青少年をネット被害から守るための県の事業があります。「青少年ネット安全・安心のための環境整備ネットパトロール」事業です。青少年の知識が不足していることや好奇心から携帯電話で各種サイトを閲覧した結果、ネット被害にあうケースが多発しています。悪質サイトを閲覧して多額のお金を要求されることや違法サイトなどにアクセスしたことから被害にあっている青少年をネット被害から守ることは和歌山県だけではなく全国的な課題です。和歌山県では平成21年6月9日から青少年をネット被害から守るための取り組みを開始していますが、これは全国に先駆けての取り組みであり、いち早くこの課題に対応している県だと言えます。
和歌山県青少年・男女共同参画課のサイトを見ると、過去からの「ネットパトロール記録」が掲載されているので状況を把握することが可能です。
和歌山県が行っているネットパトロール事業の概要は次の通りです。
「ネットパトロール事業では、専門パトロール員により、『各種サイト』や『各種掲示板』等をパーソナルコンピュータ等で探索し、県内18歳未満の青少年に関する誹謗中傷記事等の有害情報を県青少年・男女共同参画課(事務局)で集中管理し、内容ごとに専門機関へ連絡しています。次に、見つかった有害情報等の中で、学校に関係のあるものは、県教育委員会を通じてそれぞれの学校等に資料提供し、教職員による生徒指導を行うとともにプロバイダやサイト運営業者に削除を要請することで、青少年の被害を最小限に食い止めます。また、見つかった有害情報等が刑罰法令に抵触する可能性のある場合は、県警察本部に連絡します。少年課やサイバー犯罪対策室では、捜査を行うとともに犯罪の防止に努めます。これらの他に、ますます進展する情報化社会に対応するため、青少年リーダー養成研修でネット安全講習も実施し、青少年の情報モラル向上に努めています」と記されています。
ところでこのネットパトロール記録は「大雑把過ぎて現状が分からない」、「件数が少なすぎるように思います。小さな案件を見逃しているように思います」、「データを記載しているだけなので、対応方法や結果、再発防止策が分からないので、防止するための展開が分からない」などの意見がありました。
このネットパトロール記録によると毎月100件以内の検出件数が報告されていますが、確かに少ないように感じます。
参考までに和歌山県内の携帯電話の店舗数は約70軒弱となっています。一店舗あたり月間2,500人から3,000人の来客があり、その内青少年の来店数は500人から600人と把握しているようです。ここから和歌山県内では毎月、35,000人から42,000人の青少年が携帯電話の店舗に来ていると推測できます。店舗でフィルタリングの相談や携帯電話による子どもへの悪影響やネット被害などの相談があるのですが、相談件数は相当数に及ぶと聞いています。
感覚的に和歌山県のネットパトロールによる検出件数は少ないように思います。検出件数が実態であり、この件数に対してネット被害対策を実行するだけで青少年を守れるなら良いのですが、もしネット被害の実数がもっと多ければ、見逃していることになります。取り越し苦労であれば良いのですが、青少年が携帯電話を保有している数や携帯電話の店舗を訪れている青少年の人数からすると、もっとネット被害件数は多いようにも思いますし、県が検出している数字には表れていないネット被害が潜んでいるように感じます。
問題提起があったのでこれから和歌山県内の実態の調査を行いたいと考えています。平成21年6月から対策を講じている県として、これまでの検出件数の実績や被害への対応状況、ネットパトロールの実施方法や被害を少なくするための方策などを調査していきます。
新年度の総会に向けて有家自治会役員会を開催しました。協議事項は平成28年度の活動結果と決算報告、平成29年度の活動計画案と予算案、役員体制の確認と連合自治会の研修会日程の確認などでした。それぞれの案の内容を確認したので、資料の修正作業に入り総会に備えます。
- 年度末で退職するお世話になった職員さんに挨拶をしてきました。後任の職員さんと引き継ぎをしているところで、新旧のお二人に挨拶を交わしました。春は華やかですが寂しい季節でもあります。
- 来年度の研修計画について協議し、どんな形で実施するか検討しました。新年度の計画策定にして実行することを楽しみにしています。
- 障害手帳の取り扱いに関する結果報告をいただきました。早期対応ができたことを嬉しく思います。