今朝、打ち合わせをしている時、相手の方が「仕事は全て信頼関係に基づいています。信頼できる人とだけ仕事をしています」と話してくれました。多くの経営者は同じことを話してくれます。仕事をする上で最大のポイントは信頼だと言えます。経営は利益、売り上げ、情報、商品、人材などから構成されていますが、信頼も経営資源の大きな要因になります。その会社に信頼があれば仕事の依頼が舞い込みますし、初めての取引の場合でも信用調査の結果によって、その会社と取引するかどうか決めることがあります。
人は見えるものを確認することができますが、見えないものを確認することは困難です。
信頼は見えませんから、その人の背後にあるものを見る力が必要です。姿、雰囲気、話し方、交友関係、社会からの評判など、見えないものを総合して信頼という見えるものになります。
「仕事をする上においては見えないものを見る力が必要です」と話してくれたように、見えないものを見る力を養うことによって信頼が輪郭を現してくれることになります。
この方は見えないものを見えるようにするために、これから会う人にプレゼントを持って行きました。プレゼント自体も価値のあるものですが、相手がプレゼントを贈る気持ちを感じ取ってくれるなら信頼につながります。相手が「自分のためにお金を使ってくれた」、「自分のことを思ってくれている」と思ってくれることが信頼へと続く道です。
信頼に基づいて一緒に仕事をして成果をあげることができた後は信頼がより強固になり、共に発展する関係になっていきます。
仕事の進め方で気を付けるべきことがあります。手順に則って仕事をするだけではなくて、相手の成功を自分のことだと思って相談に乗り、問題を解決するための行動をすることです。仮に結果が「できない」ことになるとしても、最大限「できるようにする」ための知恵と行動が必要なのです。型通りの仕事と型を破った仕事の違いは、必ず相手に伝わりますから、その後の関係が違ってきます。
例え困難な仕事でもやれる方法を探り、突破できないものか考えてみる。少しでも可能性を見つけたら行動すること。それが型を破る仕事の一つです。
企業誘致をしていて時々聞く言葉があります。「あの県の担当者の対応は親身になってくれるので良いけれど、この県は『来たかったら来てくれていいよ』という態度で対応します。これではその県に進出してくれません。企業は進出した後は、その県と良好な関係構築が必要となりますから、最初に不信を抱くような県には行きたいと思わないのです」という話です。
進出を検討している企業が「この県に進出して、県の発展に貢献したい」と思ってもらえるような対応が肝心だと思います。企業は自社の利益を求めますが、進出した限りは地域との良好な関係や地域の発展も目的としています。和歌山県が企業にとって進出してもらえる環境の県でありたいものです。
- 喫茶Tに行って打ち合わせを行いました。このお店のオーナーさんはいつも笑顔で丁寧に迎えてくれます。お客さんがいると「県議会議員の片桐さんですよ」と紹介してくれますし、最近の活動の話を聞いてくれます。後援会長と行ったのですが、「私は片桐さんを応援しています。誰が訪ねてきても私はそう伝えています」と会長に話してくれました。 会長も「片桐をよろしくお願いします」と笑顔で応えてくれたように、笑顔が信頼関係を築く鍵だと思います。出会いが信頼につながることを嬉しく思います。
- 知人が海南市の方に「会って下さい」と連絡してくれていたことから、僕を訪ねてくれました。企業を退職されたばかりですが、「動かないと身体が弱くなりますから」と和歌山市まで出てきてくれたのです。「これからは社会と会社の経験を生かして、地域のお役に立ちたい」と話してくれました。会社を支えてきた人が元気な退職者としてこれからの地域を支える力になってくれると思います。