内閣府が提唱している「明治維新150年」の取り組みの中間とりまとめが公表されています。政府や各府県、政令市がそれぞれの歴史を生かした取り組みを実施する計画があります。
和歌山県では「陸奥宗光シンポジウム」と「県立近代美術館における特別展『明治維新150年記念』水彩画家・大下藤次郎展」が開催されることが記載されています。
この中に、関西広域連合の中で記念事業として取り上げられている事業がいくつかありました。
福井県では「幕末明治福井150年博」の開催が計画されています。平成30年を福井藩主の松平春嶽、藩士の由利公正や橋本左内など、近代日本の幕開けに活躍した偉人の功績を県内外に発信する好機として「幕末明治福井150年博」を開催するようです。
福井県が凄いと思ったことがあります。「幕末明治福井150年博」のキャッチフレーズです。「ニッポンの夜明けは福井から」となっています。この大胆なキャッチフレーズが凄いと思いました。故郷の近代史と偉人の功績を見事なまでに称え、誇りに思えるキャッチフレーズです。内閣府が提唱する「明治維新150年」で一番になろうという気概が伝わってくるものです。
この福井県の取り組みは、明治150年に向けた機運を高めていく施策として紹介されています。
また明治の精神に学び、更に発展する国に向けた施策として堺市の取り組みがあります。
それが「与謝野晶子生誕140年記念イベント」です。日本近代文学を切り拓いた「与謝野晶子」を顕彰する施設「さかい利昌の杜」を中心に、与謝野晶子をテーマにした企画展や短歌関連イベントを開催する計画になっています。
流石と思わせるのが「平成の薩長土肥連合」です。これも明治150年に向けた機運を高めていく施策ですが、平成の薩長土肥連合の広域観光プロジェクトを目指しています。鹿児島県、山口県、高知県、佐賀県が連携して広域観光ルートを形成することで誘客を図ろうとしています。また観光客に来てもらうための情報発信や、共同イベントを開催して全国からお客さんに来てもらう仕掛けをしています。
この「明治維新150年」についての考え方は政府が次のように記しています。
明治以降、近代国民国家への第一歩を踏み出した日本は、この時期において、近代化に向けた歩みを進めることで、国の基本的な形を築き上げていった。
例えば、内閣制度の導入、大日本帝国憲法の制定、帝国議会の設置など立憲政治・議会政治の導入、欧米の状況把握のための岩倉使節団の派遣など国際社会への対応、鉄道の開業や郵便制度の施行など技術革新と産業化の推進、義務教育の導入や女子師範学校の設立など女性を含めた教育の充実等、明治以降の近代化に向けた取組は多岐にわたる。
過去を振り返って見えるものは、未来へのビジョンでもあることから、こうした近代化の歩みが記録された歴史的遺産を後世に遺すことは極めて重要である。特に、近年、人口減少社会の到来や世界経済の不透明感の高まりなど激動の時代を迎えており、近代化に向けた困難に直面していた明治期と重なるところもあることから、この時期に改めて明治期を振り返り、将来につなげていくことは、意義のあることであると考える。しかしながら、時間の経過等によって、このような歴史的遺産が散逸、劣化してしまうことが懸念されてもいる。
ついては、「明治150年」を機に、明治以降の日本の歩みを改めて整理し、未来に遺すことによって、次世代を担う若者に、これからの日本の在り方を考えてもらう契機とする。
以上です。和歌山県としても関西広域連合と連携した観光施策として全国に発信できるような企画を策定することを期待しています。
- 8月に滋賀県議会で開催される関西広域連合議会について打ち合わせを行いました。今回は一般質問を行う予定です。
- 和歌山県の奨学金制度について意見交換を行いました。県外に進学した高校生が卒業後、成長した姿で和歌山県に戻ってくれることを期待した奨学金制度を設立しています。