活動報告・レポート
2016年9月3日(土)
中小企業支援
中小企業支援

午前から経営者との打ち合わせを行いました。内容は、和歌山県内の中小企業の経営支援についてでした。

和歌山県内では資金調達に苦慮している会社が多いことから、資金繰りができるしくみを作らないことには新規事業計画を立てても実施できないことを伝えてくれました。金融機関は社の事業計画に基づいて融資の審査をしてくれることになっていますが、現実はそうはなっていないようです。事業計画で描いたように商品開発が進み売れ始めると、「融資は如何ですか」と話があるようですが、事業計画を立てた後の資金が必要な段階での融資は簡単ではないようです。必要な時に融資をしてくれないので友人のところなどを走り回って資金作りをするのですが、回り始めると金融機関から連絡が入るようです。

「和歌山県では中小企業の支援になっていないですよ。大阪や名古屋などで中小企業向けの資金づくりについて話を聞きに行っていますが、困っている時に支援してくれるしくみがあります。きっちりとした事業計画書作りは必要ですが、それがあれば融資するしくみを確立して欲しいと思います」と話してくれました。

来週、もう一度会って話を詰めることにしています。

海難1890

9月に実施する「海難1890」の上映会の打ち合わせを行いました。観たいという人がいることから上映会の案内をしています。会場の人数に限りがありますから、「映画館での上映の時に見逃したので観たい」などの希望者に案内をしています。和歌山県の人がトルコの軍艦乗務員を助けたことが、後に日本とトルコの友好関係に発展していく物語をもう一度楽しみたいと思います。

ポスター

知り合いの喫茶店が、僕のポスターと玉岡泰治氏の水彩画展のポスターを店内に貼ってくれました。お客さんにポスターを見てもらえるので、水彩画展の案内に効果があると思います。「ポスターを貼ってくれて良いですよ」と快く申し出を引き受けてくれたお店の方に感謝しています。

フォーラム

連合和歌山主催の「地域フォーラム」に参加しました。連合の神津会長、和歌山県仁坂知事、和歌山県経営者協会の竹田会長の三者の講演を聞かせてもらい、地方における中小企業の現状と支援について学ぶことができました。

地域フォーラム和歌山県知事講演

和歌山県知事の「産業振興と雇用の確保について」の講演では、県内産業の成長力の強化について詳しく説明してくれました。

和歌山県の人口は、なにも対策を講じなければ2060年までに50万人程度まで減少すると予測されています。この数字は65歳以上の1人の人を現役世代1人が支えることを意味しています。到底、支えきれないので人口減少問題への対応は和歌山県の最大の課題となっています。

何かの対策を実行することで2060年の人口を70万人程度に保つことを考えています。70万人の人口があれば高齢者1人を現役世代2人で支えられるので、社会を何とか維持できることになります。そのためには、子育て対策の強化と雇用の場の確保が重要な対策となります。

雇用に関しては県内企業の成長力を強化することが必要と考えており、今後5年間で4,000人の雇用を確保することを目指しています。 かつて和歌山県は、高速道路はいらないと拒否した歴史があったことや、進出してくれた企業に対して、批判や文句を言って追い出しにかかった歴史があることを話してくれました。地域力が低下していったのは、このような保守的な考え方や、自分さえよければ地域社会は関係ないという考え方と行動も原因です。

国は「それなら高速道路を必要としている県に道路を造ろう」と思いますし、企業は「迎え入れてくれる県に進出しよう」と思います。和歌山県が取り残されていったのは過去の負の歴史があったことが大きな原因だと思います。

現在の和歌山県にはそんな姿勢は全くなく、企業進出の申し入れに対してはワンストップで対応する組織にしていますし、企業の要望に応じることとスピードを備えています。企業進出の弊害となっていたのは保守的な役人がいたことも大きな原因だと反省し、県庁内の風土を変えています。その結果、平成18年度から平成28年7月末までの企業進出件数は158件となっています。大企業の進出はないとしても相当数の企業が和歌山県に進出してくれています。この数字はうれしい結果となっています。

和歌山県ではこれからも安定した雇用の創出と、新しい人の流れを創造することを目指した産業振興策を実行していくことにしています。