お盆の最終日は道路が空いていて走行しやすい状況でした。和歌山県は車社会ですから道路整備の促進は生活、ビジネス、そして物流や観光でも必要となります。
さて現在整備が進められている京奈和自動車道の計画についておさらいしました。
この道路は、京都、奈良、和歌山県の拠点都市の連携を図る高規格幹線道路で、平成28年度に郡山下ツ道JCTと和歌山JCTまで開通する計画になっています。この区間が開通することで、名阪国道と阪和道までがつながり近畿南部と中部圏がつながることになり両地域の連携が図れることになります。人の交流機会が増えることから観光や物流面で大きな経済効果が期待できます。
さて現在工事中の紀北西道路は紀の川インターチェンジと岩出根来インターチェンジの区間で、延長は12.2kmとなっています。予算は平成27年度で306億円、平成28年度は285億円の規模となっています。平成28年度末の全線供用開始に向けて着々と工事が進んでいます。
開通後に期待できる成果として、次のようなものが期待できます。
- 観光面。関西空港と世界遺産である高野山を直接結ぶリムジンバス路線が、平成28年4月1日に開設されました。関西空港と高野山を105分で結ぶ直行便は高野山観光の増加につながっています。紀の川インターチェンジが開通することで利便性が良くなり、更に外国人観光客を中心としたお客さんの増加が期待できます。
- 企業立地面。沿線地域に企業立地が増加しています。この自動車道が部分開通した平成18年度の企業立地件数は7件でしたが、その後新規立地が増加し、平成27年度末で累計111件の企業が進出してくれています。アクセス性が向上したことから京阪神、中部圏との移動時間が短縮されたことから、立地が進んでいると考えています。
- 農業面。特に中部圏とのアクセス性が向上していることから、紀の川筋の果物の鮮度を保てることから販路拡大につながっています。道路開通により果物生産という地域産業の支援に結びついています。
このように観光、物流、農業面で成果が出ていますが、全線が開通すると更に観光客の増加や沿線企業の製品や農産物の取引量の拡大が期待できます。勿論、生活においても並行する国道や県道の交通量の減少により利便性が向上されますし、災害時の避難先として、緊急物資の物流ルートが確保されるなど地域の安心につながることになります。
何よりも、まちが動いていることを実感できることが県民にとっての効果です。和歌山県が動いていると感じられることは将来に向けた希望となります。地域にとって公共事業や民間投資などで動きがあることが何よりも大事なことだと思います。この動きを止めないように県政に関わっていきたいと考えています。
地域で問題になっている空き家について協議しました。この現場では長い間、空き家で放置されていることから、地元では「お化け屋敷」と言われて気味が悪いと評判になっています。所有者が地元にいないこと、住民が変わっていることから顔が見えないことも不安材料となっています。所有者の特定や近隣への迷惑行為への対応について協議を行いました。
和歌山市中心市街地再生計画の中の、県立医科大学薬学部設置について話を聞かせてもらいました。
和歌山県では和歌山県立医科大学薬学部設置基本計画書の発表をしました。予定地は和歌山市が所有権者なので、土地使用に当たって和歌山市の同意が必要となります。
県立医科大学への薬学部設置の目的は、基本計画書では次のようになっています。
- 医療系総合大学として充実し地域医療の発展に貢献すること。
- チーム医療に重点をおいた薬学教育の実施。
- 社会、地域のニーズに応える人材の確保。
- 人口流出の抑制とまちの賑わい創出。
以上の目的で伏虎中学校跡地への設置を検討しているところです。開学時期は平成33年4月の計画ですから、平成28年度は基本設計と実施設計に着手する年度となっています。また文化財調査は平成29年度から平成30年度。建物建設は平成30年度から平成32年度、設置の許認可は平成32年3月予定しています。