地球温暖化防止活動を行っている推進委員の方が訪ねてくれました。「最近、地球温暖化防止の意識が低くなっているように思います。和歌山県の地球温暖化防止のための活動が停滞しないようにして下さい」と要望をいただきました。地球温暖化に関わる活動は行政がリードしないことには個人はついていけません。活動の依頼、情報の提供、そして意見を聞くことが推進委員との間に必要なことだと思います。
今回地球温暖化防止のための意見を聞かせてもらいました。それは電源などによる二酸化炭素排出量の問題点についてのことです。
電気エネルギーは石油、石炭、天然ガス、水力、原子力、再生可能エネルギーによって二酸化炭素の排出係数が異なります。しかし和歌山県の発行している環境家計簿カレンダーの電気の二酸化炭素の排出係数を「修正すべきだ」という意見です。それは電気の二酸化炭素の排出係数を一律にしているため実態と違っているという指摘からきているものです。
この環境家計簿カレンダーによると平成27年度の電気の二酸化炭素排出係数は1kWh当たり0.52となっています。昼夜間を問わず一律なのは「おかしい」という指摘です。電気の二酸化炭素排出係数が昼も夜も同じ係数だと思うと、夜間シフトに意識が向かないということです。
昨今の電力事情は参考になりませんが、資源の少ないわが国の電源構成は、昼間は原子力をベースとして水力と火力などで調整しています。夜間は原子力がベースとなり火力の比率は低下させているのです。
つまり電気エネルギーの夜間二酸化炭素排出量が少なくて、昼間の二酸化炭素排出量は大きいということです。地球温暖化防止を考えるためには、電気エネルギーを夜間にシフトさせることが有効になります。それを促すためには夜間に電気を使う方が地球温暖化防止に役立っていると意識する必要があります。そのために昼間と夜間の二酸化炭素の排出係数を分ける必要があるというものです。
現在はそれができていないので、電気を使用する際の夜間シフトの意識がないという指摘です。「地球温暖化防止推進委員としてこの問題提起をしたい」ということです。この問題提起を和歌山県に伝えて欲しいということなので、電源別や昼間夜間別の二酸化炭素排出係数などを調べた上で対応したいと考えています。
推進委員の方からいただいた和歌山県環境家計簿カレンダーの電気エネルギーの過去のデータでは、平成21年度が0.37、平成22年度が0.3、平成26年度が0.48、平成27年度が0.52となっています。つまり原子力の比率が低下すると共に二酸化炭素排出係数が増加傾向にあることが分かります。
電気エネルギーは電源や時間帯によって二酸化炭素排出係数が異なるので、実態に即した係数を計算し示して欲しいということです。和歌山県地球温暖化防止推進委員の意見として問題提起を行います。
- 和歌山市中心市街地再生に関する話し合いを行いました。中心地再生のための計画が打ち出されていますから、関係者を始めとする皆さんの協力を得て計画通りに仕上げたいと思います。
- メガソーラーやバイオマス発電の動向に関する情報交換を行いました。全国的には、どちらかと言うと供給力が安定しているバイオマス発電の計画があるようですが、燃料の調達が課題となっています。国内だけでは計画しているバイオマス発電に必要な森林資源の確保は難しく、外国からの輸入に頼る状況になっています。需要に対して供給力が足りない状況になっていることから、計画を進めることを慎重に検討しているようです。