活動報告・レポート
2017年5月31日(水)
経営者の話
経営者の話

和歌山市内の経営者と懇談の機会がありました。いつも思うことですが、経営者の方々から話を聞かせてもらえることは有り難いことですし、それぞれの生い立ちや経験から学ぶことがたくさんあります。この経営者は子どもの頃に祖母から教えてもらったことが、「現在の経営に生かされているように思っている」と話してくれました。

祖母は経営者ではなかったそうですが、そこには人生訓が含まれていると思います。

苦労話は人にしてはいけない。自分がどれだけ苦労してきたかを人に話す人がいます。それは自分がどれだけ頑張ってきたかを言うことであり、場合によっては自慢話にとられることがあります。人の自慢話を聞きたい人はいないので、苦労話はしないことです。

人の物を盗むな。人の物を盗むことは、自分が努力しないで簡単に物を手に入れることです。簡単に手に入れると努力しなくなるので、同じことを繰り返す習慣が身につきます。盗むことが習慣化されたり、盗むことが平気になると社会生活はできません。人の物を盗んではいけません。

また自分が困って人の物を盗むことに大義も正義もありません。大義も正義もない行動をしてはいけません。

人からお金を借りないように。人からお金を借りることが平気な人がいます。そんな人は借りる時は「直ぐに返します」と言いますが実際は返しません。借りたお金は自分のものだと思っていること。返せなければ仕方ないと自分勝手な思い込みがあること、責任感がないなどの理由からです。

しかしお金を借りることはその金額が純益になるので、日常の感覚が狂い始めることになります。会社であれば売り上げ=純益という図式になりますが、そんな事業はありません。

人からお金を借りることが日常化している人は、税金、必要経費などの概念がなくなりますから経営者、事業主にはなれません。そんな人は人と仕事することはできませんしお金を取り扱う仕事に従事することはできません。

例えば100万円売り上げがあれば100万円を自由に使える感覚になるので、経営者にはなれませんし、人と仕事ができなくなります。100万円売り上げた場合、自由に使えるお金は、例えば10万円だと計算できる力を養えないのです。

勿論、人からお金を借りる人はそれだけで社会から信頼されないので、仕事も人付き合いもなくなります。事業をする場合は金融機関から借りるのが事業であり、友人や知人から借りるのは事業とは言えません。だから人からお金を借りることは決してしないことです。

時には人を立てることが必要です。困っている人を助けたい場合の最上の方法は、自分が決して表に出ないことです。困っていることを解決するために陰で動き、第三者や世間に知られることなく、困りごとを解決することが美しいのです。

そして困っている人の信頼を失わせないように、その後、社会で活躍する場を失わないようにすることが人を立てることなのです。困っている人を助けてあげて、「あの人は私の助けがなければ今の地位はなかった」だとか「私が助けてあげたから、今、あの人はここでいられる」など第三者に言いふらす人がいますが、それではその人を応援したことになりません。人を応援する時は、自分が決して表に出ないことです。全てその人自身で解決したと社会が思うような方法が美しいのです。

人を立てるとはその人の信頼を保たせることであり、評判を落とさせることではありません。そして困っているときに助けたことは秘め事ですから、そのことを言いふらす人は社会からの信用をなくすことになります。

以上のことは日頃から気をつけるべきことですが、このことが経営者として必要な土台になると思います。小さい頃に祖母に聞かせてもらった話を今も覚えて、教訓にしているこの経営者も素晴らしいと思います。

ライオンズクラブ

和歌山ゴールドライオンズクラブの、次年度の予算案や行事計画などに関する協議を行いました。本年度の終盤に差し掛かり、新しい年度が見え始めてきました。