活動報告・レポート
2016年11月2日(水)
委員会視察三日目
産業技術総研究所
産業技術総研究所

国立研究開発法人産業技術総合研究所臨海副都心センターを訪問しました。このセンターは異分野の融合研究を二本の柱で実施しています。ひとつは創薬推進、もうひとつはITと人間工学を生かしたものを創り出すことです。つまりバイオとITの融合技術の国際連携拠点としての役割を担っています。

創薬では創薬ロボット「まほろ」を開発し、創薬の安定した実験を行っています。薬の原材料は約100万種類を要していますが、開発し商品化できるのはその中の1種類か2種類だけです。創薬は長い研究の年月と費用、研究者の技術を必要としていますが、創薬ロボットは熟練職員の技術をプログラムに組み込んでいることから、高い技術を持った職員が作業をしているようなもので、しかも長時間の実験を行えますし、そこに正確さを有しています。創薬実験は再現性がとても重要で、同じ組み合わせをすれば同じ結果が出るという、繰り返しの実験が求められています。

このような正確な再現性は同じ作業を継続することから得られるものです。ライフサイエンスロボット「まほろ」は継続した作業の正確性があり、しかも長時間の作業でも正確性を失うことがありません。創薬のために欠かせない存在となっています。病気から人の命を守るための創薬にロボットが活用されているのです。

産業技術総研究所

また特別に義足の研究場を案内してもらいました。義足はリオデジャネイロのパラリンピックで日本人選手をサポートした保原浩明博士の研究を紹介してもらいました。保原博士は人間情報研究を行っていて、義足ランナーが活躍できる環境を作ろうとしています。義足と共に競技選手としての能力を高めるための研究を行っていて、東京パラリンピックで日本人選手がメダリストになるような研究と支援を行っています。

競技力向上のために義足の性能を向上させることは大切ですが、それだけでは強い選手を育成できないようです。強い選手になるために必要なものは心技体で、心と技に加えて体があります。義足は体の一部分に過ぎないため義足の性能を向上させることに集中してしまうと「木を見て森を見ず」の状況に陥ります。

そうならないためにも選手個人の特性をデータ化して分析し、どうすれば競技力を向上させられるかの解析を行い選手の指導につなげています。

ただパラリンピック出場レベルの選手のデータが少ないため、動画サイトを基に強い選手の体の使い方や力の配分などをデータ化し分析を行っています。強い選手の体の動きを知ることで、指導している選手に何が足りないのか、どうすれば強くなれるのかが分かり、的確なアドバイスをすることができます。

話は変わりますが一流のアスリートの動きは貴重なデータの宝物だそうで、サッカーの本田圭佑選手やメジャーリーガーのイチロー選手の動きのデータは宝物だそうです。

産業技術総研究所

データ分析に基づいた選手指導によって、その選手は短期間で技術レベルを高めることができるそうです。但し競技選手として国際大会で活躍できるだけの技術や能力を有していることが前提になりますが。

このセンターでは、最先端のデータ分析に基づく研究や技術開発について学ぶことができました。

案内してもらったセンター所長を始めとする職員の皆さんに感謝しています。とても有意義な視察となりました。現在、研究中の技術が社会に出ていくことを楽しみにしていますし、東京パラリンピックでの日本人選手の活躍が今から楽しみになりました。

ライオンズクラブ例会

和歌山ゴールドライオンズクラブ例会がありました。今回は新会員三名の入会式があり、嬉しい例会となりました。新しい会員が増えると賑やかになりますし、例会にも活気がでます。

ゲストとして例会に来てくれた地区委員から「ライオンズクラブに入会おめでとう。最初は分からないと思いますが、入会して10年もすれば『ライオンズクラブに入って良かった』と必ず思う日が来ますから。絶対に損はありません」と力強く話してくれたことが印象に残りました。

本年度は会長方針として「会員増強」を掲げて活動していますが、その成果が現われ始めていることを嬉しく思います。活気の感じる例会となりました。

例会に引き続いて理事会を開催しました。会則例会や合同例会、家族例会、年末の一斉清掃などの検討を行いました。実のある例会と理事会になりました。