建設委員会が開催されました。本日の委員会で示された高速道路などの進捗状況は次の通りです。
すさみ・串本道路ではルートや道路構造に関する地元説明会を終え、新宮・紀宝道路では新宮市域の用地幅杭の設置が完了していることから、早期用地取得に着手し事業推進を目指しているところです。
また和歌山南スマートインターチェンジは平成30年度の完成に向けて10月から本格的な工事が着工される予定となっています。
また湯浅・御坊道路は四車線化を進めているところで、用地取得率は100パーセントとなっています。今年6月に事業化された御坊と印南間の工事と共に、平成33年度の完成に向けた事業化を進めています。
このように高速道路計画は順調に進展しています。余程のことがない限り計画通りに供用が開始される見込みです。和歌山県にとって道路整備は大きな課題ですから、本年度もそうですが来年度以降も緩まないようにすることが建設委員会の役割だと考えています。
委員会での僕からの質問は次の通りです。
- 和歌山市中心市街地の再開発計画が進んでいるようです。中でも南海和歌山市駅ビルの建替え、和歌山市駅前へのカンデオホテルズの建設計画などが進んでいるようです。これらの計画について詳細を聞かせて下さい。また市駅前再開発計画に関して和歌山県の支援はどうなっていますか。
- 京奈和自動車道と第二阪和国道を結ぶ連絡道路建設に向けて民間の動きがあります。京奈和・第二阪和連絡道路建設促進期成同盟会が結成され、今後の活動として国土交通省などに対して要望活動などを行う予定です。県としてもこれまで以上に実現に向けた取り組みをして欲しいと思いますので説明をして下さい。
- 和歌山南スマートインターチェンジ計画は順調に進んでいるようですが、現在の状況をお示し下さい。
建設委員会での質疑を終えた後、委員会に付託された議案の採決を行い、当局から提案された議案は全て可決されました。また建設委員会として提案した意見書「和歌山県の社会資本整備に必要な予算の確保等を求める意見書(案)」も採択したので、議案と意見書は本会議最終日に委員会としての報告を行った後に採決することになります。
和歌山県では郷土の偉人の功績を再発掘し、観光ルートを確立するなど偉人を巡る観光を目指そうとしています。陸奥宗光もそうですし、南方熊楠もその対象になります。
天才と称された南方熊楠ですが、その功績や人物像は余り知られていないように思います。特に和歌山県外の人には知られていないので、もっと知ってもらうための話し合いを行いました。
今から約150年前、エコロジーの必要性を訴え、実践していたのが南方熊楠です。現代でこそエコロジーの考え方が人や企業活動の全ての基本になっていますが、今から150年前の時代は自然や環境に価値があることや人間社会に影響を及ぼすことは理解されていませんでした。そのためエコロジーは説明しても理解されない概念で、理解されていないものですからエコロジーが実践される社会ではなかったと思います。
誰も知らない、関心もない概念を重要なものだと理解し、社会に問い掛けたのが南方熊楠ですから、かなり時代を先取りした人物だと言えます。半歩先でも一歩先でもなく、100歩ぐらい先取りしていたような感覚です。現代の価値観を約150年前に持っていたことに驚きますから、その当時、エコロジーを訴えた人間像に注目したいと思います。
懇談した相手の方は、交友関係の中に孫文がいたことに注目し、当時、評価の高い人物と交流があったことに強い関心を示しています。これから熊楠の生きた時代を調査することや隠されたエピソードを発掘していく中で、「人間、南方熊楠を浮き彫りにしたい」と話してくれました。
和歌山県にとって郷土の偉人が注目されることは嬉しいことですし、来年以降、郷土の偉人南方熊楠を売り出すこと、観光資源にすることなどで、偉人を訪ねる旅を企画したいと考えています。