27年で約60パーセント増加しています。また和歌山県から名古屋以東へのみかんの出荷は、同じく平成27年の実績で約37パーセントも増加しています。鮮度向上や販路拡大によって輸送時間の短縮効果が顕著に表れています。
また関西国際空港と高野山がダイレクトに結ばれたことから、リムジンバス路線が開設され、高野山の外国人宿泊者数が大幅に増加しています。関西国際空港と高野山の間を約105分で結んでいますから、外国人観光客が高野山に行き易くなっています。
数字で示すと、平成23年度は17千人でしたが、平成28年度は77千人へと増加しており、4.4倍の増加実績となっています。
最後に「第二阪和国道」です。この道路は、大阪府南部と和歌山県北部の連携を図り、時間を大幅に短縮すると共に、異常気象時の通行規制区間の解消や関西国際空港へのアクセスの向上を図ることを目指した延長20.6kmの高規格道路です。平成29年4月1日に淡輪ランプと平井ランプ間が開通し、全線暫定二車線で開通しています。また今年10月7日に孝子ランプが開通したことで岬町中心部から和歌山市へのアクセスが良くなっています。この道路の整備効果として、道路周辺の観光施設への訪問客が増加しています。
そしてこの機会に国土交通省への意見要望を行いました。
平井ランプから「ふじと台」に進入する時に大阪から平井ランプで「ふじと台」に侵入してくる車と接触する危険性があることです。車同士の接触を避けるため、和歌山市から「ふじと台」に侵入しようとする車は交差する箇所で一旦停止をすることになりますが、慣れていないドライバーは一旦停止を見落としてしまうことがあります。この区域の安全対策を要望しました。
また「ふじと台」から大阪行きの車は平井ランプを右折することになりますが、トンネルを出ると突然、右折することが必要なので、ドライバーの立場からするとスピードが乗り易い道路形状になっていることで危険区域になっています。この区間の安全対策も要望しました。
もう一点。平井ランプから「ふじと台」に侵入する時はトンネルを通過することになりますが、このトンネルの幅が狭いことから運転し難いのです。今からトンネルの幅を広げることはできませんが、対向車との距離が狭いので危険を感じることがあります。できる安全対策を検討してもらうよう要望しました。
現在とのところ、以上のような道路整備状況になっています。