活動報告・レポート
2016年8月25日(木)
空き地の雑草の除去
事業のあり方

地元の事業者が仕事をすべきことについて話し合いました。公共事業だけではなくて民間事業においても、大きな事業になると県外事業者も入札に参加します。コスト削減と共に信頼性や与信力などの観点から、大手が入ることになります。

和歌山県内のある施設も建設工事の入札を行い東京の事業者が落札しました。現在、その建物は完成していますが、工事中は県外事業者の車両ばかりで、県内事業者は参画できなかったようです。県内の大型事業でしたが県内事業者への恩恵はなく、工事を終えてしまいました。

その後に問題が出始めています。竣工してから数年が経過し、設備修繕などのメンテナンスが必要な時期に差し掛かっています。しかし施工は東京の事業者ですし、実際の工事を担当したのも県外事業者だったことから、メンテナンス体制を取れていないのです。

そのため地元事業者に修繕や設備保全の依頼をしていますが、施工していないことから細かいところは分からないことや、設備調査に手間を要することから、簡単にはいかないようなのです。

今になって設備当部署からは「地元の事業者に工事をしてもらえば良かった」と話しているそうです。建設工事の場合、事業者は初期投資を抑えたいと思うため、入札によって施工者を決定します。県外事業者が落札しても自由競争なので問題はありませんが、メンテナンスが必要な時期になると、このような問題が生じ始めます。

「大きな工事になると信用力などから県外事業者が工事を担当することが多いのですが、施主さんには地元も大切にして欲しいと思います。迅速に建物の保全を担えるのは地元事業者だからです」と話してくれました。

大型の案件や公共工事においては地元の事業者が参入できる機会の確保、しくみも必要だと感じています。

空き地の雑草の除去

空き家の問題が顕在化したことから条例を制定し対応していますが、空き地などの雑草除去についても地域によっては問題になっていることを聞かせてもらいました。空き地に雑草が茂っている場所があっても管理する人がいないので、放置されたままになっています。その空地の所有者が近くに住んでいる場合は別として、遠くに住んでいる場合は地元意識が希薄で、またその空き地を見に来ることもないので雑草が茂ります。

近隣の人が作業をするにしても、所有者に無断で入れないことや夏場の暑さでは作業をすることは容易ではありません。何とか行政課題として対応できないものか相談がありました。

そこで教えてくれたのが奈良県平群町の「あき地に繁茂した雑草等の除去に関する条例」です。空き地の雑草等の除去に関する条例があることを知らなかったので、和歌山県内でもこの問題が潜在的にあれば、条例制定の理由や主旨の調査が必要です。空き地の雑草問題で困っている人や自治会があれば対応が必要なので、調査したいと考えています。

この条例における定義は次の通りです。

  • この条例の目的は、住宅周辺のあき地に雑草が繁茂しまたは枯草が密集し、かつ、これらが放置されていることにより、清潔な生活環境が著しくそこなわれ犯罪、病虫害または火災の発生原因となっているため、あき地の管理を適正化することにより、良好な生活環境の確保と住民の生活の安全を図ることをしています。
  • 空き地とは、現に人が使用していない土地を言います。
  • 危険な状態とは、雑草が繁茂しまたは枯草が密集し、それらが放置されているために犯罪、病虫害、火災の発生の原因となるような状態を言います。
  • 管理者とは、空き地の所有者または管理者を言います。
  • 空き地の管理者の責務として、空き地が危険な状態にならないように適正な管理をすることを義務付けています。
  • 町が指導助言できることになっています。町長は空き地が危険な状態になるおそれのある時は、当該あき地の管理について管理者に対し適正な指導をし、または助言をすることができる。
  • 除去の委託について。空き地の管理者は、自から雑草等を除去することができない時は、それを平群町に委託することができる。この場合管理者は、町に対し委託料を支払わなければならない。

以上のような条例となっています。今日、提起を受けた空き地の雑草繁茂の問題については調査を行いたいと考えています。

海難1890

映画「海難1890」の上映会に関する会場の下見と打ち合わせを行いました。この映画は日本とトルコの友好の歴史を描いたものであり、後々までも続く友情でつながっていることを訴えてくれるものです。映画館で上映中は評判を得ていましたが、上映が終わってからは会話の中で出てこなくなりました。

「この映画を一過性のものにしてはいけない」と思っている人達で、上映会を行うことにしました。一度でもこの映画を観ている人に聞くと「感動しました。もう一度、観たいと思っています」と話してくれますし、観たことのない人は「上映してくれることは嬉しいことです。映画鑑賞を通じて日本と和歌山県の良さを伝えられたらと思っています」と双方から賛成の意見をいただきました。

映画上映の案内チラシも出来つつあるので、今から上映会を楽しみにしています。