自動車事故の被害にあい、介護や治療が必要になった方への支援制度があります。その支援を行っているのが、独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)です。同法人が和歌山県庁へこの制度の仕組みを説明に来てくれました。自動車事故によって脳や脊髄に重度の後遺障害を負われた自宅療養が必要とされる方に介護料を支給するなどの制度です。
自動車事故被害にあって後遺障害が残っても、この制度を知らなければ支援を受けることになっていないと思います。和歌山県への説明と共に県内の関係箇所に周知することで、万が一のときに介護料などの支援制度があることを知ってもらいたいと思います。
支援が受けられるのに支給されていない被害者の方がいると思います。和歌山県で支援を受けられている方は少ないとお聞きしました。大都市と比較して人口や自動車事故が少ないことも理由だと思いますが、制度を知らないことで利用できていないことがあるかも知れません。対象となる人が、知らないことによる不利益を被らないように対応したいと思います。
和歌山市の観光地の一つに和歌の浦があります。今年、日本遺産に認定された名所ですが、全盛期と比較すると元気がありません。和歌の浦の旅館の方と話し合う機会がありました。
「この辺りは旅館が建ち並び昔は観光客で賑やかでした。夏には海岸で花火大会も開催され、凄い人が集まっていました。そして女子の学校もあったのですよ。学生が通学している風景もあり、それは賑やかでした。今は旅館も少なくなり、観光客も減少しているので、こんな話は遠い昔の話ですが」と話してくれました。
和歌の浦が観光地として栄えた時代は昭和30年代だと思います。今から50年以上前の話になると思います。観光百選に選ばれたこの地には、当時は全国から和歌の浦を訪れる人がいたようです。
国の名勝指定や日本遺産に指定されている和歌の浦ですから、もう一度、往時の姿を取り戻したいものです。
その活性化のための取り組みの一つが毎年10月に開催されている万葉薪能です。今年が19回目の開催となりますから、随分と回数を重ねてきたことになります。今では和歌の浦の秋の風物詩として認識されていますから、関係者の皆さんの取り組みには敬意を表する次第です。これまでも多くの人が関わり、入れ替わりながら回数を重ねてきたことを聞かせてもらいました。
万葉薪能という名称は変わりませんが、支えている人が変わりながら続いていることが継承と伝統につながる要素だと思います。イベントの姿は変わらないけれど、人や企画を変えながら継続していることが素晴らしいと思います。
「人は年齢を重ねますから、人が集まり、人が去り、また新しい人が参加して回数を重ねています」ということです。これが「流れ」というものだと感じました。「流れ」があるところに淀みはなく清らかな流れとなります。人が変わらなければ淀みが出てきますから、長く続くとおかしなことになります。
長く続くためにはリーダーの存在と毎年のように新しい人が加わりながら支える人がいること。回数を重ねていくために必要なことです。
歴史と文化の香りがする和歌の浦に平成に生まれた万葉薪能という伝統が生まれようとしています。今の時代の取り組みを守り、育てていくことで、後の時代に伝統を残すことができます。伝統を作っている人達は長期的視点で物事を見ていますから、枝葉の伸び方の違いを修正し、幹を太く大きく成長させようとしていることが分かります。
万葉薪能が歴史を築く大木に成長していくことを願っています。
和歌山市を音楽、ライブで盛り上げようと二か月に一度程度、実施している若手歌手のライブ懇親会を開催しました。今日のゲスト歌手は「夏の集い」でも歌ってくれたジュリア・マーフィさんです。
今春、高校を卒業した18歳でプロを目指して地元和歌山市、そして大阪市などでライブ活動をしています。ソロ活動と共にバンド活動もしていて、今日はバンドの曲とソロの曲を歌ってくれました。新しいミニアルバムも完成したことからも、活躍の舞台が広がることを期待しています。
また懇談の中で、今年10月と12月のライブ日程とゲスト歌手を決定しました。秋の和歌山市も音楽とライブで盛り上げたいと考えています。