行政改革・基本計画等に関する特別委員会が開催されました。計画に対する意見や質疑を活発に交わし、実のある長期計画のあり方の議論となりました。この長期総合計画は、平成29年度から平成38年度までの10年間の間に和歌山県として取り組むべき課題と対策が記されているもので、この計画を実行し目標通りの成果を上げることができた暁には、目指すべき将来像である「世界とつながる愛着ある元気な和歌山」が達成できることになるものです。
この特別委員会は将来の和歌山県の基礎を作っていることでやりがいがあり、しっかりとした長期総合計画に仕上げたいと考えています。この長期総合計画は平成29年2月議会で最終案の審議を行い、原案の修正などを折り込みながら、県議会で可決された後、施行されることになります。僕からの主な意見は次の通りです。
長期計画で目指すべき姿として「世界とつながる 愛着ある元気な和歌山」とありますが、世界とつながることが読みにくいと感じます。世界とつながるとはビジネス、観光での外国との交流、留学など含めた教育などが考えられますが、世界とつながっている和歌山県のあり方についてはどう考えるべきか。
僕も議会報告会なとの機会を捉えて長期総合計画の素案段階から参加してくれた人に説明していますが、世界とつながることを目指すことに賛成ですが、少し分かりにくい内容になっていると思います。
大阪ではIR、大阪万博が目指すべき目標として掲げられるなど大きな目標が明確になっています。過去を振り返ることが良いとは思いませんが、和歌山県でも世界リゾート博や南紀熊野体験博などの大イベントがあり官民を上げて地域全体が盛り上がった経験があります。この計画にはたくさんの目指すべき姿が描かれていますが、大小、強弱があると思います。和歌山県としてシンボリックな存在になるような大きな目指すべき姿があっても良いと思います。和歌山県民として「これがあるから長期総合計画だ」と思えるような政策が必要だと思います。
和歌山県民の交流機会と利便性の向上として、JR、南海電鉄、貴志川線と加太線を結ぶ公共交通の整備は現在の課題であり、解決すべきものだと思います。将来の課題であり、現在の課題でもあるので、この計画への記述を含めた対応が必要だと思います。
重粒子線治療に関しての記載がありません。過日、この委員会として神奈川県の県立がんセンター 重粒子線治療施設[i-ROCK(アイロック]を視察してきました。高度医療を提供し県民の安心と安全を守っていると感じました。和歌山県はがんの発症率が比較的高い県ですから高度医療としてのがん治療のあり方を検討する必要があります。重粒子線治療設備の設置は県民が望んでいるものであり、将来的に必要だと思いますから、ここに記述すべき姿だと思います。
デザインやIT系のクリエイティブな仕事をしている若い人たちが和歌山県にはたくさんいます。起業している人やこれから企業していく人があるのですが、日本の文化でもありますが、民間の投資家からの支援が少なく、なかなか良いスタートを切れないでいます。 デザイナー、IT家などが起業するための最大の課題が資金だと思います。大企業が少なくデザインの仕事が少ない、あるいはデザインがお金につながることが少ない地域事情もあり、クリエイティブな仕事をしている若い人たちの仕事が少ない状況にあります。
今の若い人たちが大人になる10年後、20年後は、70パーセントの人が現在存在していない仕事に就くと言われています。今の若い人が起業できるような社会のしくみが必要だと思います。和歌山県としての支援が少ないように感じるので支援体制を整えて欲しいと思います。
和歌山県が資金面にて起業家を支援する対象は地域内に限っています。しかし地域内の資源、人、技術だけでは全国レベル、世界に通用するものにならないものがあります。そんな場合、和歌山県外の技術や人脈を活用し自らの製品の中に取り入れて仕事をすることは珍しくありません。県外資本や技術を取り入れて独自のビジネスとして和歌山県から発信する起業についても支援の対象にすべきだと思います。長期総合計画の策定にあたり、広い視野を持って欲しいことを要望します。
この長期総合計画はホームページに貼り付けることになると思います。ホームページはおもしろい特性があり、大きな出来事を掲載した時に閲覧者数は大きく増加し、更新されないでいると関心が薄くなるためか閲覧者数が減少していきます。ですから大きな出来事や進捗状況を更新していくと閲覧者が増えるので、長期総合計画への関心度合いが低下しないと思います。県民の方々に関心を持ってもらうことが大切なことなので、長期総合計画をホームページに貼り付けにして放置しておくのではなくて、都度更新して欲しいと思います。
和歌山県内のライオンズクラブ交流委員会の会合に出席しました。和歌山県を大きく二つの地域に分かれて活動しているライオンズクラブですが、同じクラブ会員なので交流機会を設けようと交流委員会を発足させて、交流会の企画を行っています。平成29年3月10日と11日の二日間、南部ロイヤルホテルを舞台に交流イベントを開催する計画にしています。交流機会を設けることで県内のライオンズクラブの活動の活性化と会員相互の連携が高まることを期待しています。
本日は会議と委員による交流会を行いました。指名により交流会の締めくくりの挨拶をさせていただきました。
皆さん、お疲れ様でした。この交流会イベントの企画のための実行委員会を発足してから、お互いに親しくなってきました。同じテーブルで話をしていたのですが、今日の委員の交流会だけでも十分目的を達成していると思いますし、楽しい活動になっていると思います。これだけでもとても意味のある企画だと思います。
さてひとつだけ私達の活動について紹介させていただきます。先日来、ゾーンチェアパーソンと話をしていることがあります。ライオンズクラブとして和歌山県においてフードバンクと子どもの貧困にどう取り組むかという問題です。どちらの課題も新しい社会問題であり、特にフードバンクについて県庁も一元化している窓口が存在していない状況です。新しい行政課題については法律も行政組織もそれに追い付かないので担当する部署がないのです。
ライオンズクラブとしてフードバンクへの取り組みを考えていると話をしたところ、「ライオンズクラブがこの課題を考えてくれているのであれば、対応する窓口を決めたい」と検討してくれることになりました。
また子どもの貧困についても同様で、関係する部署は福祉保健部、教育委員会、県民相談室、食品流通課などにまたがっています。新しい社会問題であり行政課題ですから、複数の部署が関係していることになります。もっと言えば、この課題に直接対応する部署がないことを示しています。ここにおいてもライオンズクラブとして子どもの貧困に関する講演会を開催したことや取り組みを検討していることなどから、対応を検討してくれることになりました。
子ども食堂や子どもカフェなどの取り組みを実施する団体に対しての補助制度も設けられたので、これから活動する土壌が出来始めていると思います。
このようにライオンズクラブがテーマとして掲げ行動しようとしていることが行政機関を動かすことにつながっています。ライオンズクラブが地域社会を動かしていることに誇りを感じてもらいたいのです。自信を持って、これからも私達の活動を実施していきたいと思います。
交流委員会としての今年の活動は終わりますが、来年は実行委員会を開催し、その後は3月の本番を迎えることになります。是非ともこの交流会イベントを成功させて、その次につなげていきたいと思います。来年以降の国際大会や東南アジアフォーラムは、シカゴ、台南、ラスベガス、南海島、ミラノと続いていきます。私達の前にはどこまでも続く道がありますので、共に活動していくことを誓い合って挨拶といたします。本日はありがとうございました。