経営者Nさんと懇談する時間がありました。「昨日、知り合いが来て片桐君のことも話していたのですよ」と伝えてくれました。その方は元和歌山市の職員さんで、僕も良く知っている方でした。
早速、Nさんは「電話をしよう」と言って電話をかけました。「今、片桐さんが来てくれています」と言って代わってくれました。親しく話をしている様子を見てNさんは「良いつながりです。人との横のつながりが大事だと思います」と笑顔で話してくれました。
人のつながりはどこに潜んでいるか分かりません。潜んでいるつながりを知った時、そのご縁を大事にしたいと思います。
また壁を見るとNさんが書いた色紙が飾られていました。いつもはお客さんの席に座っていたので気が付かないでいました。Nさんの横に座ったことで、壁に飾られている色紙に気付いたのです。
色紙には「世の中には目に見えるもの(商品)と見えないもの(人の心)がある。この両方を生かす」と書かれていました。
人は見えるものは大切にしますが、見えないものを大事に思わないものです。見えるものに価値を付けますが、見えないものに価値をつけると、「サービスは『ただ』でしょう」と言われることがあります。
見えるものには対価を支払いますが、見えないものに価値を感じていないので対価を支払いたくないのです。
例えば名刺の場合、名刺を購入したということでお金を支払いますが、デザインにお金を支払っている感覚はありません。名刺と言うモノにお金を支払うのであって、デザインはサービスで「ただ」だと思っているのです。
しかし価値があるのはデザイナーのセンスや企画力なのです。名刺だから対価を支払ってくれますが、もしデザインと印刷を分離した場合、デザインは「適当で良い」となることがあります。
デザイン料が5千円。印刷が2千円だとすれば、名刺を得るために2千円を支払う人がいると思います。印刷会社は印刷物を売っているため、デザインはサービスにしているケースがあります。デザイナーに依頼するとデザインはしてくれますが、印刷はしてくれません。一流のデザイナーにデザインを依頼すると、デザイン料が5万円、印刷が2千円ということもあるのです。
会社経営者はデザインの価値を知っているのでその対価を支払いますが、個人、または画一的な考え方の会社であれば、印刷会社に依頼すれば2千円で名刺が出来るので、デザインは普通で良いと考えることが多いのです。
でも実は、見えるものと同じように見えないものに価値があるのです。商品販売とサービスの両方がなければ商品は売れません。モノと人の心の両方を備えることで商品は売れるのです。
見えるものと見えないものの両方に価値がある。どんなことにでも通用することだと思います。
向陽高校から同窓会の新旧会長との懇談会の案内をいただきました。内藤前会長には表彰状が贈られているので、その贈呈も兼ねて実施することになりました。内部から「会長が交代したのだから前会長にはご苦労さん、新会長にはこれから頑張っての意味を込めて実施してはどうか」と言う意見があり、計画してくれたものです。
同窓会の存在を認識してもらっていることを嬉しく思い、参加させていただくことになりました。