活動報告・レポート
2017年3月19日(日)
見学会
美浜発電所見学会

エネルギー問題を考えることを目的に、和歌山県飲食業生活衛生同業組合の皆さんと美浜発電所などの視察に出掛けました。飲食業界は毎日のように多くのエネルギーを使用していることから、エネルギーや環境問題に強い関心を持っています。特に原子力発電は現代社会の中でどんな役割を果たしているのか、地球環境問題の観点から考えた場合の必要性などの話を交わしました。参加してくれた皆さんの関心が高いことから良い研修になったと感じています。

飲食業経営者の方々はお客さんよりも常に先を見ているため、参考になる話をしてくれます。アメリカ国民がトランプ大統領を選んだ時、民間出身の大統領になることから経済を始め強いアメリカを目指すことは分かっていることだったので、批判するよりもドルと円の関係やインターネット業界が強くなることなどを前提とした経営姿勢を強めていると話してくれた方がいます。

ドル高円安になると予想した外国からのお客さん向けの対応やインターネットでの集客を呼び掛けるシステムを構築するなど、時代に対応していることを話してくれました。

「社会が悪いのではなくて時代を読む力がないからお客さんの要望に対応できないのだと思います。まだ誰にでもチャンスはあるのでチャンスを掴むことが経営者に必要な資質です。チャンスを掴むためには勉強をすることと情報力を高めることです。勉強をして、これから先の社会はどうなるかなどの情報を得た後にすべきことは決断です。経営者には決断力が求められます。そして情報を掴んでから10秒で『やるかやらないか』を決断する力が必要です。即座に決断できない経営者に将来はありません」と話してくれました。

この経営者は続けて、「人からよく言われることがあります。『時代が良かったから売り上げが伸びたのではないですか』と。その人に対して『時代が良かったのであれば、私以外の全ての人が売り上げを伸ばし経営に成功していたのではないですか』と答えます。良い時代であれば全ての人が成功していた筈です。高度成長期やバブル時代もあったのに、指摘されるようになっていない現実があります。社会が良い悪いではなくて、経営者の力量の差によるものだと思います」と話してくれました。

このような現実があるのですから「社会に責任を押し付けている人が事業を伸ばしている例は少ない」と話してくれて、「今の社会もチャンスがいっぱいです。ここにあるチャンスを掴むか掴まないかによって将来は変わります」と結論を示してくれました。

ここで学ぶべきことは、日頃からの勉強、情報収集力、決断力の三点です。三点セットを継続することで時代に対応できることになると思います。

また別の経営者は「気配り、目配り、心配りという言葉があります。飲食店には『この三つの配り』が必要です。お客さんに対する配慮ができているお店は繁盛しますし、味が良くても配慮ができていないお店は潰れます」と話してくれました。飲食店のサービスレベルは見えないので分かり難いものですが、サービスレベルの低いお店のサービスレベルを知ると、楽しい食事ができるお店はサービスレベルが高いことに気付きます。ビジネスや友人と自然に会話が交わせるのはタイミングよく配膳されていることであったり、飲み物を切らさないで提供してくれるのも配慮されていることが分かります。

お店の人は必要以上に出てこないことと、必要なタイミングで出てくることが求められます。お客さんに会話の内容によってタイミングや配慮の仕方が違いますから、お客さんを見て仕事ができる飲食店がサービスレベルの高いお店だと思います。

飲食店で実行しているお客さんへの配慮とサービスの考え方は、他の業界でも水平展開できるものです。