午前中、議会報告会を開催しました。議題は、平成28年12月県議会での議論と策定中の和歌山県長期総合計画の内容、トランプ政権のアメリカの動向、和歌山県内のエネルギー問題と将来などについて説明を行いました。
参加してくれた皆さんはメモを取るなど熱心に聞いてくれ、報告を終えた後にたくさんの質問をいただきました。とても楽しくて効果のある議会報告会になったと思っています。
今回は長期総合計画の中からいくつかの項目を抽出して重点的に説明を行いました。取り上げた主な項目は、中小企業振興策や雇用の問題、立地適正化計画とコンパクトシティ、県内の主要道路の現状と将来計画、高度医療の推進などでした。
雇用に関して、有効求人倍率は低くないのですが、正社員の採用率が全国レベルよりも低位にあることから、正規雇用を図ることが人口減少に歯止めをかけることや経済対策につながることを前提に、中小企業への融資と振興策、そして新規起業を図るための対策について説明しました。和歌山県は新規起業率が4.2パーセントと全国最下位であることから、起業するための支援や環境を整えることを目指しています。中でも白浜には白浜空港があり国際線化を図ることからIT企業家の拠点となるような取り組みも計画していることを説明しました。
また中小企業の問題として、県内企業の内、中小企業が占める割合は99.9パーセントであり、全国で最も高い割合となっていること、常用雇用者が20人以下の小規模企業の占める割合が88パーセントであり全国で三番目に高くなっていることが問題であることを説明しました。しかし和歌山県には大企業が少なく、中小企業が経済を支えている現実があることから振興策の必要性を伝えました。
エネルギー問題について和歌山県は重点を置いて考えています。エネルギー問題の一つは、再生可能エネルギーの推進です。太陽光発電、バイオマス発電、風力発電、地熱発電などの再生可能エネルギーの推進と共に、和歌山県が成し得ることのできる海流発電やメタンハイドレートの活用などの未来型エネルギーシステムの構築と雇用の創出がわが県の光であることを訴えました。
もう一つが経済波及効果の高い大型火力発電の開発促進についてです。再生エネルギー先進県を目指すと共に近畿のエネルギー供給基地化の実現を目指すことを目標に掲げています。
教育の問題として高校生の県外大学進学率は87パーセントで全国一高くなっている現状があり、そのことから県内にUターンして就職する学生が少なくなっていることが長年の課題となっています。この問題を解消するために和歌山市内に三つの大学を設置または誘致することを決定しました。これら新規開学や進出してくれる大学は薬剤師や福祉、保育の資格を取得できる大学であるため県内で就職できる大学教育を行うことになっています。県外大学進学率の改善と県内での就職率を高めることにつながるものと確信しています。
医療ではがん治療のための先進的な医療の提供の促進を掲げています。がんの早期発見と早期治療のための取り組みを強化したいと考えています。
幹線道路と高速道路の整備は進んでいますが、この次は「京奈和自動車道の第二阪和国道への延伸」と「京奈和関空連絡道路」の具体化に取り組むことになります。この道路が完成すれば、更に紀淡海峡ルートにつながっていきますから、第二国土軸を完成させるためにも道路行政は重要課題となっています。
太陽光発電の会社経営者と懇談する機会がありました。メガソーラーの取り組みは縮小傾向にあると思っていましたが、この業界ではまだまだ開発し切れていない地点がたくさんあり、向こう10年間は仕事量があり過ぎて追いつかない状況であることを説明してくれました。再生可能エネルギーの推進は国策であり、地球温暖化防止につながる取り組みであることから、これからも増加していく予想になっています。
関西電力総連の新春の集いに出席しました。関西の電力関係者が集まった会合で今年の抱負を皆さんから聞かせてもらいました。