活動報告・レポート
2016年9月18日(日)
雇用の問題
雇用の問題

人生経験豊富な人が「今の若い子は自分のことばかりで人にお世話になったご恩を失わせても平気でいられるようです。お世話になったのに自分の思っていた職種でないからと断り、お世話をしてくれた人にお礼も伝えないことを知り、思い切り叱りました」と話を切り出してくれました。

自分が頼んだことなのに、その会社に行って話を聞いたところ、「思っていた仕事でなかった」と言う姿勢は問題だと思います。お世話をしてくれた人のことや、面接に至るまでに動いた時間と経費などのことを分かっていないのです。どんなことでも物事を依頼されてから動いた時間と、依頼を実現させるために使った経費があります。人が動いてくれた時間プラス経費にどれだけの価値があるかを考えない人が多いようです。その価値を分かっているなら、自分本位の考えに基づいた行動は慎むと思います。

自分本位の行動を取りたかったなら、自分のことを人に依頼しないことです。1人で出来ることは限られていることに気付いていない人がいるので、「人の支援をもらわなくても自分一人でやる」と言われそうですが、社会において一人で実現できるものは何もありません。全てのことは人から応援してもらうことや、助けてもらうから道筋をつけてもらえるのです。

まして社会での経験が乏しくて、実務経験がないことから実力が未知数な人を採用してくれる会社は少ないと思います。仮にその仕事に必要な資格を取得しても、実務経験を積まなければ実践で活用できないことが大半です。資格を取得した後は経験を積む環境に身を置いて、実践を通じて経験し実力を身に付ける時期に入ります。その経験を積む時期をカットして、いきなり実践バリバリの人と同等の仕事に就きたいと思っても無理な話です。

仕事をバリバリしている人の今だけを見ているから、下積みや苦労した経験のことが分からないのです。この人は最初から第一線で活躍しているので、僕も最初から第一線でスタートしたいと思ってしまうのです。しかし、そんな甘い世界はどこにも存在していません。プロスポーツの世界は、アマチュアからプロに入った選手が、いきなり一年目から第一線で活躍できる場所ではありません。10年に一人ぐらいはそんな選手が登場しますが、一般的には下積み経験を重ねてから一軍に入ります。

会社も同じで、新人にいきなり大きな仕事を任せることはありません。入社していきなりレベルの高い仕事を任せてくれる会社もありません。

社会で活躍するために、その人が持っている能力に必要な経験を身に付けさせてくれるのが会社です。学生や就職経験のない人が足りない経験という武器を与えてくれるのが会社ですから、まずは飛び込むことが大事なことです。入り口で「僕の能力はこんなところで発揮できない」だとか、「高度な仕事に就かせてもらえなければ辞退します」という態度では、中々採用してくれないと思います。

最初は「どんな仕事からでもやります」という姿勢で仕事に取り組むことです。仕事は誰かが見ていますから、経験を積んで階段を登れるようになれば、次のレベルの仕事に引き上げてくれるのです。社会で働くという経験がとても大事なことを分かって欲しいと思います。

あなたが会社を選ぶように、会社も人を選んでいるのです。会社が選んでくれるなら、そこに入ってみることも大事なことです。残念ながら新卒採用以外は、経験と実力が決め手となります。中途採用を希望する人がいれば、経験を積み実力を身に付けることを重視すべきです。中途採用の場合、会社が求めるレベルは即戦力級に高くなりますから、気を付けて欲しいものです。

その他
  • いつもお世話になっているお店を訪ねました。いつものように笑顔で迎えてくれるので嬉しくなります。街のお店が流行ることが街の活力になります。
  • 自動車工場を訪ねました。日曜日でも営業していて、「お客さんが休みの日は私達の仕事が忙しくなります」と笑顔で応えてくれました。