「和歌山市には良いところがたくさんありますよ」と友人が話してくれました。先日、家族で和歌山城に来たようですが、そこに動物園があることに驚いたと話してくれました。「お城に動物園があるなんて最高ですよ」という話です。確かに、全国のお城で動物園があるのは和歌山城だけだと思います。地元では余り評判になっていないのですが、県外から来る人には新鮮に映るようです。
「和歌山市に来た時、休憩するためにモスバーガーに入りました。ここから和歌山城が見えるので、お城を見ながら食事を取れるのは感じが良いです。近くに美術館と博物館もあり、お城と動物園を組み合わせるととても良い観光ルートになります」という話です。
家族連れでこのルートを辿ることは「とても楽しい周遊コース」ということです。
今年の夏休みはリスの動物園、アクアミュージアム、百貨店の屋上の雪体験などが人気があったようです。リスの動物園といってもリスが10匹いる程度の規模なのですが、家族連れで人気の場所になったようです。アクアミュージアムはたくさんの種類の金魚を集めた展示会ですが、ここも凄い人気だったようです。
つまり「地元の人がたいしたことがないと思っているだけで、家族で行けるスポットには可愛いものやおいしいものがあればよいです」ということです。
おいしいものの代表例が兵庫県三田市のお店だけで買える地元ロールと滋賀県近江八幡神社境内にあるチーズケーキだそうです。どちらのお店も県外から多くの人が訪れ、商品を買っていく人気スポットになっていて、これらのお店を訪れた際に周遊観光していくようです。
「和歌山県はフルーツに代表されるように食材の宝庫です。おいしい果物を活用したスイーツを開発すれば県外からもお客さんが集まりますよ」と話してくれました。
このように歴史を感じるものと子どもが好きなもの、スイーツがあれば周遊観光ルートを作ることができるのです。和歌山市でいうと和歌山城と美術館や博物館、動物園、そしてスイーツのお店があれば、一日周遊できる観光ルートが確立できます。
「どこの地域でもお客さんに来てもらうための仕掛けをしています。家族向けではリスの動物園やアクアミュージアムがそうですし、女性向けではスイーツです。家族や友人と出掛けることになりますから、その場所を複数人で訪れてくれます。折角、その地を訪れたのだから『観光していこう』となります」と提言してくれました。
また若い人たちに人気のあるものを教えてくれました。それはスケートボードと人工サーフィンだそうです。
「スケードボードは東京オリンピックの競技に採用されることから更に人気になりそうですし、人工サーフィン場があれば利用者はたくさんあります」ということです。
「和歌山市がスポーツでお客さんを集めようとすれば、スケードボード練習場兼競技場。人工サーフィン、そしてサッカースタジアムです。これらの施設を一か所に集約すれば利用する人と観光客が集まりますよ」と話してくれました。
時代に応じてたくさんのアイデアが出てくるものです。他の地域では人気のスポットを訪れることや県外の人の話を聞いて自分達の市で実施できないかを考えて、できることを実現させています。何年も中身の変わらない同じものを観光の売り物にしていても観光客は来てくれません。リピーター性を持たせるためには、毎年、少しずつの変化が必要です。
スイーツの開発、スポーツ施設の設置、美術館などの特別展などの開催などがその例になります。和歌山城に加え近くにある観光資源や新しい企画を組み合わせることでリピーターの増加につながると思います。
県外の方の視点に基づく意見はとても参考になります。
白浜空港の国際線化に関する打ち合わせを行いました。和歌山県長期総合計画でも白浜空港の国際線化による活用方針を示しているように、地域振興、インバウンド観光施策、交流人口の増加を図るためにも国際線化を進めたいと考えています。先に運営を民間に委託した関西空港や仙台空港と同じように、白浜空港も民営委託をする方針であることから、協議を行ったものです。
白浜町は観光の町で、わが国で最大の頭数を飼育しているパンダや温泉、ゴルフ、海水浴場などがあります。少し移動すれば熊野古道にも行けますから、国際線化とLCCの運行が実現すればインバウンドのお客さんや県外からのお客さんに来てもらいやすくなります。
現在、白浜空港で就航しているのは日本航空だけなので、他の航空会社の利用やLCCにも乗り入れしてもらいたいと考えています。
和歌山県長期総合計画で実現を目指す方針ですが、早期に実現の足掛かりを作りたいと考えています。