活動報告・レポート
2017年9月4日(月)
LA MAMA
LA MAMA
LA MAMA

ニューヨークのオフブロードウェイの一つに「LA MAMA」があります。4つの舞台を持っているオフブロードウェイを代表する劇場です。若い芸術家達が作品を創造し送り出している劇場の方が訪ねてくれました。

今回富山県などを訪問し芸術交流の話をしてきたのですが、明後日の帰国前に和歌山市に立ち寄ってくれました。このようなご縁を嬉しく思います。

「LA MAMA」の日本での公演は2002年に富山県で行ったことがあることを知りました。その時は「今まで公演した中で最高の舞台でした」という感想も聞かれた程だったそうです。

富山県にはJR富山駅前に文化施設があり、ここでミュージカルなどの舞台公演を開催しているようです。富山県が企画力のある公演や自主企画作品を実施できているのは、専門のスタッフが職員として常駐しているからだそうです。富山県に文化的要素を定着させたいと思って文化事業に取り組んでいる熱心な職員さん達が力を発揮する環境が整っているようです。

そして富山県は芸術の分野で横浜市や神戸市、滋賀県などとの連携が図れていて、情報交換やお互いのレベルアップのための交流を行っているようです。その中に和歌山県は入っていないので、文化力向上の一環として横の連携ができることを期待しています。

さて「LA MAMA」劇場ができてから2016年が55周年だったようで、2017年は56年目を迎えています。55周年を終えて次の一歩を歩き出したことから、ニューヨークの芸術を世界に発信することも考えていることを聞かせてもらいました。

その中に日本公演の可能性があるようなので、芸術先進地での公演の中に和歌山市内での公演を期待したいと思います。ただ公演に際しては、文化や芸術力などの調査もあると思うので企画はこれからの話になりますが、少なくとも可能性を「残して欲しい」ことを伝えました。

ニューヨークは文化や芸術に理解がある市としては世界一であり別格です。それは芸術が市の財政力強化につながることを認識しているからです。ミュージカルや舞台は観光資源であり世界からお客さんを集められるものだからです。芸術で観光客を集められる都市は日本では少ないので、和歌山県が文化や芸術力を高めることができれば、観光資源になり得るものです。

「LA MAMA」からの意見として「和歌山県には文化施設が少ないけれど自然が豊かなので、芸術作品を屋外で公演することも他の都市と差別化を図れるものだと思います。例えば和歌の浦アートキューブには舞台がありますし、開放すれば不老橋を眺めることのできる芝生の空間があります。舞台と屋外を組み合わせた芸術作品に適しているので他ではできない作品も公演が可能だと思います」と話してくれました。

自然環境を生かした芸術作品が公演できる地域は少ないと思いますから、和歌山県発のオリジナリティのある芸術があれば、お客さんを呼び込めると思います。和歌山県内には優れた芸術家の皆さんがいますから、県外の芸術家との交流は刺激になりますし、「LA MAMA」に出演する芸術家との交流機会があれば、更にエキサイティングなものになると確信しています。

そして芸術作品に関して「素材があってもキッチンが機能していないと料理はできません」と話してくれました。文化施設があり芸術家がいても、芸術家の思いや話を聞いて舞台企画ができるなどの専門家がいなければ、優れた公演はできないことを指しています。

もし「LA MAMA」が日本公演をする機会があれば、和歌山県内でも公演を実施して欲しいと願います。世界レベルを体感することで、きっと地元の文化、芸術力が向上すると思うからです。

和歌山県には優れた文化、芸術家がいることを伝え理解をいただけたと思います。

帆船イベントから

梅干し製造者を訪ねた時、陸奥宗光伯の話になりました。それは「片桐さん、帆船イベントに参加していたのですね」という一言がきっかけです。「帆船イベントの主旨は何だったのですか」という質問があり、そこから陸奥宗光伯没後120周年記念イベントであることから、郷土の誇りであり、わが国の誇りであることを話し合いました。

このように陸奥宗光伯の話をすれば偉大さを理解してくれますから、もっと伝えなければならないと感じました。

またこの話から、和歌山県の産品、観光施策、日台の交流などの話へと発展していきました。できれば陸奥宗光伯の功績について話をする機会をつくって欲しいと依頼をいただきました。