今日から三日間の行程で熊本市と益城町、南阿蘇村など、熊本地震で被災した地域の現場調査に入ります。早い段階からボランティアと現場の状況を知るために入ることを計画していたのですが、現地と調整して8月29日から31日までの三日間の日程で熊本市などに入ることにしました。
今回は和歌山県議会改新クラブの5人で視察団を構成し、関西空港から福岡空港に入り、そこから熊本市に向かいました。本格的な現地調査は明日からとなります。和歌山県の防災対策に活かせるように現場に入り学んできます。
東京の知人が「和歌山県は自然環境に恵まれているので、本気で取り組めば再生可能エネルギーの拠点になると思います。東北の各県からの誘致は凄いですよ」と話してくれました。東北の動きは和歌山県では余り情報が入って来ませんが、東北のある市では「市で再生可能エネルギー施設の立地に必要な用地を確保していますし、環境影響調査がスムーズに進むよう市を上げて協力しますから是非とも進出下さい」と大手企業に誘致の依頼も来ているようです。
「和歌山県は東北と比較しても自然環境などの立地条件が良く、進出したいと考えている地域の一つです。ただ首都圏から遠いこともあり、企業進出に関して積極的な印象がないことから引き合いは他の県と比較して少ないと思いますよ。全国一のエネルギー県になれる要素があるのにもったいないと思います」と続けて話してくれました。
もったいない理由も伝えてくれたので、その一部を記載します。
和歌山県には各地に港湾があるけれど活用できていないように思います。燃料などの輸送に必要な船の接岸ができるのであれば活用すべきだと思います。
利用可能な用地があるようですが積極的に活用していないように感じます。各県からは公共用地や民有地でも活用していない用地があれば県が代理で売り込みに来ています。条件が整わない理由を伝えると、その理由を解決してから再度、依頼に来ています。かなり積極的姿勢です。もっと積極的に誘致しなければ待っていても企業は進出してくれないと思います。
南海トラフの巨大地震のリスクを企業は計算しています。巨大地震や津波の到来が予測される海岸部では設備などへの保険料が高くなりますから、保険料と利益を検討し事業化の結論を出そうとしています。それなのに和歌山県の海岸部の土地代は比較的高いと思います。津波リスクがあるのだから価格設定を低くしなければいけないと思います。
和歌山県内の工業用地の土地代が高いと思います。他の県ではもつと安価に設定、または値引くなど進出してもらうための対応をしています。和歌山県の土地単価が高いことから事業化し難いと思います。
意思決定が遅いと思います。「他の県の取り組み状況を聞いてからから判断します」だとか「他の県の事例を調べてから回答します」などの答えが多く、事業化を検討するのに時間を要してしまうことがあります。進出して欲しいと思うなら、意思決定の速度を高めて欲しいと思います。
以上のようなもったいない理由を伝えてくれました。つまり土地価格の低減化、港湾の活用、県の取り組みとして民間の遊休地を含めた営業活動、南海トラフ地震のリスクについての説明などを行うべきだと言えそうです。加えて「是非ともわが県に進出して欲しい」と思わせるような熱意を持った積極的な誘致活動が必要です。
首都圏から見ると和歌山県の存在は小さいので、「もっと強く売り込む必要があります」ということです。これら意見を参考にしながら、企業立地や再生可能エネルギー推進の取り組みを見直したいと考えています。