昨日は大津市に宿泊し、関西広域連合議会としての視察を行いました。
視察先は琵琶湖に浮かぶ船舶「湖の子」です。この船は滋賀県内の小学5年生を対象にしたびわ湖フローティングスクールで使用されているもので、滋賀県の全ての子どもは「湖の子」を体験していることになります。びわ湖フローティングスクールが始まったのは昭和58年からで、これまで約53万人の子ども達が体験していることになります。このスクールは船舶で一泊二日の学習をするもので、琵琶湖の自然環境や大切さを学ぶと共に、子ども同士の大切な交流機会となるものです。そのため単独の小学校で学習をするのではなくて、複数の小学校が同時に船舶に乗り込み、一泊二日の共同生活で共に学習することになっています。
琵琶湖を学ぶことは滋賀県に誇りを持つことになります。滋賀県と言えば琵琶湖、琵琶湖と言えば滋賀県と言われるように、琵琶湖を知ることは郷土の誇りを醸成することになるものです。日頃から故郷学習の必要性を感じていますが、滋賀県の取り組みを学び、和歌山県でも故郷学習により一層力を注ぎたいと思います。
ところで昨日、「2025国際博覧会の大阪・関西への誘致に関する決議」案を議会から提案し、賛成多数で可決しました。2025国際博覧会は大阪万博と思われていますが、実際は国を挙げてのものなので日本万博大阪開催という思いで取り組んでいます。国際的な博覧会がわが国で、しかも大阪で開催されることになれば関西にとっても、和歌山県にとっても意味のあることですから、しっかりと広報を行い誘致の成功のための活動をしたいと考えています。関西広域連合議会として決議を図れたことで、関西広域連合議会として一歩踏み出せたと考えています。
この2025国際博覧会が大阪で開催されることになれば、わが国全体の経済効果は1兆9千億円に上ると推計されています。恐らくその大部分が関西に経済効果をもたらしてくれるものだと思うので、是非とも誘致活動を成功させたいと考えています。
関西広域連合としては、大阪万博から関西万博として全国に、そして世界にアピールしていきたいと考えています。
午後7時から9時までの2時間、「片桐章浩を応援する会」主催の第57回目の議会報告会を行いました。いつも貼り紙を取り付けてくれることから実施回数が分かるので、励みになり、続けることの重みを感じています。
今回のテーマは大きく4つ取り上げました。
- 関西広域連合の担う役割と同連合議会の取り組みについて
- 2025国際博覧会の誘致活動について
- 和歌山南スマートインタ―チェンジの現状と完成後のメリットについて
- 和歌山市駅と駅前の再開発について
関西広域連合議会は昨日と今日、滋賀県議会をお借りして開催されました。今回は、僕の一般質問内容として、関西広域観光の取り組みと和歌山県の担う立場についてと関西のエネルギー問題について説明しました。
大切な視点は日本の中の関西、関西の中の和歌山県の捉え方です。和歌山県は関西と共に発展する存在で、単独で発展できる環境にありません。勿論、どの地方自治体も同じで、単独で発展できる可能性があるのは東京都だけと思います。関西の中の和歌山県を意識して政策を考える視点を持つことが出来ることで、夢の範囲が大きくなりますし可能性が広がります。
関西とわが国における大きなイベントや事業を列記すると次のようになります。
2018年.2025年国際博覧会開催地が決定。
2019年.ラグビーワールドカップ開催。
2020年.東京オリンピック開催。
2021年.ワールドマスターズゲームズ2021関西開催。
2025年.大阪、関西で2025国際博覧会開催。
2027年.リニア新幹線が東京と名古屋間開通。
2045年.リニア新幹線が名古屋と大阪間開通。
国家的な大型プロジェクトがありますが、直接、和歌山県が主体的に関連する事業はありません。しかし関西での開催の視点で捉えると好機であることを感じます。和歌山県が単独で世界から観光客を呼び込むことは規模や予算面からも難しいところですが、これらのプロジェクトに関わることで外国人観光客の誘致やインフラ整備が実現する可能性を秘めています。
最初から「無理だ」と思うか、「この好機を生かそう」と思うかによって、和歌山県の将来が決まります。2018年の国際博覧会開催地決定に向けて、和歌山県として「やれることを全力でやる」ことで2025年に向かって走り出すことができます。万博が関西、大阪で開催された場合の経済波及効果は1兆9千億円ですから、今からの応援で波及効果の恩恵が受けられることになります。何もしないで誘致を成功させた後になって、開催した時の利益だけを求めても、そうならないと思います。
ラグビーワールドカップに関しても、ラグビーの聖地である花園は東大阪にあることから、やろうと思えば和歌山県に各国の応援団や観光客を呼び込むことができます。今から仕掛けることが必要ですから、関西広域連合で感じ、和歌山県としてやらなければならないことに着手しようと思います。
和歌山県が単独で国家的プロジェクトや世界的なイベントを誘致することは、残念ながら困難なので、この機会を好機と捉え参画すべきだと考えています。
次回は9月下旬に58回目の議会報告会を行います。次回のテーマは、今回の視点を基にして「和歌山県の将来展望」にしたいと考えています。