午前中、事務所に二人の先輩が来てくれました。先日、「議会報告書を配布したいので事務所に伺います」と連絡をいただいていたので、折り込みの作業と配布準備を行いました。先輩方は200人を超える友人や知人に配布するため配布の準備に来てくれました。その心遣いと作業に時間を割いてくれたことを心から感謝しています。
こんな時が皆さんに支えられて活動ができていると思う瞬間です。ですから作業は負担にならないで充実した時間となりました。
藤田みかんさんのソロコンサート「歌楽祭」が開催されたので応援に駆けつけました。
藤田みかんさんはシャンソン歌手で、和歌山巴里祭やシャンソングループ「EKK」などで活躍していますが、今回はソロで舞台に立ちました。
何故かシャンソンは秋色が似合うと思います。木枯らし、落ち葉などの言葉が使われている歌が多いからでしょうか。そんな色を感じますが、「歌楽祭」でも夏の思い出が終わり秋を迎えている場面がたくさん登場しました。賑わいの夏に対して一人でいる秋。そんな対比を楽しく聴かせてもらいました。
舞台でのおしゃべりで感じたことですが、歌は経験に大きく影響されるものだと思います。同じ歌をたくさんの歌手がカバーして歌っていますが、それぞれ違う歌に聴こえます。そこには生き方、人生を歩いてきた経験、現在の心境などが組み込まれているからです。同じ歌詞であっても、歌手は自分の言葉に書き換えて舞台で歌ってしまうことが凄いと思います。
和歌山市にいながらパリを歩いているようになったり、時代を遡った感じになったりと、歌は場所も時間も自由自在に旅させてくれるものです。
ところでプログラムには「コンサートにお越し頂き有難うございます」と挨拶が印字されていました。藤田さんのお客さんに対する感謝の気持が伝わってきました。小さな気配りが素敵に感じるのは、シャンソンで描かれている小さな世界の中に閉じ込められていたからかも知れません。
コンサート会場を出ると少しの寒さと風が吹いていて、シャンソン色に街を染めてくれたように感じました。藤田みかんさんは演歌からシャンソンまで歌い切ってくれ、秋の深まりを感じさせてくれたようです。
二つの要望を頂戴しました。一つは、高齢者が運転する自動車が通学途上の小学生を巻き込んだ交通事故の問題についてのことです。死亡事故につながったこの事故で犠牲になられた小学生に心からお悔やみいたします。そして二度と同じ悲劇を繰り返さない交通事故対策と道路の安全確保を図ることが大事だと思います。
道路幅が狭い個所は歩行者の歩く道をガードレールで遮断することはできません。ガードレールが設置されていたら今回の事故は防げたかも知れません。しかし道路状況からガードレールを取り付けできない通学路は全国に沢山あると思います。
そこで外国の事例で紹介してくれたことがあります。狭い道路で自動車がスピードを出さないように、道路に枕木のような小さな段差を設けることです。時々スピードを抑制するために高速道路のカーブ付近でわざと凸凹の道路状況を作り運転者の注意を促す箇所がありますが、それと同じような凸凹を、狭隘な通学路に指定されている道路に設けることの提案がありました。
「このように外国では、子どもの通学時の安全確保のために、自動車がスピードを出せないように注意喚起をしている道路があります」と話してくれました。とても良い案だと思うので、道路管理者に提案したいと考えています。
もう一つが歩道にベンチを設置することです。ニュージーランドの街で採用されている取り組みだそうですが、歩道に背もたれのついたベンチを設置することで人通りが増え、賑わいにつながった事例があると説明してくれました。
そのベンチは市民からの寄贈で設置しているもので、ベンチの背もたれの部分に寄贈者のネームプレートが埋め込まれています。外国らしいと思ったのは、寄贈者の氏名だけではなくて信条や人生で目指してきた言葉などを記していることです。現地で撮影した写真を見せてもらうと「○○に人生捧げた男。氏名」というプレートが埋め込まれていました。寄贈者の思いが伝わり、おしゃれなベンチになっています。
二つの提案を聞かせてもらったので、まちづくりの中にこの声を届けたいと思っています。熱心な提案をいただいたことに感謝しています。