活動報告・レポート
2016年9月5日(月)
プレゼン
NO

ある案件の交渉の現場に立ち会いました。お客さんからの要望に対して否定ばかりで受け答えする人がいました。その様子を傍で聞いていた人が「聞いていると、君の全ての応えがNOばかりじゃないか。それでは人の心を掴めないよ」と居ても立ってもいられないで助言をしました。受ける立場の人の回答がNOばかりだと話し合いになりません。要望があるから話をしているのであって、その要望が応えきれないものであっても、担当の判断でNOと答えるのではなくて、可能性が小さくても持ち帰って決裁者の判断を仰ぐべきだと思います。

助言をした人からは「NOと即答するのだったら人が対応しなくても窓口に機械を設置して対応すれば良いと思います。決まった通りの回答をしてくれるので人は要りません。君のような決まりきった回答をするのなら機械化すれば良いのであって、そうなれば君の仕事はなくなりますよ。人が機械と違うのは判断、その場その場で判断する能力を持っているからです。基準はあるとしても裁量があるはずなので、人として相手の立場を理解した対応をすべきです」とアドバイスがありました。

難しいことをNOと回答することは容易いことです。しかしそれでは信頼は得られませんし、この人を相手にしようと思わなくなります。この人に相談するのは信頼されているからなので、その期待に応えるような対応をすべきです。ただ持ち帰った要望に対してNOという回答になることがありますが、責任者の判断がNOであればそれは仕方ないことだと思います。

汗をかく時間と動きを惜しまないことがお客さん対応の中で大切なことです。受け答えする時にNOの比率が高い場合は、果たして相手のことを思っているのかを考えてみたいと思います。

知っている

「あの人を知っています」というセリフは良く聞きます。「人を良く知っている」のだと思いますが、ただ「その人を知っている」ことと「その人を誘うことができる」のは違うものです。

その人を食事に誘うことができるほどの関係にない「知っている」と、電話をして「食事に行こう」と誘える関係の「知っている」は大きく違います。ただ「知っている」だけの人を多く知っていても人脈にはならないのですが、食事に誘える関係にある「知っている人」は人脈となります。

できるだけ「誘える関係の人」を増やすようにしたいものです。携帯電話のアドレス登録件数やSNSの知り合いの人数よりも大事なものが見えてきそうな気がします。「誘える関係の人」が増えてくると、それに伴って得られる情報量が増えて質が高まります。

プレゼン

プレゼンによって結果が違うことがある。プレゼンの現場にいてそう感じました。プレゼンの進め方と誰が説明するのかによって結果は違ったものになることがあります。説明の進め方や説明者の印象、結論の導き方など、人柄と手法がとても大事だと思います。

結局、機械的なプレゼンではなくて人柄を折り込んだプレゼンが良いプレゼンだと思います。人柄を折り込んだプレゼンとは、「あなたのことを思っていますよ」、「プレゼンに至るまでには汗を流していますよ」、「この結論を伝えると驚きと喜びがあります」というものがあるものだと思います。

結果として相手が期待している以上の内容を伝えられることが良いプレゼンであり、体裁が良くて資料が整っていても驚きがないし感動もしないプレゼンは良いプレゼンとは言えないと思います。

数字では計れない「ここまで考えてくれている」と心に届くようなプレゼンを行いたいと思います。目論んで仕上げたものと違う、双方ともに納得できる結果が導けると思います。