和歌山県の観光PRのため台湾を訪問してくれたK社長と会う約束をしていたので会社を訪ねました。先週、一週間台湾を訪問し「和歌山県は良いところです。是非とも来て下さい」とPRして来てくれました。
先週、僕はK社長が台湾を訪問する前日に訪ねていました。その時、社長から「和歌山県と台湾の関係で伝えておくべきことはありませんか」と質問があったので、「台湾は陸奥宗光外務大臣が清国から割譲させている歴史がありますよ」と答えました。社長は「陸奥宗光が割譲させたことを知りませんでした。そのことを和歌山県のPRのため前面に打ち出します」と答えて、その後、岡公園に出掛けて陸奥宗光伯の銅像の前で写真を撮り、チラシを作成してくれました。
そのチラシを和歌山県観光案内のため台湾で配布して説明を加えてくれたのです。台湾の方は親日ですが、今回、K社長は親和歌山県になるように懸命に説明をしてくれました。
そのチラシに書いてくれた文章は次の通りです。
「和歌山出身の陸奥宗光伯は白人以外を人として認めない世界において平等な条約を締結するために命をかけた侍です。外務省に唯一銅像が存在します。また、清国から台湾を割譲させた外務大臣です。清国の田舎の台湾が日本の援助によって経済力が高まり日本とともに大日本帝国を形成した」という内容です。
社長と会った台湾の方は「和歌山県の陸奥宗光という人が台湾を認めてくれた人ですか。そんな和歌山県を訪れたいと思います」などの意見を言ってくれたようです。事実、来月、今回出会った台湾の方々の一部が和歌山県を訪問してくれることになっています。
そして「観光は人です。この人に会いたいと思ってもらうこと。こんな人が活躍した歴史がある。こんな人が両地域の友好のために尽力してくれた」などの人に、現代、スポットを当てることが観光施策として効果があると思います。
そして「和歌山県からKさんが台湾に来てくれて熱心に和歌山県をPRしてくれた。Kさんに会うために和歌山県に行こう」と思ってもらえたようですし、「Kさんが凄い人物だと話してくれた陸奥宗光が生まれた和歌山県に行って足跡を訪ねてみよう」とも話してくれたようです。このような民間の交流が観光親善につながっています。
ただ台湾から見た和歌山県の印象は「あまりない」そうです。台湾から日本を見る時、観光地と言えば、京都や大阪になるそうです。「そこで京都や大阪に何を求めて観光に行きたいのですか」と社長が質問をしたところ、台湾の方達は「京都は舞妓さん、大阪は巨大なカニとたこ焼き」と答えたようです。
このようなイメージを持っているのは、台湾人で日本を旅行した人達がSNSで京都の舞妓さん、大阪の道頓堀のカニの看板やタコ焼きの屋台などをアップしていることが大きな要因だそうです。台湾の観光も団体旅行から個人旅行へと変化しており、現在は多くの台湾人はスマホを携えながら個人旅行をしているそうです。
そのため台湾から観光客を呼び込むためにはSNSでの発信が鍵となります。そして「和歌山県はPRが下手」と言われたそうです。和歌山県の位置や主な観光地を知らないので個人旅行で行くまでに至らないようなのです。
最低限必要なことは、「多国語での観光情報にアクセスできること」、「羽田空港や関西空港からの交通アクセス情報」、「Wi-Fi環境が整っていることの情報」、「『この人』がいる県であること」などを情報発信すべきだと話してくれました。
また和歌山県ではどんなコースで観光を楽しめるのかモデルコースを発信する必要性も話してくれました。
社長はそう思っていたので、用意していたチラシで和歌山県を巡るモデルコースを示しました。「Hot 8spots in Wakayama」と題して県内を巡る8コースを提案しています。ここでは、和歌山城、高野山、熊野古道、加太、黒潮市場、貴志駅のタマ駅長、和歌山ラーメンのお店、そして果物収穫体験の8つを紹介していました。
K社長は「和歌山県はレコードで例えるとB面なので、他の府県と同じPRをしていても来県してくれません。和歌山県が日本で一番であると熱意を持って言い切らねばなりません。『大阪や京都と共に和歌山県にもお越しください』など遠慮した言い方では絶対に来てくれません。和歌山県がナンバーワンだと伝えることが何よりも大事です。PRする人に熱意と迫力があれば来てくれます」と話してくれました。
観光誘客について学ぶことがたくさんありました。和歌山県観光に反映できるように取り組みます。
和歌山県の不幸な猫をなくす取り組みについて意見交換を行いました。県では条例を定めているので現状と共に条例内容の確認も併せて行いました。