活動報告・レポート
2016年7月27日(水)
障がい者施設の安全確保
障がい者施設の安全確保

障がいを抱えながらも懸命に働いている作業所を訪ねました。7月26日に発生した障がい者施設へ刃物を持った男が侵入し多数の入所者が死傷する事件が発生したことから、不安を抱いていると思い訪ねたものです。経営者や現場の責任者の方と話し合いました。

「まさかこんな事件が起きるなんて」と信じられない思いと、決して他人事ではないことを話してくれました。昨今、社会で発生している事件の中には予想もできないような事件があります。予想できない事件を防ぐことは難しいのですが、発生した事件を教訓として対策を講じる必要があります。

この作業所は老朽化していることから建て替えすることが決定しています。「新しい作業所はこの事件を教訓にした安全対策や侵入防止などの観点から見直し、セキュリティ対策の強化を考えようと思います」と話してくれたように、安全対策の検討に入ろうしています。働く人の安全が脅かされるようでは安心して働くことができません。働く環境を守るためにも安全対策の強化を考えています。

しかし安全対策の強化は費用に直結しています。資金作りも必要なため、経営者は頭を痛めています。「新しい作業所建設にあたって安全確保のための対策を考えていますが、経費が増えることが悩みです」と話してくれました。

想像もできない事件に対応するには通常考えられる対策に加えた費用が必要となります。どこまで安全対策を講じても「絶対安全」はありませんから、どこまで投資するのかも課題です。耐震性の観点から新作業所を建設することになっていますから、少ない資金で働く人の安全を守る環境を整えようと苦心しています。何かお役にたてることがないか。この事件が発生して以降、考えています。

できることについて話し合いました。これからも連携しながら安全対策を検討していきたいと考えています。

そして早速、和歌山県として「和歌山県指定障害者福祉サービス事業所等の安全管理対策の徹底について」の通知を行いました。今回の事件が発生したことから、各施設の防犯対策を含む安全管理については、外部からの不審者侵入防止のための措置を取ることや、安全管理対策の確認を徹底することを依頼したものです。

管理者への注意喚起と施設の安全対策の強化など、再徹底して安全確保に努めて欲しいと思います。和歌山県内には障害者福祉施設が306事業所、障害児福祉施設が148事業所、グループホームが66事業所あります。安全対策を徹底することは大変な負担になりますが、安全確保は最も重要な取り組みなので、安全対策の徹底をお願いします。

安全対策と共に新しい作業所建設についても意見交換を行いました。大変だけれども夢がある。そんな気持ちを感じることができました。皆さんの取り組みを心から応援しています。

その他
  • 夏祭り用のパンの発注を行いました。毎年、この時期に開催する夏祭りのお手伝いをしているのですが、入居者の皆さんはパンが大好物なのでパンを注文しています。パン屋さんも毎年の大量の発注を快く引き受けてくれています。経営者、製造している職人さん、受付の人達が笑顔で迎えてくれました。気持ちの良い笑顔に囲まれました。
  • 高齢者施設の見学を行いました。安全対策と共に職員さんの思いやりの気持ちを感じることができました。清潔できれいに保たれている施設や働く人の資質が社会からの評価になって表れています。笑顔があり丁寧にあいさつを交わしてくれる従業員さんが働く職場は気持ちの良いものです。
  • 白浜空港の今後のあり方や運営に関して話を聞かせてもらいました。仙台空港や関西空港のような運営方式の変更を検討しているところですが、東京と白浜間の一日三便の運航だけなので採算を考えると、今の運営以上の新しいサービスや新規就航などが必要だと思います。白浜地域活性化のために国際線の就航と空港運営の民営化に期待しています。