平成28年10月にお亡くなりになったYさんの奥さんの四十九日を迎えたのでお悔みに伺いました。雨の中の訪問を歓迎してくれて、少しの時間ですが懇談しました。「寒い中、来てもらって」と温かいコーヒーを入れてくれました。「男手なので美味しいかどうか分かりませんが」と微笑みながら招いてくれました。

聞いたところ「私の父親は私が5歳の時に戦死して、母親と一緒に料理をしていたので、少しはできるのですよ。父親が戦死したので祖母が行商に出掛け、母親と小さかった私が料理などをしていました。当時の日本は貧しくて生きることに精いっぱいでした」と話してくれました。

改めてですが、戦後の貧しい大変な時代を生き抜いて今日があることに気付かされます。私達は先人が苦労をして築き、現代に残してくれた平和な時代を守り通す責任があると思います。5歳のYさんが何もない状態になった戦後を生き抜いて、ようやく豊かな生活ができようになりました。現在、一人で暮らしているのは心配なので「何かお手伝いができることがあれば何時でも連絡して下さいね」と伝えてYさん宅を後にしました。

11月の冷たい雨が降る中ですが、少し心が温かくなったように感じました。温かいコーヒーとYさんとの会話のお蔭だと感じています。

「和歌山県は宝の持ち腐れをしていますよ」と電話をいただきました。東京で活躍中の方からの電話です。和歌山県のことを気にしてくれていて、時々、励ましの電話をくれています。今日も、和歌山県のことを気にして電話をくれた時に話してくれたことです。

「和歌山県にはいっぱい良いものがあるのに活かしていないからもったいないですよ。宝の持ち腐れ県ですね」と激励の意味を込めて伝えてくれました。

主な宝物として、次のようなものを指してくれました。

これらに代表される宝物を活かすことが「全国に対する和歌山県の役割です。宝の持ち腐れから脱して宝物を活かす県にしましょうよ」と激励してくれました。

地域資源とはその地域に行かなければ体験できないものであり、和歌山県の持つ地域資源は魅力的なので、活用できるようにして発信して欲しいということです。

「和歌山県に自信を持って下さい。和歌山県のこれからを応援しています」と話してくれました。

森久美子先生のスタジオで開催されたフラメンコスタジオライブに行ってきました。スタジオライブは久しぶりでしたが、大きな会館とは違って息遣いや呼吸音まで聞こえる迫力のあるライブを楽しみました。フラメンコスタジオ内に席を設けていることから距離が近く、息遣いやにじむ汗、揺れるピアスなどが直接伝わってくるので、これがライブという感じになります。

ライブの冒頭に森久美子先生が、今日フラメンコを踊ってくれる皆さんの話を教えてくれました。それぞれの好きな言葉が素敵でした。

「自分は人生を楽しみます。あなたはどうですか」、「(自分が間違っていた時は)素直に謝れることは後悔しないこと」などの言葉です。

フラメンコに人生を賭けて挑戦している人は、フラメンコを選択したという自分の人生を楽しんでいます。その楽しさを踊ることを通じて観る人に伝えているのです。フラメンコは人生の楽しさや苦しみ、悲しみを表現しているので、まさに人生そのものだと思います。踊りを通じて人生の楽しみを表現しているので、観る人も同じように人生を楽しんで欲しいというメッセージを届けてくれました。

また「謝ることは人生の中で大事なこと」だというメッセージを伝えてくれたことも素敵なことです。自分が間違ったことをして相手に伝えないでいると後悔するという意味です。これを意訳すれば「人生で『ありがとう』と伝えるべき人に伝えることが大事なことだ」ということになります。感謝の言葉を人に伝えることが人生を豊かにしてくれます。

それぞれの座右の銘と踊りを鑑賞して、フラメンコを楽しむことは人生を楽しむことだと感じました。ライブとは今この瞬間を生きることですから、やはり森先生のスタジオライブは素敵です。

ライブを終えた時、再びスタジオに森先生が登場して「極上のものを楽しめることは素敵なことです」と今日の感想を伝えてくれました。ライブでも、食べ物でも、人でも、極上の時を楽しめることが素敵なことで幸せだと思います。

そんな極上のライブを鑑賞できたことを幸せに感じています。