活動報告・レポート
2016年7月26日(火)
アントレプレナー経営道場

和歌山県経営者協会主催の「アントレプレナー経営道場」に参加しました。今回の講演は、平成27年度アントレプレナー大賞を受賞した、山本進三さんと能登左知さんのお二方です。

山本さんは「日々是好日。良くしようと頑張った半生」と題して自らの体験談してくれました。その中で、市場競争に生き残るために気を付けておくべき事項で、特に参考になることがありました。

アントレプレナー経営道場

それは取引先も世代交代をしていることに気付くことです。現在の取引先との関係は未来永劫続くものではなく、常に栄華盛衰にさらされているということです。当たり前のことですが、ここに気付かないことが多いのです。取引先は常に世代交代をしているので、人が変わると考え方も付き合い方も変わります。先代との関係が世代交代した後も同じ状態で続くことはありません。次の経営者の人脈や付き合い、考え方によって取引関係は変わります。世代交代というキーワードは経営でも政治でも、活動を継続していくために乗り越えるべき課題です。

経営的には「常に営業の新規開拓を怠らない」ことが大切です。常日頃からお客さんと接点を持っていること、既存のお客さんを大事にしながら、新しいお客さんも開拓していくことを実践することです。

まとめとして、取引先は世代交代をしているので、常にお客さんの新規開拓を実践することが大切であることが学びです。

続いて能登さんは「芸大出身、次世代の技術系ベンチャー育成に挑む」をテーマに話をしてくれました。アメリカへの留学体験から学んだことは、聞いていてとても役立つ内容でした。

アメリカ流の意思決定はYESかNOかをはっきりさせることです。「多分・・」という意思決定はありません。しかし決断をする時は迷うものです。迷った時のヒントは「迷っている理由を紙に書くこと」です。決断できないで迷っている理由を書き出すことで分かることがあるそうです。それは「書き出した理由は、たいしたことがない」ことに気づくそうです。

能登さんは留学していた当時、アメリカの高校を卒業した後、アメリカの大学に進学するか、日本に帰国するかを迷ったそうです。その時、書き出した理由は分かりませんが、迷う理由を5つほど想像してみます。

  • 両親が心配している。
  • これ以上学費の負担をかけると迷惑になる。
  • 大学で必要な英語力に不安を感じる。
  • 高校留学だけだと約束していた。
  • 希望する大学に合格するかどうか不安がある。

以上のような理由を想像しました。書き出してみることで漠然としていた不安の正体が明確になります。迷っている理由を明確にすることで対策を考えることができます。

両親にアメリカの大学への進学や学費の相談をしてみることで、迷っている理由の大半が解決できることが分かります。ですから両親と話をして、「あなたが望むならアメリカの大学に進学しなさい」という答えを得られたら、迷っている理由がなくなります。

人は時々、漠然とした不安に支配されることがあります。大きな決断に迫られた時ほど、漠然とした不安感が襲ってきます。不安の正体がわからないからもっと不安になりますから、紙に書き出すことで対処できることを覚えておきたいものです。そして決めるのはいつも自分です。

イメージは積み上げていくものです。イメージは一日でできるものではなく、長い時間をかけて作り上げていくものです。昔から存在している商品はブランドイメージが定着していますから長い寿命を持っています。イメージが定着できない商品は市場から消えていくことになります。商品はイメージによって寿命が決まるように、人もイメージによって社会での評価が決まることがあります。そのイメージは毎日の行動によって作られていくものなので、毎日の行動を大切にしたいものです。

アントレプレナー経営道場

三つの質問があります。それは絶対に必要なものか。買ってくれる人がいるか。商品化することができるものか。新しいアイデアや企画がある時、この質問に一人で答えられる人はいません。一つの商品を生み出すには答えを見つけてからスタートするものなので、まず答えを出す必要があります。答えを出すには、その分野の専門家や市場調査を得意とする人などのメンバーや仲間が必要です。社会で必要とされるものを送り出すために、一人でカバーできる商品は少ないので、仕事にはチームが必要なのです。

常に「一人で答えを出せるものなんてないでしょう」と問いかけたいものです。